「さまよえる脳髄」逢坂 剛著・・・★★★☆
精神科医・南川藍子の前にあらわれた三人の男たちは、それぞれが脳に「傷」を持っていた。試合中、突然マスコットガールに襲いかかり、殺人未遂で起訴されたプロ野球選手。制服姿の女性ばかりを次々に惨殺していく連続殺人犯。そして、事件捜査時の負傷がもとで、大脳に障害を負った刑事。やがて、藍子のもとに黒い影が迫り始める―。人間の脳にひそむ闇を大胆に抉り出す、傑作長編ミステリ。
「このミス」1988年9位の作品。
こりゃまた、オドロオドロしい題名である。
夜になると医大の研究室などにある脳の中身が、口をパクパクさせ不気味な笑いを撒き散らしながら夜の街を彷徨う。。。そんなイメージなんですが。。。(゜д゜;)
本作は今流行の医療ミステリなどの医療現場物とは違い所謂サイコサスペンス物で、それぞれの登場人物が過去のトラウマ(~フェチの様な)により、特定の物を見ると条件反射的に犯罪を起こしてしまうという展開。
題名からイメージする程オドロオドロしくは無い。
題材や脳神経の専門的解説も羅列されて良いんですが、プロットとオドロオドロしさがやや物足りない感じ。
先日読んだ「水魑~」もオドロオドロしい系だったんだけどいまいち物足りなくて、私って本格的オドロオドロしい系には案外強いのかも。。。A=´、`=)ゞ
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