言いませぬ! | 来栖史江の徒然なるままに  ~フリーアナウンサー・絵本講師・話し方講師・朗読とピアノ アサクル~

来栖史江の徒然なるままに  ~フリーアナウンサー・絵本講師・話し方講師・朗読とピアノ アサクル~

元静岡放送アナウンサー来栖史江のオフィシャルブログ。朗読とピアノのコンビ アサクル、絵本や読み聞かせの楽しさを伝える絵本講師、話し方講師、イベント司会や朗読についての活動を紹介します。

夜中の一時過ぎ。


長男がヘッドホンで音楽を聴きながら、機嫌よく宿題をやっております。


図工のポスターの色塗り終了、そして今から習字をやるそうな。


これだけ書いていると、別に問題ないように思うでしょ。

ま、時間は遅すぎるけどね。

でもそれ以前に、大きな問題が一つ。


提出がもう数時間後って事です。

そう、中学校の宿題提出日は早いのです。

明日の、いやいや今日の登校日に提出しなくてはいけない、これは夏休み前からよ~くわかっていた事。


中三、受験生(のはず)の長男は、本当にマイペースもいいところ。

この時期勉強しないのは大問題なのですが、もう怒りまくるのも、それによって関係が悪化するのもイヤになり・・・

私、この夏は大きな決心をしていたのです。


何も言わない!


無関心、ではありません。

ものすご~く気になっています。

いつも、何をしていても、この長男の行動が気になっています。


言いたくて仕方ない言葉はそりゃたくさん。


何でこんなにギリギリになるまで宿題やらないの!

夏休みの宿題はまだ大丈夫って言いながら、ま~ったく大丈夫じゃないじゃない!

自分の進路をどう考えてるの!

アンタ、こんなんでこの先大丈夫なの!・・・・


ああ、キリがない。

そして言いたい事全てに「!」がついている。

つまり、一度口にしたら多分止まらなくなりそうなくらい、実は内心怒っているのですねぇ。


自分の息子なのだから、きっとしっかりやってくれるだろう。

そんな「期待」があるもんだから、その通りに行動していないとわかるとがっかりする。

悲しい→腹がたつ。


こんな状態の時に息子に何か言ったって、聴いてもらえる訳がありません。

だってこちらから出る言葉がトゲトゲですもんね。


それがわかっているので。


何も言わない!


彼が自分で気付いて、こりゃまずい、今回の宿題だけじゃなくてこれからの事も含めどうにかしなくては・・と真剣に思うまで。


こんなふうに自分の考えが変わったのは、この夏学ばせてもらったアドラー心理学のおかげもあるかと思います。


子どもを、子どもの持っている力を信じ、信頼する。

まずはそこから。


どこまでが子ども自身の問題で、どこからが親の、私の問題かを分けて考える。


そう、入門編だけではありましたが、この勉強をさせてもらってものすごくラクになった部分があったのです。


だからこうなったらもう最後まで・・・言わない!!

(ま、実際宿題はやっている訳だし。ギリギリとはいえ!)


・・・でもねぇ。


これ、やってみると、慣れないせいもあってかなりツライです。


ああ、言いたい。

文句のあれこれを思いっきり言いたい!

何でやらないのよ~!!キ~ってやってた時の方が、何だか子どもと向き合っている感はあったのですもの。

その後ものすご~く自己嫌悪が襲ってきましたが・・


今まで通りの怒りフルコースを取るか、このまま穏やかを装って見守るか。


もうこうなったら彼を最後まで信じて、何も言わないを続けます。

宿題やっている彼の後ろで、こうやって気持ちをブログに書く事でもう良しとしましょ。


本当に子育てって問題が次々と。

子どもが大きくなったらなったで、思ってもみなかったような「試練」がこっちにやってくるのですねぇ。

こりゃ一人前になるまではまだまだ大変だわ。


でも考えてみると、こんなふうにして自分も育ててもらったのですもんね。

いつの頃からか、自分一人で、自分の力だけで未来を切り開いてきたように感じていましたが、そこまで見守り、時に感情をぶつけ、時にグッと我慢して育ててくれた親って、やっぱりすごいのですねぇ!


あ~あ、今47歳になる私がこんな事を言っているのですから、中三の息子がそんな親の気持ちに気付かなくたって当たり前です。


頑張って見守るよ、母は。

もうこうなったらとことん。


私が好きな道を見つけ進んでくる事が出来たように、いつか君にもそんな夢中になれる道が見つかりますように。

まだまだ先は長いんだから。

ちょっとずつ。でも止まらずに進んでいけますように。


絶対に直接は伝えられないこんな想い、書いちゃいました。

彼に付き合っていると朝になりそうなので、母は先に適当に寝ます。

真夜中の気持ちの葛藤ブログ、お付き合いいただきありがとうございました。