いけばなの世界では古来より、世の中にいけばなを通じて奉仕する事を美徳としてきている歴史があります。
このいけばなを通じた奉仕は色々な物がありますが、皆さんの身近で目にされる機会がある例としては、駅の改札の近くにガラスのケースなどが置かれていて、その中にお花が生けられているのをご覧になられたことがおありだと思います。
あれは、それぞれの先生方が全くの奉仕で行われているものです。
使っているお花の費用、器の費用、生け替えに掛かる技術料、その場所までの交通費、何から何まで全てが自己負担です。
駅や鉄道会社からお金など出ていません。
皆さんの目を楽しますことが出来れば。一服の涼になれば。ひと時の癒しになれば。。。。。
その気持ちで奉仕をされています。
駅を一例に挙げましたが、他にも県庁や市庁舎、さまざまな場所で奉仕は行われています。
私はこの奉仕の精神は、いけばな界の良き伝統であり、これからも是非継続すると共に後世に伝えてゆくべき大切なものだと思っています。
しかし最近、このいけばなの先生がお持ちの奉仕の精神を悪用する人が多くなってきて、とても残念に思ったり、怒りを感じたりすることが増えてきました。
単純に言うならば、予算が少ないからとか無いからと言う理由で、いけばなの先生に言っておけば、足りない費用は自分で持ち出して綺麗になる様にしてくれるから頼んでおけばいいと考えている方がとても多いのです。
お花の先生は、世の中の皆さんの役に立つことをご自分の誇りとし生きがいとされる方がとても多いです。
これは「いけばな」が「華道」と呼ばれる事からも判る様に、その精神性をとても大切に考えるという側面があるからです。
なのでお花の先生は頼られると嫌とは言えない方が多いです。
困っている人を見かけたら助けてあげたいと思われます。
しかしだからと言って、便利屋の様に使われたり馬鹿にしたような扱いをされてしまうのは、全く違う話だと思います。
是非、感謝をしてその気持ちをちゃんと伝えてあげてください。
人のお役に立つことをされているその先生を尊敬してあげてください。
たったこれだけで、お花の先生は満足されますし、喜びを感じられますし、もっとお花を頑張ろうと思われます。
一言の「ありがとう」、たった一言の「お世話になりました」、たったこれだけでいいのです。
心の底から感謝と尊敬の念を持ってあげてください。
そんな事を思った6月の末日でした。
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光風流家元 内藤正風
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