ジェネレーション天国・ジャンプ特集に触発されて | 次世代に遺したい自然や史跡

次世代に遺したい自然や史跡

毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

テレビ番組で古いアニメや漫画の特集をしていると、ついつい見入ってしまう。今日のジェネレーション天国2時間スペシャル・少年ジャンプ特集も同様。私は世代的に、バナナ世代とキウイ世代との中間ほどだが、私が最初に読み始めたジャンプ漫画は’70年代半ば過ぎ、「サーキットの狼」だった。当時、スーパーカー・ブームだったということと、主人公の最初(だったと思う)の愛車が、私が世界で最も好きな車、ロータス・ヨーロッパだったからである。当然、サーキットの狼仕様のプラモデルも購入していた。あれだけ人気があり、カー漫画の元祖的存在なのに、今日の番組にランク・インしてなかったことは意外。
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しかしジャンプ漫画で一番好きだったのは、’80年代後半、ビジネス・ジャンプに連載されていた「力王(作・鷹匠政彦/画・猿渡哲也)。内容は外形的には北斗の拳に似ている。時代設定が荒廃した近未来で、主人公は拳法の達人。兄弟と戦って、相手を倒した(殺した)後に愛情の涙を流すところも似ている。北斗の拳に出てくる「ハート様」と同じ体質の敵キャラや、牙大王と牙一族に似た「狼御前」と狼教信者も登場する。「おまえはもう死んでいる」に相当する決め台詞は「おまえのカルマは俺が葬ってやる」。



が、ストーリー展開は北斗の拳のような場当たり的なものではなく、最初に全体枠が出来ていて、次々と下っ端、そして中間層の悪者を倒していき、最後に最も強大な敵と闘うのだが、その相手も肉親。



この漫画の特徴の一つが暴力シーン。原作者が「ハードボイルドを追求した」と語っていたが、例えば顔面をカンナで削ったり、腕をミンチ機にかけたり、宙吊りのまま身体の皮をまるまる剥がすシーンも登場する。これは当初の敵が暴力団だったことも影響している。

主人公・力王のパンチや蹴りも凄まじく、敵の頭の半分が吹っ飛んで脳みそがぶちまけたり、拳が腹の肉を抉り、腸が飛び出す。



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この漫画は二巻ほどOVA化されているが、’90年前後、韓国映画で実写化されている。アメリカ映画の北斗の拳の実写とは違い、こちらはある程度評判が良かった。



当時、力王の次に夢中になっていたのが、ヤング・ジャンプに連載されていた「押忍!空手部(高橋幸二作)。これは今日、番組で紹介された「男一匹ガキ大将」に「北斗の拳」の拳法と、「巨人の星」の「ど根性特訓」を加味したような内容。こちらもOVAと実写映画化されている。



内容は当初、高校の空手部を舞台としたバンカラ・ギャグ漫画だったが、途中から男一匹ガキ大将のように、次々と他地域の不良集団を空手や拳法で倒していく格闘漫画に変わる。しかし一つの集団を倒すと、次の集団には必ず主人公より強い拳法の達人がいるため、主人公は一回負け、瀕死の重傷を負った後、様々な拳法の師匠のところで特訓を積み、再び対戦して相手を倒す。倒された相手とその集団は主人公の仲間になる。



全国の不良集団の大半を倒すと今度は暴力団との抗争に入り、殺し合いになり、最後には悪徳政治家が立ちはだかる。「究極の敵」が政治家というところに真実味がある。実質的に景気がそれほど良くなっていないのに、増税を断行しようとするのはまさしく「国民の敵」である。
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最も号泣したジャンプ漫画’90年代後半、スーパージャンプに連載されていた「企業戦士YAMAZAKI(富沢順)の最終回。内容は過労死した中年サラリーマン、山崎が、残された家族が生活に困らないようにと、サイボーグ人間として生き返り、様々な企業から会社の再建を要請され、それを成功させ、報酬を得、家族へ送るお金を貯めていく、というもの。しかし途中で必ず各業界のライバル会社の悪のサイボーグ・サラリーマンが現れ、再建のための企画書や新商品を奪おうとする。が、主人公の山崎は毎回、違う武器で相手を一瞬で撃破する。この漫画もOVAとVシネマ化(主人公役はイッセー尾形)されている。



最後の敵は山崎のかつての親友が送り込んだ、山崎の能力をコピーして改良した最強のサイボーグだった。その闘いで山崎は瀕死の重傷を負う。そして最終回、山崎はもう自分の身体は修理不能で助かることはないのに、サイボーグ化後、初めて残された家族の元を訪れる。笑顔の山崎と涙する妻との対面でストーリーは完結する。いつ読んでも号泣するシーンである。
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そんな各種漫画を読んでいた私も年齢と共に読まなくなり、現在はコミックの「ジョジョリオン」しか読んでいない。だからある種、今の私には「潤い」がない。
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