心がジャブジャブ洗われる。
まるで清流シャワーを浴びているよう!
競技カルタだ。
百人一首の札を対面で獲り合うのだ。
風流とは別枠にある、スポーツ枠。
畳を見下ろし、汗を流す。
聴く。取る。
悩む。
広がる。繋がっていく。
青春です。
部活です。
幼い頃からのアレコレです。
そして、恋。
ああああ、眩しいぜ!
腐ったババア(当方)には、目に沁みるぜ!
肉眼で見た中でイチバン美しかった生物、それが広瀬すず。
いいです、座長の威厳すら感じる。集中力が高い。
『上の句』では豹のような目をしており、『下の句』では獅子のよう。何もかもがいい!
幼馴染み野村周平の一途さに、胸ズキューン。
松岡茉優(天才)のクイーンっぷりに、脳天バキューン。
上白石萌音の、クラスに必ず1人いる優しさ担当のドンピシャ感。
矢本悠馬はドラマ『ごめんね青春!』でも輝いていた。芝居小僧。
メガネでイケメン隠しの男子は誰かと思えば、真剣佑(まっけんゆう)。
朗報です、父・サニー千葉真一から俳優DNAが受け継がれた模様。
そしてだ、机くん役の森本悠希が素晴らしい!ためらいと恥じらいが至高。
小泉徳宏監督は、誰にでも分かるように、誰にでも届くように映画を作っている。
それは、とてもシンプルな反面、難しい作業かと思う。
CG効果の躍動感は舞い踊るようで、勢いと静寂の対比も華麗だ。
大人気マンガの映画化で、キャスト発表時には違和感があった。
ところが、どうしたことか、このハマり具合。
『上の句』と『下の句」の前後編形式での公開だったけれど、どちらが薄いなんてことはない。
チームを作ろうともがく、『上の句』 と。
闘おうと汗をかく、『下の句』と。
オープニングからエンドロールまで、徹頭徹尾。
古人の想いが詰まった百人一首。
そこに、現代の気持ちが重なる清々しさ。
敵は強い。
相手であったり、自分であったり。
1人で戦おうとしなくていいよと背中を撫でてくれるような映画は、こうも眩しいものなのか。
スクリーン
2016年・日本
監督・脚本: 小泉徳宏
原作: 末次由紀
主題歌: Perfume
出演: 広瀬すず、野村周平、松岡茉優、真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也、津嘉山正種、松田美由紀、國村隼
[関連作品]
森本悠希⇒プリンセス・トヨトミ
※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。