いよいよ最終戦。
小林 剛 +507
石橋伸洋 +462
差は45ポイント。
50-20-0-▲70という順位点なので、
小林4着か、石橋1着-小林3着なら点数関係なく負け。
1-2着なら15000点差
2-3着なら25000点差
これ以上離されると負けだ。
同点だった場合は両者優勝となる旨が発表された後、最終戦が開始された。
下家に座った起親石橋が、東1局の2巡目からペンチャンをチーして
こんな手も想定内だが、こちらがやりにくいのは確かだ。
1本場。
親の石橋に好き放題打たせると、あっという間に大差をつけられる恐れもあり、
降りてばかりはいられない。ということで
そして運よくアガり切ることができた。
東2局はまたしても石橋。
ああ、ホントにめんどくさい(笑)
さて、解説の福地誠さん、鈴木たろうさんも驚いた
東3局の私の手牌である。
が三枚見えている。そこに
が切られた。さてどうするか。
ソーズは場に安いが、イーペーコーはややキツそう。
ソーズ待ちになればアガリはかなり見込めそうだ。
特に
ポンしての
待ちなら即決だろう。
そしてツモ
でタンヤオへ。
を切ってはいるが、
全員がほとんどソーズを持ってなさそうなこの場況ならなんとかなるだろう。
点数状況は、石橋35200 小林34300
石橋トップ-小林2着ならば、15000点差条件。
つまり、現状では14000ほどリードしているという状況だ。
ここで私の先制リーチ!
私がリーチに踏み切ったのは、場況を睨んでのもの。
これをリーチでツモアガれば、残り2局で2万点差以上、
勝ちは決まったようなものである。
ところが石橋が追いかけリーチ!
現物待ちなんていってられない。ここがチャンスと見たのだろう。
リーチ棒つきで、大きな大きな2000-3900。
残りは2局、点差は2000。
1年間戦ってきて、最後の2局をこんな点差で迎えることになろうとは!
そして私に、なんと3巡目テンパイが入る。
即リーチも悪くはない。
だが、それでいいのか・・・
この形ならばすぐに好形に変化するはず。
ピンズで両面ができる可能性だってあるのだ。
これで大きくリードしてオーラスを迎えた。
この半荘の持ち点は石橋42100小林39200。その差2900。
トータルでは12000の差である。
私はラス親なので、石橋にマンガンをツモられると同点優勝。
この局で終わらせるには、単独トップになってアガリやめをするか
流局してノーテン宣言をすればよい。
そこそこの配牌をもらい、8巡目にはピンフトラ1、2900のテンパイ。
2900をアガると石橋と同点トップになる。
だが、北家スタートのため石橋が上位になり、アガリやめはできない。
リーチをかければどこからでもトップになる。
さてどうするか・・・?
私の選択はダマテン。
ツモか直撃ならばトップで終了。
テンパイを崩してのノーテン流局でもよい。
迷わずリーチをかける人も多いだろうが、それはどうだろうか。
coaの3位、ASAPINの4位は確定していて、
上位ふたりが優勝を争っているというこの状況。
すでに静観に入っているcoaとASAPINが、
私のリーチに放銃するだろうか?
迷彩のきいた待ちならともかく、こんなピンフ手に。
それはありえない。
ここまで戦ってきた天鳳を代表するこの2人。その点は信用できる。
となればリーチの意味はない。
ダマなら2人が打つかもしれないが、見逃してツモか直撃に賭ければいいのだ。
リーチ棒を出すと、石橋のマンガンツモでの同点優勝を逃してしまうのも怖い。
そう考えれば絶対ダマの一手だ。
十分に時間をとって考え、納得して を切ってテンパイにとった。
ピンズが極端に安い状況で、私がテンパイしているとも限らないので
これは責められない。
これをどうするか。
長考を繰り返している石橋から今にもリーチが入りそうな雰囲気だったが、
ここは勝負の見逃し!
もしアガれば、次局の石橋はハネマンツモを目指して手を作ってくるだろう。
それが成就すれば私は優勝を逃す。
だが、この局はマンガン狙いできているはずであり、そのマンガンツモならば
同点優勝なので、私も歓迎なのだ。
後になって考えれば当然の見逃しだが、実際やってる本人はドキドキ!
放送を見ると大長考ともいえるようなラグが入っていた。
そして直後に石橋からリーチが(゜Д゜)!!
想定通りとはいえ、さすがにアガっておくべきだったかと焦る(笑)
石橋のツモは2回。一発か海底でちょうどマンガンという
ギリギリの手作りだったようだ。
できれば一発と海底を消す鳴きをしたかったがそうもいかず、
流局狙いに切り替える。。
そして裏々でのハネマンでないことを願うのみ。。。
―――流局。
私の優勝が決まった。
第二期天鳳名人戦 最終結果。
1 535.0 14.86 36 8/12/14/ 2 2.28 Ⓟ小林剛
2 527.0 14.64 36 11/11/ 9/ 5 2.22 Ⓟ石橋伸洋
3 -83.0 -2.31 36 8/ 8/11/ 9 2.58 coa
4 -228.0 -6.33 36 8/ 9/ 7/12 2.64 ASAPIN
5 -169.0 -7.04 24 5/ 9/ 2/ 8 2.54 Ⓢ福地誠
6 -232.0 -9.67 24 6/ 5/ 5/ 8 2.63 Ⓟ鈴木たろう
7 -112.0 -5.60 20 5/ 3/ 6/ 6 2.65 (≧▽≦)
8 -141.0 -7.05 20 7/ 1/ 5/ 7 2.60 Ⓟ多井隆晴
1年間戦い、結果的に2人に50万点ずつ集まった形だが、その差は
わずか8000点。本当にギリギリの勝ちだったといえよう。
天鳳段位戦に近い、4位が重いルール。
たまたま恵まれて4位が2回だった私が優勝したわけだが
内容的には石橋の完勝だったのではないか。
2節終了時に▲231で最下位だった石橋が、そこから28戦で
1位10回、4位1回。実に650ポイントも稼いだのだ。
私は常に追い詰められて、逃げまわっていた印象しかない。
道中も高い技術を見せつけられ、牌譜を見ても、本人から話を聞いても
感心させられるばかりであった。
苦闘を強いられながらも懸命に決勝を戦ってくれたcoaとASAPIN、
全員の対局者に、そして運営の方々にもあらためて感謝したい。
第三期天鳳名人戦は間もなく始まる。
ついにアノ人が出場するとのウワサが・・・!?