$世界映画博-ストリート・オブ・ファイヤー

『ストリート・オブ・ファイヤー』 STREETS OF FIRE 1984年・アメリカ


初スクリーン。1曲目で鳥肌。

これもマトリックス基準にて、当方、ハマれていなかった。
女の気持ちは置き去りですよねー。と長年、思っていたのだけれど、誤読だった。反省だ。


すみません、ちょっと流れを書いてしまいます。知りたくない!という方は以降はお読みにならないでくださいませ。







ヒーローは盗難車に乗って登場。
ヒロインを救いがてら、バイクも盗む。
この泥棒脳。

暴力には暴力。好きな女も殴る有様。

女にしてやれることの出発点が、真っ当でない。
法を犯さずに生きられない男のなんと、情けないことか。
なんとも無様。なんとも切ない。

しかも、演じるマイケル・パレが大変な芝居下手。
今作は全編を通して俳優のセリフが少ない。なのに、セリフ担当が大根。悲劇。

ヒロインのダイアン・レインに至っては、中盤までほとんど無言。
オンチ判定により、歌唱も吹き替え。
やめて!と叫んだかなり後で、やっと貰えたセリフが「who are you?」だ。
これほどの扱いであるのに、鮮烈。まさにスター。

脇役超級・レイベンのウィレム・デフォーは、魚屋スーツがやはり圧巻。
出番はさほど多くない。しかし、強烈。全てのカットが、心底の本気。
ナンチャンも浮かびつつ、これが傑作『プラトーン』に繋がるのかと、感慨深い。

エンドロールでビル・パクストンを発見!バーテンだった模様。ウカウカしていられない。
リック・モラニス(パーティ王)、エイミー・マディガン(エド・ハリス嫁)と懐かしさ爆発。

ウォルター・ヒル監督の無駄の無さ。話が早い。飛び石的な直進ぶり。単純、それがロック。

ローレンス・ゴードンとジョエル・シルバーの鉄板コンビのプロデュースは、いつもながらに大味。けれど、魅せ方を知っている。


最高の楽曲と、際立つ名シーンをたっぷり入れて焼き上げたアメリカン・パイ。
シカゴを舞台に多くの映画が作られた時代。ハリウッドが元気だった頃。

最後の曲で、またしても鳥肌。
『ヤヌスの鏡』もよみがえる。
見方が間違っている気もしないでもないけれど、29年越しでちょっと、ハマれた気がしています。



映画スクリーン(午前10時台の映画祭=秋田シネマパレ)



↑面白かったらクリック☆ありがとう!人気ブログランキングへ

にほんブログ村 映画ブログ 映画備忘録へ
にほんブログ村へ

blogramのブログランキング