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ネギの根を残して土に植えたり水に入れておくと、にょきにょきと再生するという噂を聞いて、試してみることにしました。
毎日適度に水をあげ、時には「早く大きくなるんだよハニィ」と愛の言葉を囁きながら、その成長を見守っていました。
そして10日後。
切った部分からにょきにょきとネギが伸びていました。なんですかこの永久機関!今まで根っこの部分は捨ててしまっていましたが、なんということをしてしまっていたんだと反省しました。
私にとって薬味のネギはとても大事で、彩りのない料理ばかり作っているがゆえに、何度ネギの青さに助けられたことか。
そのネギの生命の力に向き合うこともせず、いつも捨ててしまっていただなんて。
彼は「やれる、俺はまだやれるぜ!」と言っていたのかもしれません。「俺たちの戦いはこれからだ!」と言っていたのかもしれません。
私は反省しました。
思わず、出会うのが遅すぎたねと泣き出した夜もありました。
しかし私は前を向かなければいけません。
「ネギは再生する」
そのことを知ってしまったのです。
絶え間なく伸びるネギの名を、永遠と呼ぶことが出来たなら!
いつでも食卓に彩りを!