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月に一度訪れるあたり。
前回この辺りに来た時、帰りにちょっとコースを変えてみたら
なにやら気になるお店を見つけた。
「今度訪問しよう」
実はそう思いつつ、未訪問のままだったり
最悪なのは未訪問のままそのお店が閉店してしまうことだ。
でも今回は
大丈夫ですよ。営業していますよ!(とにかく明るい安村風に)
だるまや
戸を引いて「だいじょうぶですか?」とたずねると
小上がりのところに腰かけていたお店のおかあさんが
かなり驚いた顔をした。
「はい、どうぞ。
いえね、うちに女性のお客さんが入ってくることなんて滅多にないから」
そう驚いた理由を説明してくれた。
2列に並んだ長テーブル、
おかあさんが「こちらの方がテレビが見れていいですよ」とすすめてくれた席に腰かける。
他には民家の居間風の小上がりがある。
年季が入りすぎてなかなか読めないメニューを目を凝らして見ていると
あれこれとおかあさんがすすめてくれる。
どうやら「御弁当」なるものがあって、それは今日はチキンカツとのこと。
まだ迷っているとチャーハンやオムライスもすすめてくれた。
お茶を啜りながら、おかあさんとあれこれ話をする。
奥の厨房からは丁寧に調理をする音が聞こえる。
ちゃっちゃと食べて出たい人には不向きかもしれないけれど
メニューによってはもっと早く出るのかもしれない。
わたしには時間はたっぷりあったので、まったく問題ない。
15分くらいかかって出てきたのは
オムライス ¥600
結構なボリュームである。
まん丸いオムライスは玉子が帽子を被せたようにのっかっていた。
中のチキンライスは鶏肉も玉ねぎも
ざっくり大きめにカットされていた。
鶏肉はたくさん入っていて、これで¥600はかなり安いのでは。
お漬物(福神漬け)と煮物が添えられていて
煮物は昆布と大根。
「大根、美味しいですよ」
おかあさんがすすめてくれた通り滲み滲みで美味しかった。
「おかわりできますよ」
そう言うお味噌汁は白菜だとか刻み昆布だとか干し椎茸とか
とにかく具沢山で、具はやわらかく煮てあった。
この店は聞けばもう60年以上やっているとのこと。
かつてはこの辺りには町工場がたくさんあったそう。
「もうだいぶ変わってしまって・・・」
目を閉じると、
この長テーブルに作業着を着た男性たちがずらりと並んで食事をしている光景が目に浮かんだ。
テーブルに置いてある急須から自分でお茶を注いで、回して・・・
わたしが知っているのはこの近くにダイシン百貨店があった頃までで
それ以前は知らない。
ダイシン百貨店の後には東急ストアが出来て
街の雰囲気はその頃からもだいぶ変わったように思う。
街はかわったけれど、
かわらずにそこに残るお店がある。
美味しかったです。
ごちそうさまでした☆
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「悪あがき女製作所別館~よりぬき餃子館」