ABAとは?

発達障害児(自閉症児)への有効な療育法のひとつであるABAは、その効果が科学的に実証され、徐々に認知度が高まってきています。

ABAは Applied Behavior Analysisの略で、日本語では応用行動分析といいます。

発達障害を抱えた子は、苦手なことがとても多く、できないことで1日中叱られ、やる気がないと責められることが少なくありません。

そんなとき、ABAを利用した働きかけを利用することで子どもの自己肯定感(自分っていいな・自分を認める気持ち)を高めることができます。




ABA(応用行動分析)とは?

① 簡単に言うと、できない課題を細かく分け(=スモールステップ)、

できたらほめ、(=その行動を強化)成功体験をかさねて自己肯定感を高めていく学習法です。


*(課題ができない場合でも、取り組んでいる姿勢を認めてあげることが大切)








課題分析(どこでつまづいているか考えスモールステップで課題を設定し)取り組んでいくことで、この子には無理、できないと思っていたことが達成しやすくなります。

*(ただし、障害特性により、どう頑張っても字が読めない、計算ができないなどの場合もあります。→学習障害など)



例えば、算数の文章問題が苦手な子、(計算はできる1,2年生)の場合。


「こんなのもわからないの!」と頭ごなしに叱るのではなく、(どこがわからないのだろう?)とつまずいているポイントを見つけていきます。


●言葉の意味はわかっているか。

●文章題の数字は、何を指しているのか理解しているか。

●頭の中で、具体的にイメージすることができるか?

足し算?引き算?

食べる→食べ物がへるイメージ(=引き算)

もらう→増えるイメージ(=足し算)

●頭の中で、イメージをすることが難しければ、絵や〇、棒線で描いてみる。






りんごの絵でなく、ただの〇でもOK.




あるいは、実物をつかって、イメージしやすくする。

課題を小さく分けることで、ほめられる(認められる)回数が、単純に増えますね。

できないことで怒られる子どもは、どうしたらいいかわからず、頭が真っ白になっていることが多々あります。

それは、いきなり補助なし自転車に乗れ!と言われているようなものです。

できない子ども目線に降り、スモールステップでどうやったら理解できるようになるか考えてみましょう。



そうは言っても、親は子どもには遠慮がなく、できて欲しいという強い期待があるので、

子どもが問題を間違えた時、自分の期待通りでないことに腹を立て、イラっとしやすいものです。


(経験者は語ります・・反省)



ABAを利用した働きかけは、発達障害児のみならず、大人から一般の子育て、ペットにも有効です。

スモールステップの効果についての記事。

お子さんの箸の練習方法(スモールステップの効果で楽に習得できます)





ABA(応用行動分析)とは?

② 望ましい行動を強化(ほめて)定着するようにする。





例えば、夫が洗い物を手伝ってくれたとき、妻が「ありがとう」と笑顔で伝えれば次回も洗い物をしてくれる可能性が高まります。

一方、夫が洗い物をした後に妻が洗い方に不平不満を言うと、次回、夫が洗い物をしてくれる可能性が少なくなります。



この行動をABC分析でみていくと、

(前の状況)→(行動)→(結果)



妻が「ありがとう」と笑顔で伝える

(夫、洗い物をした)→(妻が「ありがとう」と言う)→(夫、次回も手伝おう)

行動が定着しやすい 



。妻が洗い方に不平不満を言う


(夫、洗い物をした)→(妻「ちゃんと洗えてないじゃない!」)→(夫、次回お手伝いはしたくない)

行動は定着しにくい。




ABAでは、人の行動は、その人と、周りの環境(人も含める)相互作用によって形作られる。という基本的な考えがあります。

人がとった行動にカチンとしたとき、自分の行動はどうだったか、自分に原因はなかったか客観的に行動を振り返ることも大切です。

(私も未だ修行中です!)

夫、子どもがイライラしているとき、自分に笑顔があったか振り返ってみましょう。

自分の行動が、相手の不愉快な行動の原因を作っている可能性もあるということです。

心当たりがまったくない場合は、会社、学校で何かあったのかな?と気持ちに寄り添ってみましょう。



子どもの問題行動と思われることにも、何らかの原因があります。

注目して欲しくて奇声を上げる・・

障害特性による感覚過敏(音など)が原因で奇声を上げる・・





この子はこういう性格だからとあきらめるのではなく、行動を観察し分析していくことで、

問題行動を起こした原因をつきとめ、望ましい行動がとれる手助けをしていきます。





子どもがより生きやすくなるように、サポートしていきましょう。


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