久しぶりに3Dを観たところ、飛んでくるわけだ。
矢が飛んでくる。
思わず、矢尻を避けた中年(当方)がここに。
軽く、アトラクション状態である。
ストーリーは至極単純。
とにもかくにも、戦闘に次ぐ戦闘。
生物を模した鎧兜、武具の花、甲冑のカッコよさといったら!
各種、鮮やかな色に包まれる兵士たちの勇姿といったら!
CGを大盤振る舞いしての光速バトルは、美しい!
戦争なのに、だ。
この美麗さは何としたことか。
ラスベガスで上演中の『KA』という、地球上で最高傑作のショーがある。
シルク・ドゥ・ソレイユが演じる、天地が引っくり返る戦争エンターテイメントだ。
その一場面が同じであり、壁のシーン、あそこはまさに『KA』である。
東洋を題材にしたショーの表現を、東洋が舞台の映画にぶち込む。ああ、楽しい!
主演はマット・デイモンだが、主演はそっと添えるだけ、といった趣。
というのも、周りを固める中華系男子軍団がとんでもなくイケメン!
中華圏男子軍がとんでもなくイケメン!大事なことなので二度です。
彼らの多くはダンサーや歌手であるようだけれど、目がクギヅケだハアハア。
その中で燦然と輝くのが、香港の宝アンディ・ラウである。胸がキュウウンだハアハア。
『キングコング 髑髏島の巨神』で何もしていなかったジン・ティエンが大車輪の活躍。
この人なら、『ワンピース』のハンコック役が出来る…!
ウィレム・デフォーがちょうど良いさじ加減で、みっともない。好好。
140億円もの予算を引っ張り上げた監督は、チャン・イーモウ!
北京オリンピックでの演出は五輪史上に残る素晴らしさだった。
ところが当方、恥ずかしながらイーモウ初体験。
監督自身、初の英語映画であり、通訳だけで100人って本当ですか。
戦闘を美術で表現しているから、目に麗しい。
製作のレジェンダリー・ピクチャーズは昨2016年、中国資本に買収された。
以降の映画は今作と、日本フューチャーの『キングコング 髑髏島の巨神』である。
中国マネー万々歳と言っていい!
プロモーションの印象から、壮大な歴史戦争スペクタクルかと予想していた。
ところが違った、何もかもがカッコよす。
ドンドコドンドコ、新たな太鼓映画でもある。
グレートウォール=万里の長城が、あんなにも長大に作られた理由は何か。
敵が襲ってくるからだ。
ここから先は、敵についてネタバレしております。未見だから知りたくない!という方はここでページを閉じてくださいませ。
↓彼らが戦っている敵について書いています。
↓知りたくない方はご注意くださいませ。
敵は怪物である。
そう、この映画はモンスターパニックだ。
歴史でもなく、真実でもなく、ただただ仮想バトル世界である。
その戦闘の苛烈さよ。
敵がCG製だとは思えぬ迫力だ。
あまりにも緊張感が続き、アドベンチャー要素もたっぷり。
なので、通常の会話シーンで一瞬、気が遠くなったことはもう不問。
3Dスクリーン字幕版
長城/THE GREAT WALL
2016年・中国/アメリカ
監督: チャン・イーモウ
出演: マット・デイモン、ジン・ティエン、ペドロ・パスカル、ウィレム・デフォー、アンディ・ラウ、ルハン、王俊凱、エディ・ポン、張涵予、林更新、チェン・カイ、ホアン・シュアン
※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。