$世界映画博-カウボーイ&エイリアン

『カウボーイ&エイリアン ロングバージョン』 COWBOYS & ALIENS 2011年・アメリカ


評判の悪い映画をロングバージョンで観る勇気。

専らクソ評価を目にしていた効果でハードルが下がる。
いろいろあっても気にしない。
え?あ、そっち!? ちょいちょいポカンとなるけれども、まあ、・・・いいか。
寛容だ。今年の目標は寛容だった。もう時間が無い。


何が驚いたかといって、製作総指揮のスピルバーグ。
宇宙人は友達スタンスはどこへ行ったのだ。
今回の宇宙人は話も通じない。
左翼が右翼に転向した状態。これはどうした。

しかもまたもや、皆で戦うの構図。
メキシコ移民もインディアンもアメリカ人ですよアピールで押してくる。
まるで選挙前の優しさだ。
9・11以降ハリウッドは変わった説を今回も適用しよう。いい加減、クドい気もする。


ダニエル・クレイグは脱ぎすぎる。
脱ぐためにシーンを作っている。本末転倒だけれども、カッコよいので不問。

ハリソン・フォードは、ハリソン・フォードでなくてもよかった。物悲しい。

月に囚われて孤軍奮闘していたサム・ロックウェルに、今回は仲間ができた。でもずっと、しかめっ面。悲しい。

紅一点のオリヴィア・ワイルドは顔立ちがハッキリクッキリ忘れられないのに、何に出てたっけ?といつも思うので謝りたい。
女は余計だなあと思っていたら、重要な役だった。

3人がかりの脚本、ジョン・ファヴロー監督の演出は大味。
製作総指揮に回った『アベンジャーズ』は成功なので、ファヴロー監督、そちらが向いているかもしれない。

エイリアンの造形や、来訪目的などの背景は、なかなかのおざなり感。ただ、速さはいい。


1時間半を過ぎた頃になって、ロングバージョンの威力を知る。
対エイリアン準備がゆったりモードなので、辛い。
ちょいちょいヒューマンも挟んでくるので、若干、気が遠くなり、自分の年金積立に思いが飛んだ。

超展開もチラホラだけれども、『東京島』に比べたら可愛いものだ。
可愛いといえば、とにかく犬が愛らしい。


『笑ってはいけないハリウッド』に一人出演中と思われるダニエル・クレイグが、今作でコメディに挑戦したと誤解していた。
笑ったのは2箇所くらい。もどかしい。
・・・あっ、だから、コレはコメディじゃなかったですね。

観たあとにツッコミが止まらなくなる映画は、憎めない。
アレコレと雑だけれども、秋の夜長に楽しみました。寛容こそ、楽しみのスパイス。



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