母親のカン? | 来栖史江の徒然なるままに  ~フリーアナウンサー・絵本講師・話し方講師・朗読とピアノ アサクル~

来栖史江の徒然なるままに  ~フリーアナウンサー・絵本講師・話し方講師・朗読とピアノ アサクル~

元静岡放送アナウンサー来栖史江のオフィシャルブログ。朗読とピアノのコンビ アサクル、絵本や読み聞かせの楽しさを伝える絵本講師、話し方講師、イベント司会や朗読についての活動を紹介します。

毎日こうやって自分の身の回りで起こったあれこれを書いているとよく言われます。


「来栖さんって本当に毎日忙しいよねぇ。大丈夫?」って。


大丈夫です、たいていの日は。

仕事のある日もず~っと一日仕事という訳でもなく、半分は準備だったり本やさんでお気に入りを探していたり。

フルタイムのママさんに比べたら、それはラクな働き方をさせてもらっているなぁと思っています。


その上今日は完全オフ。

仕事の準備はあるものの、今日中に急ぎというものでも。


そこで今日は午前中はジムでしっかり運動を。

試験中の中二の長男がお昼前に帰って来たので、お昼は久しぶりに二人で外食。

戻って少ししたら今度は小二の次男のお稽古番。

体操教室の送り迎えをし、どっぷりとお母さんしていました。

こんなゆるやかな日も、まぁ、あるのです。


でもそんな時に一本の電話が。


どこから?と見ると、次男の小学校から。


その時一番に思ったのが「あちゃ~、また息子が何かやらかしたのかも・・・」という事。

まさしく、母親のカン!


こういった電話、これまでたいてい悪い事だったのですもの・・・

長男の時も、何度ドキッとしたことか。

校庭で遊んでいる時に下の学年の子とぶつかって、でもそのまま遊びに夢中で何もしないで、泣いているその子を置いてそのうち忘れて帰ってきちゃった、とか。

ふざけていて、隣の女の子の教科書にのりをつけてページが開かなくなっちゃった、とか。

(これはずいぶん後になって、その子のお母様が教科書をふと見た時に発覚したのであります・・やや気があったのかもね、うちの息子・・)

その度に何度相手のお宅に謝りの電話をし、ひどい時には菓子折り持って駆け付けたことか・・・


一度でいいから、謝る方から謝られる方になってみたい!なんて思い続けてここまで。

なので、どうもこうした学校からの電話にはめっぽう弱いのです。


「あの・・うちの子、また何かやったのでしょうか・・」

オドオドしながら聞くと、今回は・・


違いました!珍しく。


私への用事の電話で。今年度学年の役員をしているので、そんな事もあっての連絡の内容でした。


ああ、良かった!

母親のカンが今回ははずれて。

・・・と思うと同時に、ちょっと反省もした私。


そりゃ確かにこれまでの事を考えると、学校からの電話=息子が何か悪いことをした、となっても仕方ない。

でも・・これじゃあまりにひどくないかしらん。


息子たちもいつまでも同じ状態でワルワルをしている訳でもないのだし、もう少しいいように発想がいくようになったっていいですよねぇ。

こういった事に関してはマイナス、マイナスに考えてしまう私の思考回路、ちょっと良くないよなぁと思う事件でした。


こんなふうに男の子ママとして大変大変と言っている私ですが

実は私にだって小さい頃に母親を何度も何度も心配させ、面倒を起こしたことだって。


幼稚園の頃にはふらっと園を出てその辺を散歩・・・という行動をして、えらい騒ぎになったらしいし。

いじめられた~と先生に泣きついたまではいいけれど、肝心の相手の男の子の顔をよく覚えていなくて、違う子に濡れ衣をきせちゃった・・とか。

(後日、母と謝りに行く事になったのでした・・)


そんな中で一番ひどかったのは、高校を卒業した春休みに起こした「駆け落ち未遂事件」。


中学からずっと女子校だった私。

卒業したらバイトも解禁と勇んで行った初めてのバイト先で気になる男の子が出来てしまい(女子校育ちによくあるパターンです)、すっかりその子の事しか見えなくなり、大学に行かずに彼についていこうとまで。

彼は高校卒業後に大阪の調理師専門学校に進む事になっていたので、じゃあ私も行っちゃおうかと。

ああ、若い。甘い・・


その頃私は、銀座のママをしている母と二人暮らし。

といっても昼夜逆転の母とは全く生活も一緒にならず、母には全く知られていないと思っていたのです。


ところが。


夢物語のような計画を勝手に進めようとしていたら、母が乗り込んできたのです。

その相手宅にまで。


何も知らないだろうと思っていた時にこれ。

もうただただびっくりして何も言えず、私はそのまま母に引っ張られてうちに帰り、そのまま「夢」は終わってしまったのでした・・チャンチャン!


でも、実はあの時はちょっと感動しちゃいました。


何も私の事なんて見ていない、わかっていないと思っていた母が、実は、ぜ~んぶお見通しであった事。

忙しくてうちになんてほとんどいなかったのに、見ていて心配していたという事。

それに何より怖い「母親のカン」!


母って偉大ですよねぇ。


そんなおかげで私は大きく道を踏み外す事もなく(!)進学し、あんな幼い夢を描いていた事なんてコロッと忘れ、楽しい大学生時代に突入し。

あの時母のカンが働かなかったらどうなっていたのか・・。


良くも悪くも、よくよく自分の子を見ているからこそ働く母親ならではのカン。

なるべくならばプラスの方向に働くように、私ももっと息子たちのいいところを見ていかなきゃね。


それにしても、母がこんな「前科持ち」と知ったら・・・息子たちに何か言っても何だか迫力ないよねぇ。

この部分もまた反省の母でした・・