『シャッター アイランド』 配給会社のばかな宣伝展開が、映画の良さを台無しに… | ketchup 36oz. on the table ~フードアナリストの小さな日記

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『シャッター アイランド』


ディカプリオ主演、“究極の謎解きサスペンス”というふれ込みの映画です。

早くも、“リピーター(二度見)続出”だ、そうです。


そもそも、そういう宣伝・PRの切り口が、

この映画の本当の良さを台無しにしています。


ketchup 36oz. on the table ~新作映画レビュー-シャッターアイランド2

ketchup 36oz. on the table ~新作映画レビュー-シャッターアイランド1
(C) 2009 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.


ディカプリオ映画は、どちらかというと苦手です。

ていうか、ほとんど観ません。


でもこの映画は、よい出来のいい映画だと思います。

冒頭に書いた通り、宣伝・PRの方向性が間違っているため、せっかくの映画の魅力を見えなくく…いや、はっきり言って台無しにしてしまっています。


ディカプリオ主演作ということで気合いがはいっているのでしょうけれど、

この映画は、謎解きサスペンスでも何でもないですから!

話題作りや動員に結びつきさえすればいいって感じの、ばかばかしいキャンペーンに、日本映画界の洋画に対する軽薄な姿勢が見て取れます。


しかも、戸田奈津子監修の「“超”日本語吹替版」で、映像に集中せよ!だって。

そもそも戸田奈津子の字幕なんて、いつだって超訳でしょうが。



この映画の原作は、デニス・ルヘインの社会派ミステリー小説。

これに、マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオのコンビなわけですから、全米公開後かなりの興行成績をあげたことにも納得です。


精神を患うこと、周囲の対応…そして治療のあり方、戦争体験、トラウマ…

そんな重たいテーマに取り組んだ、暗くシリアスな物語。

スコセッシ監督は、さらりと、でもしっとりと切なく…絶妙なバランスで描ききったのではないでしょうか。

ラストに余韻が残る、映画です。


宣伝に惑わされずに、観てほしいなぁ。



それにしても…

日本の配給会社が間違った宣伝・PR展開をしちゃう愚を相変わらず繰り返してますね。

日本で人気のあるハリウッド俳優が主演する作品ほど、顕著な気がします。

ジョディー・フォスターとか。

幸せの1ページ なんかも完全に間違ってましたからね。



監督・製作: マーティン・スコセッシ
製作: ブラッドリー・J・フィッシャー / マイク・メダヴォイ / アーノルド・W・メッサー
製作総指揮: クリス・ブリガム / ジャンニ・ヌナリ / ルイス・フィリップス
原作・製作総指揮: デニス・ルヘイン
脚本・製作総指揮: レータ・カログリディス
編集: セルマ・スクーンメイカー
出演:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングズレー、ミシェル・ウィリアムズ、パトリシア・クラークソン、マックス・フォン・シドー、エミリー・モーティマー、ジャッキー・アール・ヘイリー、イライアス・コティーズ、テッド・レヴィン、ジョン・キャロル・リンチ、クリストファー・デナム 他


映画『シャッター アイランド』公式サイト

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