446冊目 チャイルド44/トム・ロブ・スミス | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「チャイルド44」トム・ロブ・スミス著・・・★★★☆

この国家は連続殺人の存在を認めない。ゆえに犯人は自由に殺しつづける――。リドリー・スコット監督で映画化! スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、この機に乗じた狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族を説得した少年の遺体に酷似していた……。ソ連に実在した大量殺人犯に着想を得て、世界を震撼させた超新星の鮮烈なデビュー作!


あけましておめでとうございます

今年もボチボチとやっていきます


本書は、2009年このミス海外作品1位の作品。

’79-90年に実際に起こった事件を基にしているようだ。


舞台は1953年、スターリン体制下のソ連。

事件のプロットは複雑ではないが、強圧的な政治体制による暗さと息苦しさが全編に覆い亘り「犯罪は存在しない」という理想主義国家の社会の歪みと、管理された人間達、そしてそれに抵抗し事件の真実を追い求める主人公を描き単なる殺人事件ミステリィに終わっていない。

複雑なカラクリが好きな人にはやや物足らないかもしれない。


結構、重い作品なんで好き嫌いが分かれると思うが、正月早々読むにはちと辛い。。。(-"-;A


チャイルド44 上巻 (新潮文庫)/トム・ロブ スミス
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