![$世界映画博-恐怖ノ黒電話](https://stat.ameba.jp/user_images/20131007/17/kitaco127/cf/64/j/o0180025112708662093.jpg?caw=800)
『恐怖ノ黒電話』 THE CALLER 2011年・イギリス
快作が登場。
妙な邦題に騙されてはいけない。
観終わって驚いて、もう一度、観てしまった。
たとえば、行き先を知らずに進んで行くと、思いがけない通りに出る。
そこに衝撃が待っているという構図は、一般的。
今作はそこから加速するから、嬉しい。
無駄に思えたシーンの全てに、実は意味があったのだと気づく快感。
伏線の敷き詰め方が大雑把に見えて、実は繊細。
まさか、あのセリフが暗示していたなんて。
そういうことが、回収段階でわかる。
どうだろうか。
ゾクゾクするじゃないか。
主演のラシェル・ルフェーヴルはカナダのケベック出身により、英語名はレイチェル・ラフェヴ。
一般的にはレイチェル・レフィブレらしい。本当の名前がわからない。
クロエ・モレッツ嬢の成長後のような面立ちで、実にチャーミング。
大量の髪はラプンツェルのようで、絶叫も上級。
相手役のスティーヴン・モイヤーが、ちょっとタイプ。
なんと、嫁は元・天才子役アンナ・パキン!
アパート住人、ルイス・ガスマンのお腹が心配。
マシュー・パークヒル監督の腕前が、光りまくり。
話の種をばら撒いて、花が咲くのを待つタイプ。
前作の『dot the i ドット・ジ・アイ』も好評なので、ぜひ観たい。
音響表現もエグくて素敵。画面の色味もド真ん中。
あっち系かと思えばこっち系で、振り回された結果のまとめ上げが見事。
少々、ネタバレかもしれないので以降はご注意なのですけれども―
いわば、名作家ジャック・フィニィのホラー版。
ゾワゾワとして、切ない。
恐怖を想像させてくれる親切。
発端もさりげない。
引っ越し先の部屋の電話が鳴った。それだけだ。
ただ、この邦題はどうなのか。
と言いつつ、このタイトルだから観たわけなので複雑ではある。
なお、シッチェス・カタロニア国際映画祭で高評価だった今作。
この映画祭は、実に傑作揃いです。
![映画](https://emoji.ameba.jp/img/user/uk/ukilico/426677.gif)
[関連作品]
ルイス・ガスマン 『ラストスタンド』
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