ミシュラン&見知ラン観光ガイド(1)高知編 | 次世代に遺したい自然や史跡

次世代に遺したい自然や史跡

毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

二年前、ミシュランがフランス人向けの「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンミシュラン日本観光ガイド)」を出版し、その後、英語版も出版されたのはみなさんもご存知のことと思います。

自然、戦跡、ときどき龍馬-足摺岬


このガイド本の日本語版が出版されないのを残念がる方もいるようですが、それに掲載されている日本各地の観光地は、地元県や近隣県人なら、見飽きている所ばかりです。


例えば高知県の場合、

①高知城=二つ星

②足摺岬=同上

③日曜市=以下一つ星

④牧野植物園自然、戦跡、ときどき龍馬-竹林寺五重塔

⑤竹林寺

⑥桂浜

⑦四万十川


です。上記のうち、景観的に最も見応えのあるのは土佐清水市の足摺岬(一枚目画像)で、高さ50~80mの断崖絶壁が続き、近くには花崗岩の海蝕洞としては日本最大の洞門「白山洞門」もあります。


現在、高知市から車で3時間ほどかかりますが、今年春には高速が中土佐町まで、来年には四万十町窪川まで延びるので、所要時間は短縮されます。


竹林寺(二枚目画像は境内の五重塔)と牧野植物園は、藩政期、大島という島だった五台山という標高130mの山にあり、前者は高知県下では数少ない、庭園と拝観ができる仏像群があります。

昭和中期はゴンドラが川を渡って五台山山上へ上がっていました。

自然、戦跡、ときどき龍馬-牧野植物園を擁す公園


が、地元県民もあまり知らないような景勝地の中には、非常に景観の優れた場所があります。

そこで、各種自然等について、観光客やハイカーもあまり行かない所を数多く探訪している私が「見知ラン(みしらん)観光ガイド・高知編」を発表しましょう。


①篠津山尾根道よりの珊瑚の海の展望=三ツ星

②唐人駄場=二つ星

③高知海軍航空基地陣山送信所壕=二つ星

④波介山(はげやま)展望公園=二つ星

⑤100万本の彼岸花の田園=一つ星

⑥鹿鼻(かぶか)海岸夫婦岩=一つ星

⑦安居渓谷=一つ星自然、戦跡、ときどき龍馬-大月の珊瑚礁の海


①は四枚目画像の左の写真。この海は大月町の珊瑚礁で、ここの海域は魚種の数が世界一多い(1,000種以上)のです。


しかし道路沿いからは素晴らしい展望は得られません。写真の眺望が得られるのは、大堂山展望台と観音岩展望所とを結ぶ「四国のみち」(四国自然歩道)です。双方から徒歩15~20分ほど。


未整備の回遊ルートや、町内のその他の山については画像の「土佐の静寂峰」(土佐のマイナー山part1)を参照のこと。


②(五枚目画像)は足摺半島にある超古代巨石文明遺跡の中で最大のもの。この半島の巨石群のエリアの規模は、世界最大と言われています。

自然、戦跡、ときどき龍馬-唐人駄場


100トンを超える巨石群を縫う遊歩道はお世辞にも「整備」されているとは言えませんが、それが逆に冒険心をそそります。


更にエリア内には超古代「日本ピラミッド」に比定されている円錐形の山・白皇山(しらおさん)もあります。


③(六枚目画像)は、南国市の高知龍馬空港の前身である高知海軍航空基地の施設ですが、コンクリート地下壕としては、高知県最大規模。


米軍の空爆を回避するため、何キロか北方の山に戦争末期、延長二百数十メートルの地下壕が掘られ、送信機材が移されました。


内部は迷路のように枝分かれしていますが、途中、土砂崩れを起こしていて、そこはコウモリの巣となっています。詳細は拙著「四国の戦争遺跡ハイキング」を。


④は土佐市にある標高300m前後の尾根上の自然公園で、春には山桜が咲き誇ります。市街地や浦の内湾の展望が広がります。マイナーコースについては拙著「土佐のマイナー山part2」を。

自然、戦跡、ときどき龍馬-高知海軍航空基地陣山送信所壕


⑤は高知市土佐山地区にある段々の田畑や休耕田に咲きます。近くに宿泊施設「オーベルジュ土佐山」や地場産品店もあり、観光拠点になっていますが、宿泊の各部屋にはテレビがありません。それでも高額宿の部類に入ります。


⑥は公募による「室戸八景」に選ばれた室戸市東部海岸にある巨岩。国道工事で海岸に続く尾根を掘り割ったため、遠くから見ると、数個の巨岩が一列に並んでいるように見えます。


⑦は仁淀川町池川地区にある渓谷。夏場、中心部は行楽客が多いのですが、林道を奥へ進んで行くと、人影は消え、森林軌道跡遊歩道に出ます。


その奥の方の渓谷は静かで秘境感が漂っており、最奥部には伝説の滝(大滝)と淵(カドヤ淵)が・・・・。

鉄道廃線跡や滝、淵等については拙著「四国の鉄道廃線ハイキング」を。


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