<ヒューマン・実話>
監督:イ・ジュニク
出演:カン・ハヌル、パク・ジョンミン
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180728/14/kmov/e3/e5/j/o0810108014237077183.jpg?caw=800)
あぁ~染みた。染みたよ。
今思い出しても、ちょっと目頭が熱くなってきたもん。
カン・ハヌルさん、さすが。さすがです。敬服致します。
素晴らしい表現力だよね。知ってたけど。
そんな彼が演じる、時代に翻弄された詩人、ユン・ドンジュの生涯を描いた作品でございますが。。。ほら、なにしろ時代が日本のあれがあれの時だから。
その辺のいやぁ~な雰囲気をまたまた、味わわざるを得なかったのですが。
いつも通り、歴史うんぬんは語りません。。。語りませんけどね。
その狂った時代の中でも、詩を心に抱き続けた男性のお話で。
本当に何度も、胸が熱くなりました。
私は小学校の頃から、詩が大好きなの。ヨーロッパやアメリカの作家の作品などを良く読んでいたけれど。
詩はやはり言葉の流れや韻の中に浮かぶ情景や心情を感じるものだから。本当は、本来の言語で読まないと、ですよね。
翻訳だと、翻訳者の個人的解釈や両国の背景など、様々なものが反映してしまいますもん。
それを言ってしまうと、同じ言語の使い手にしか本当の意味は理解出来ないのだろうし。もっと言えば、書いた本人にしか、真の言葉の重さなど分からないだろう、と言う事になってしまいますけどね。
そんな中でも出来る限り、書いた本人の心に近づき、感じたつもりになるしかない訳で。そしてそれが、詩を読む楽しさでもあるのよ。
とにかく。
若くして亡くなった青年の姿を、カン・ハヌルとパク・ジョンミンという素晴らし若手俳優さん達が見事に表現していて。
じんわりと、そしてしっかりと染みまくりました。
あ。そうだ。
ジョンミンさんて、SS501じゃないからね。お間違いないように。
監督曰く、元々この役はユ・アインさんにやって欲しかったらしいよ。
でも、彼は有名だから、(ユン・ドンジュという詩人を表現する為に)素朴に低予算で撮りたい作品だったので、ハヌルさんに依頼したとか。
彼がまだ有名じゃない頃だったらしく。
それが、『ミセン』とかであっと言う間に有名になちゃったもんね。
思惑とは違っちゃったけど、お得だったんじゃないの(笑)。
本国では誰もが知る詩人でもあり、普段は余り日本上映されない渋いタイプの作品でもあり。と言う事なのでしょうか。(ミニシアターではあるものの)立ち見が出てましたよ。平日なのに。珍しいわ。
胸が騒ぐでも踊るでもなく、痛いとも違う。。。まさに染みるという感じ。
そう。胸に染みこみ、知らぬ間に、つぅーっと涙が頬を伝う。そんな作品。堪能させて頂きました。