「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎著・・・★★★☆
仙台での凱旋パレード中、突如爆発が起こり、新首相が死亡した。同じ頃、元宅配ドライバーの青柳は、旧友に「大きな謀略に巻き込まれているから逃げろ」と促される。折しも現れた警官は、あっさりと拳銃を発砲した。どうやら、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられているようだ。この巨大な陰謀から、果たして逃げ切ることはできるのか?
伊坂の作品は毎回そのテイストが違っていて、今度の作品はどんなだろうという期待を抱かせる。
最新作は首相暗殺という国家を巻き込んだ大事件。
ケネディ大統領暗殺事件をモチーフに主人公の逃亡劇を描いている。
着想、プロット、構成などさすが伊坂だけに巧く書けている。
しかし、事件の大きさと伊坂の作風とのギャップがあり、どうしても現実感、シリアスさに欠けているのは否めない。
個人的には伊坂お得意のコミカルタッチな作風が好きなので、もう少しこじんまりとした事件を扱った作品の方が好きです。
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