どうもやる気が出ないなぁ、考えたくない面倒事がたまっていてイヤになっちゃったなぁ・・なんて時。
私にとって、ささっと気軽に気分転換する一番の方法が、「本屋さんに行く」事です。
本屋さん共通の、あの雰囲気が好きです。
当たり前ですが、本がたくさんあって、本を必要としている、本好きの人たちがいて、多くの場合そこで働いている人も本好きで。
ゆる~く時間が流れていて、それでいてとてもあったかい。
穏やかな気持ちになれるのに、でも気分がさっと引き締まり、本屋さんを出る頃には片手に持った本のおかげか背筋がすっと伸びている気になります。
今日もそんな一日。
本屋さんに行く前と後では、気分が大きく違っていて・・・。
本好きだからか、たくさんの本に囲まれているととても落ち着きます。
それに自分に自信が出てくる。ああ、これでいいっていう穏やかな、でも前向きな気持ちね。
・・・ヘンですねぇ。
何ででしょう。
本当に本当に、本が好きです。
こんなに気合い入れて言う事でもないかもね。
でも活字中毒、というのともちょっと違うと思うのです。
それも少しは当たっているけれど、何でもいいから読みたい!というのとは訳が違う。
それをよ~く感じるのは、飛びつくように買ってしまった電子書籍、思ったよりも活用出来てないって事を実感する時。
我が家の大部分を占める私の本あれこれがもうどうにもならなくなってきたし、移動する時にも旅行にも便利と買ったのに。
ホントちょっと長めの旅行の時くらいしか出番がありません。
数日の移動だったらやっぱり、旅行の前日までに本屋さんに足を運んで、あれこれ時間をかけて迷ってお気に入りを探し、この本にはこのブックカバーがあうだろうとうちでカバーをかけ(そう、カバーだけでけっこうな数持っているのです)、ワクワクしながらカバンにつめる。
この時間はもう旅行の一部。
私にとって譲れない楽しみなのです。
本が数冊になって、かさばろうが何だろうが関係ない。
じっくり選んだお気に入りの一冊はその後もずっと手元に置いておきたいし、やっぱりあの「紙を一枚一枚自分のペースでめくる」って特別なんだと思います。
電子書籍の場合の「スクロール」とは全く違うんだよなぁ・・・!
そう、従来の紙の本には他とは比べ物にならない良さが絶対にあるし、私みたいな根っからの本好きはこれからもず~っと本屋さんに行って本を買い続けるはず。
ネットで注文する便利さとはまた違った、本屋さんの持っている雰囲気や空気も大好きだから。
電子書籍の良さや便利さを充分わかっていても、「実体としての本」がたまらなく好き、それに囲まれて暮らしたいっていうオタク的な本好きはいなくなる事はないって思います。
そして最近もう一つ思うのです。
そんな大好きな本を使って仕事が出来ている幸運な私。
だったら自分が感じている「実体としての本の良さ」を、もっともっと伝えていかなきゃねぇって。
特に子どもたちに。
ネットやゲームの世界に引っ張り込まれる前に。
たとえその大きな魅力にハマっても、ちゃんと「本」の素晴らしさをわかっていて戻ってこられる人になってほしいから。
・・・難しいのです、でもこれが。
我が息子だって、本よりもネット、ゲームですもの。
もうこんな世の中で、それを全部見ないで暮らす事は難しい。
でもね、本の良さをよくわかっているかいないかって大きいと思うんだけどなぁ!
ネットの世界とは違った「実体としての本」の良さ。
これはもう、一度じっくり自分で手にとってその面白さを感じ、出来たら誰かに読んでもらって耳からも味わって、その全部の「温かさ」を感じてもらうしかないのです。
理屈じゃないのだもの。
言葉命の仕事をしていながら・・・ですが、そんな「ざっくりとした、言葉にしたくない温かさ」こそが本の良さなのです。
・・・言いきっちゃったけど、私はそう信じて、好きな本を声にのせて皆さんにお届けしているつもりです。
何でこんな事書いてるのかしらん。
何故か今日は改めて、本がこの世に存在していて本当に良かったなぁ、嬉しいなぁと感じた一日だったので。
うちの中が本だらけになって家族に迷惑はかけますが(!)、こんな幸せな環境の中で年をとり、続けられる限りはずっと本の良さを伝える仕事がしたいなぁと思っています。
微力かもしれないけれど。
頑張るからねぇ~!