$世界映画博-婚前特急

2011年・日本 


人の恋を見ているだけで浮かれてくる。

二股が話題だけれど、今作では五股なのだ。
しかも女だ。
プラトニックではないのだ。
よって、これはえーと、いわゆるアレだ。

ビッチである。


驚いたことにこのビッチ、可愛らしい。
ビッチちゃんと呼ぶことにする。
そう呼んだら、きっと本人はキレる。
そんな女子。

ビッチちゃんが暴れ回るのだと思っていた。
旬の男優陣を一手に担って。

違った。振り回されていた。
大江千里がメリーゴーランドでグルングルンになった勢いで。
これがお分かりの方は、あんまり若くない。


その様が笑える。
爆笑である。
なんなら、セリフが聞こえなくなってしまうくらいのヒーヒー笑い。

この笑いの素はどこから出ているか。

パン屋の男だ。

ビッチちゃんとパン屋。
このやり取りがツボすぎる。
何よりパン屋がエグい。


このパン屋、浜野謙太が演じている。
観終わって思った。
発見してしまった、と。
西田敏行の後継者を発見した、と。

藤山直美の後継者は、ニッチェの江上。
それと同義な、正解の後継者。

『モテキ』ドラマ版でオム先生を演じた浜野謙太、通称ハマケンのポテンシャルの高さ!

登場だけで笑えるのだ。
雨ガッパ着てるだけで笑えるのだ。
この後に小栗旬の雨ガッパ姿を見たのだけれども、同じ素材とは思えなかった。
圧巻。


ビッチちゃんは吉高由里子であった。
反感の塊のような役であるのに、この健気さは何としたことか。

男言葉がうまい女優と、そうでない女優がいる。
吉高由里子は前者。
この人でなければ成り立たない作品。
無様さも、一級品。


五股のうちの二股は当方の大好物、加瀬亮と青木崇高。
当て書きのようなキャラクター。素敵。
しかし、ハマケンに全部持っていかれる。
バランス的には大正解。

余談なのですけれども、サッカーのUEFAチャンピオンズリーグ決勝を観ていて、あらためて確信。
青木崇高、ドログバに似ている。
オカゲで、ドログバに萌えてしまった。

杏がよい。この人は、とてもよい。

前田弘二監督、芝居の演出ができる男。
お顔を拝見したら、とても幼い印象で驚いた。
共同脚本の高田亮とともに、これからも大期待。

それぞれの部屋の小物たちがよい。
小道具、装置が生活感を醸し出す。
人が暮らしている部屋である。

MONOBRIGHTのエンディングテーマも最高。


『虹色ほたる』のポスターを見て、紅音ほたるか!?と浮き足立った腐ババア(当方)もニヤケる鉄板のラブコメ。

吉高由里子がかつてキスシーンを演じた相手で唯一、歯を磨いてこなかった浜野謙太。
この人にハマれたら、無性に楽しい時間が手に入る。

ハマれなかったら、すみません。



『婚前特急』

映画WOWOW


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