中殿ママがすごくよかった 『張禧嬪』⑦ | コワれるまで ALLORA

中殿ママがすごくよかった 『張禧嬪』⑦

妃 『張禧嬪』(Jang Hee bin)(2002年)、怒濤の全100話を観終えましたビックリマーク

こんなに長いドラマを観たのは初めてです。
白菜がんばれ!クムス(Be Strong Geum Soon)ン』(2005年)も全163話と、結構長かったですが、あれは1話30分。
1話1時間の番組に換算すればだいたい全80話というところでしょうか。

もう、こんなに長いドラマは観たくないな~。


さて『張禧嬪』ですが、中殿マ( チュンジョン)マ(仁顕王(イニョン )后)が崩御し、喪中だということで画面は朝鮮全土どこも喪服姿だけになります。
張禧嬪
張禧嬪
禧嬪の兄チャン・ヒジェ(チョン・ソンモ)の流刑地である濟州島(チェジュド)までもみんな喪服。

この麻の生地のような喪服姿ばかり、最終回までずーっと続きます。
だから最終回の最後で衣装が戻りますが、その画面はなんかハッと目が醒める感じです。

中殿を忍ぶ感動が明けると、ドラマはまたまた強いストレスを感じる内容になります。
追いつめられながらもキイキイと毒を吐き続ける禧嬪(キム・ヘス)。
肝心なところですぐにすくんでしまう淑嬪((スクビン)パク・イェジン)。
相変わらず伝言ケームしかしていない、中殿側の登場人物。

おまけに、優柔不断っぽいのか、やたら決断を先延ばしする粛宗((スクチョン)チョン・グァンリョル)。
早く禧嬪を処刑しないから、しぶとい禧嬪が兄チャン・ヒジェとともに新たな謀略を仕掛けてくる。
防戦一方の西人(ソイン)派伝言ゲームチーム。

そして、これはびっくりビックリマーク
韓流時代劇にありえない、王命無視のチャン禧嬪!!

処刑用に下された毒薬の小鉢をたたき割り、「こんな王命になぞ従えるかっ」と武官たちを罵倒するんですね。
張禧嬪
すごいですね~あせる
しかも2回も・・・

このドラマは2002年の作品ですけど、それ以降、こんな罰当たりなシーンは作られてないんじゃないかなぁ。
(私が知らないだけ だけど)


チャン禧嬪の処刑シーンは、『トンイ』のイ・ソヨンが毅然とした演技を見せてくれました。
その前にトンイにすがるシーンも迫真の演技でしたけど。

比べて『張禧嬪』はめちゃくちゃです。
すごい作品だと思うけど、あのシーンはなんか腹立たしくて2度と観たくない。
『トンイ』はまた観てみたいと思うんですけどねぇ。



妃     妃     妃


結局『張禧嬪』というドラマはどうだったのか。

私にとっては、全100話という「言っただけ・伝えただけ・内輪で怒っただけ」の冗長なドラマでしたが、やっぱり観てよかった。
『トンイ』は感動も多々あるいいドラマですが、チャン・ヒビン伝説はもっと深い話だと知ることができました。

特に、仁顕王(イニョン )后。
パク・ハソンの中殿もすごくいいと思うけど、パク・ソニョンが演じた中殿は別格。

このドラマは、お嬢さん育ちだった一人の若い女性が、王妃という重責を負わされてどう成長していくか。
後から考えると、それも見応えのひとつだったと思います。
で、私たち視聴者の期待に応え、中殿はどんどん内命婦(ネミョンブ)のトップリーダーとして成長していくんです。
顔つきも変わっていきます。

まぁ、禧嬪の方が2枚も3枚も上手なので、なかなか内命婦経営はうまくいかないのですが。

それでも、彼女の成長ぶりを見てこなかった粛宗は、中殿の指揮ぶりを目の当たりにしてこう言います。
「今日中殿が見せた姿は、国母というよりも国王のようだった。穏やかで穏和な女性だと思っていたが、これほど如才ないとは驚きだ。実に立派だ」

死後の回で、回想シーンでもいいから登場してほしいと思う登場人物って、なかなかいないです。
それだけ、中殿という女性の苦悩や成長が丁寧に描かれたドラマだったのだろうと思います。


でも、自分の性格まで歪みそうなので、このドラマをもう一度観ようとは思わないですけど (;^_^A