私を死から救った荘内半島の自然(2) | 次世代に遺したい自然や史跡

次世代に遺したい自然や史跡

毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

登山道を登ること20分で稜線に出る。そのすぐ右が三角点の埋設さ自然、戦跡、ときどき龍馬-星の石 れた妙見山(319.9m)山頂だが、山頂たる風情は全くなく、ただの登山道脇の小広場という趣で展望もない。



しかしまだ道は西へ続く。この道は明るく、地面に岩肌も露出している。

立て看板のある「星の石」という巨石に辿り着くと、その石の上に上がってみる。そこには想像以上の絶景が広がっていた。



燧灘に浮かぶ大鳶島や小鳶島を始めとした大小の島群の彼方には、まるで蜃気楼のような海霧から屹立した石鎚山系が、恰もスクリーンに映し出されたが如く、その表情を見せる。



このような景観は初めて。この時既に自分が拒食症の身であ自然、戦跡、ときどき龍馬-星の石からの雪山遠望 ること等忘れ、自然の妙味の虜になっていた。



尚、妙見宮から星の石までは拒食症であった当時の私でも三十数分で登れたから、一般観光客でも登頂は難しくない。



駐車場まで戻ると、次の目指す所は荘内半島最高峰の紫雲出山だが、これは今年の桜の時期、「香川県一の絶景」として取り上げたので、解説するまでもない。



ただ、どこの地の好展望を有する景勝地もそうだが、一年の中で最も澄み切った景色が見られるのは冬場である。これは紫外線が少ないことが影響しているが、兎に角遥か彼方まで鮮明に見通すことができるのである。



紫雲出山山頂展望台からの眺望も例外ではなく、桜の自然、戦跡、ときどき龍馬-紫雲出山からの幻想的スモッグ 季節と は比較にならないほど、地平線までくっきり見渡せる。



更に早朝ということもあり、海霧の景観が星の石上からの眺望よりも更に幻想的に映っており、何十キロも離れた愛媛県新居浜市の住友化学の煙突から出るスモッグでさえ、まるで巨大な魔法のランプから湧き上がる神秘的な煙のように目に映る。



この景観は以前「四国一の絶景」として投稿した記事の中で触れた高知県大月町の大堂山展望台からの眺望を遥かに凌駕している。この素晴らしさも冬だからこそであろう。




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次はこの日最後の探訪地となる荘内半島の突端の岬へと移動することになる。そこで私は完全に拒食症を克服することになるのである。

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