桃の木 ~哀しき双子の物語 <복숭아나무> | 韓国映画ひくほどLOVE ~時々ぴょんて

<ヒューマン>

 監督:ク・ヘソン

 出演:チョ・スンウ、リュ・ドックァン



不思議な映画。。。万人向けではございません。


発想がスゴイけど。まさに、哀しい物語で。

まぁでもとにかく。

障害を持って生まれてきた人間の生き方の一端を、少しだけ覗いた。そんな感じでしょうか。

でも、どうなんだろうねぇ。。。まぁ、ファンタジー的な感覚で観るしかないような。矛盾が多いし。


ドキュメンタリーは何本も見た事あるよ。

特にアメリカでは、日本より積極的にテレビで紹介をするんだよね。隠れて生きるより、みんなに知ってもらおうという発想で。

一つの身体に二人の頭、って女の子達も見た事がある。この映画のように裏表じゃなくて。横に並んでるんだけれど。


二人とも元気で。とっても可愛い子達なの。

傍から観たら、不便だろうなぁ~と思うけど。本人達はとても上手に、二つの脳で一つの身体を動かしていて。

どうやって?って言うのは、自分達でもはっきり分かってないらしい。生まれつきだから。それが当たり前、ってことよね。

元気いっぱい生活して。学校も行ってるし、他の街にも出て行って。この映画とは違うの。

勿論、その子達だって自分の街を出たら好奇の目にさらされて、嫌な目にも合うのだけれど。


いつも思うのだが。

そんな風に、余りにも重い障害があると、皆一様に同情を示すよね。取り敢えず、あからさまにイジメたりはしない。そういう子達をイジメたら、いかにも非人道的とでも思うのでしょうか。

でも。

それがちょっとした障害だと、平気でイジメの対象にするんだよね。障害までいかなくても、顔や身体の見た目が少しでも気になると、積極的にイジメる。

私の親戚にも、ちょっと「周りと違う」と認識されている子がいるんだけど。。。やっぱりイジメられてるみたい。


楽しいのかね、イジメって。

私の仕事場でもあるのよ。大人のくせに。アホだね。くだらない人間達だわ。自分達はイジメている自覚も無いようだが。


この映画の記者達もそう。

イジメとか、彼らを追い込んでるとか、そんな自覚もなく。。。仕事してるんですけど、何か?的な気持ちなのでしょう。

実際もそうでしょ?事件や事故の被害者家族に対しての取材攻撃。伝える使命?

恐ろしい事を平然としているのにも気付かずに。


結局、自分が相手の立場になってみないと本当のところは分からない。


娘が殺人事件の被害者になって、記者の父親が記者会見をしてたのを思い出すわ。自分はいつも取材をする立場なのだから、今回逃げる訳にはいかないって。記者会見を開いていたけど。

その時彼は初めて、本当の意味で取材される立場を理解したって事だもんね。


私はアメリカに行って初めて、差別される立場を経験したのだけれど。。。私、差別されるような人間だったっけ?って正直びっくりしました。

私の事を何も知らない人間達が、「日本人だから」という理由だけで差別するのだから。どうしようもない。


でも、日本人だって差別しているもんね。人種だけでなく、性別や見た目や学歴や・・・本当に色々。日常的に。

ほんと、お互い様だって気付いたら、悲しく。切なく。


自分は周りのみんなと「同じ」だと思い込んで。。。自分と「違う」と認識した人間を認めない。。。非常に下らなく。。。寂しいことだね。

本当は誰一人、同じ人間なんていないのに。