ルノー三星の構造と生存 | Korea Economic News by KANI

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韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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ミ( ゚w゚)彡 <昨日のエントリー「景気対策で住宅と自動車を減税」 でお伝えしたルノー三星の人員削減に関連して、業績悪化の原因を分析する記事が出てきました。

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1346888470/554-556
554 名前:蟹!ninja ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2012/09/11(火) 09:07:31.72 ID:5QMUlSBl
[ルノー三星減員]"グローバル戦略のないルノーグループの経営失敗が原因" 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2012/09/10/2012091001697.html
http://image.chosun.com/sitedata/image/201209/10/2012091001498_0.jpg

 販売不振に陥っているルノー三星が、全社員の15%にあたる800人を希望退職させることを決めた理由に、専門家は▲新車の相次いだ失敗▲高い原価構造による収益性悪化▲ルノー日産グループのグローバル生産戦略不在などを挙げる。1995年に三星自動車として発足したルノー三星は、外国為替危機後の1999年に法廷管理を申請し、2000年にフランス自動車会社のルノーに売却された。ルノー三星は昨年から販売が本格的に減り始め、今年上半期の国内・外販売は、昨年同期より32.8%減少した8万3062台に終わるほど振るわない状況だ。6月には双龍(サンヨン)車にまで販売台数を追い越され、国内完成車メーカーで最下位になる屈辱も味わった。

◆“売れる新車がない”
 専門家はルノー三星の実績が振るわない一番の理由に、新車が期待に沿えないことを挙げた。キム・キチャン カトリック大経営学科教授は“自動車メーカーは新車が全てなのに、ルノー三星はその間これという新車がなかった”として、“日産主導で開発された過去の新車は競争力があったが、ルノー主導で開発された最近の新車は国内ブランドの車より上級の車という認識を与えることができないのが問題”と話した。
 キム・ピルス大林(テリム)大自動車学科教授も、“ルノーサムスンは車種がやっと4つと少ないたうえに、デザインが悪くなったという評価を受けている”として、“フランスの大衆車であるルノーのデザインでは、目が肥えた国内消費者を満足させることはできない”と話した。

http://image.chosun.com/sitedata/image/201209/10/2012091001498_1.jpg
▲(左上から時計方向に)2012年型SM7、2012年型SM5、2013年型QM5、2013年型SM3

 ルノー三星は昨年9月に最高級セダンSM7を発売したが、むしろ旧型よりも販売が低調な状況だ。SM7は8月までに昨年より62.2%減った3966台の販売に終わった。旧型モデルを販売していた昨年8月まで、ルノー三星は1万486台の旧SM7を販売した。
 さらに今年のはじめに発売した主力製品、SM5のマイナーチェンジモデルも振るわないのは同じだ。燃費向上技術を適用して商品性を高めたが、販売増加につながらなかった。SM5も8月までに、昨年より39%減った2万667台しか売ることができなかった。スポーツユーティリティー車両(SUV)のQM5は月平均400台ほどと存在感がない。
 ルノー三星は最近新型SM3を発売して反転を狙っている。特に新型SM3にクラス最高の燃費を実現したことでルノー三星は大きな期待をしている。しかしSM3は利益が少ない準中型セダンであるため、実績改善に大きい期待をすることは難しい状況だ。キム・ピルス教授は“SM3も以前のデザインから大きく変わらず、成功することは容易でない”として、“今後出てくるSM5は、デザインをさらに画期的に改善しなければならないだろう”と話した。

◆技術使用代価でルノー三星から5000億ウォン取るルノーグループ
 ルノー三星の経営事情が悪化したもう一つの理由は、高い原価構造だ。ルノー三星はルノーと日産の技術を使う代価として技術料を支払っている。ルノーグループに買収されてからルノー三星が支払った技術料は4944億ウォンに達し、これはルノーがルノー三星買収に使った現金2090億ウォンの二倍を超える金額だ。
 ルノー三星はまた、エンジンや変速機など高価な核心部品の相当数を日本から輸入しているので、円高が進むほど多くの費用がかかる問題を抱えている。ルノー三星は国産化率を80%まで高める努力を続けているが、核心部品の高い原価問題は解消されるまで相当な時間がかかると予想されている状況だ。ここに販売量が急減して規模の経済も実現できないまま、原価は高まり続けるという分析も出ている。
 ルノー三星は2010年に34億ウォンの営業利益を出したが、昨年は2150億ウォンの営業損失を出した。キム・ピルス教授は“ルノーグループが最近最も成功したことはルノー三星買収だったとされるほど、ルノーは投資した金額より回収した金額が多い”として、“ルノーが国内で稼いだ金を持ち出すのではなく、韓国に果敢に再投資をしてこそルノー三星が生き返ることができる”と話した。

◆ルノーグループのグローバル生産戦略も失敗
 専門家はまた、ルノー三星をまともに活用しないルノーグループの戦略不在も危機の原因に挙げる。ルノーグループがルノー三星の研究開発部門を育成せず、ルノーと日産の既存ものをそのまま持ち込んで使う戦略を使ったのが問題だとされた。キム・キチャン教授は“基本的に投資が不足しているため、良い製品が出てくることができず、製品に競争力がないために販売も振るわず、投資する資金がさらに不足する悪循環が続いている”と分析した。
 特にカルロス・ゴーン会長が、最近ルノー三星釜山工場に1800億ウォンを投資して、日産の新型スポーツユーティリティー車(SUV)ローグの生産を任せるとしたことに対しても、専門家は否定的な見解を持っている。キム・ピルス教授は“委託生産を引き受けて生産基地の役割をするのは短期的な処方しかならない”として、“結局重要なのは内需販売を生かすことで、それには大々的な研究開発投資が必要だということをルノーが見逃しているようだ”と話した。
 ルノーグループが国内で現地化しようとする努力が不足していることも問題だとされる。ルノー三星関係者は“ルノーまたは日産出身の外国人役員と、韓国人役員と社員の間のコミュニケーションが上手くいかず、苦しい場合が多い”として、“植民地時代はこういうものだったのかと言う人もいる”と伝えた。
 キム・ピルス教授も“ルノーが現地化する努力をはらわず、ルノー三星の組織内で違和感を感じる社員が多い”として、“外国企業のイメージから最大限離れて、現地化をしてこそ国内市場で成功できるだろう”と話した。
 キム・キチャン教授は“最も至急なのは、優れた新車を出して成功すること”として、“新製品を通じて規模の経済効果をみて、これを再び投資する好循環構造が作られてこそ、ルノー三星が回復することができる”と話した。キム・ピルス教授は“一度離れた顧客が帰ってくるには長い時間がかかる”として、“スキ間車種を持続的に投じて、既存車種も完全に変えれば、ルノー三星は3~4年で回復できるだろう”と話した。

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ミ( ゚w゚)彡 <ルノー三星はルノー日産にとって、現地向けモデルも作る製造拠点の一つに過ぎないと思います。EU・米国とのFTAで輸出を増やそうにも、ヨーロッパはルノーの本拠地であり、アメリカには日産の工場があるため、輸送費をかけてもペイしない限り、欧米向けモデルを製造することは難しく、ローグの生産がどのような結果になるかは不透明です。単純にラインを遊ばせないためだとしたら、損を覚悟の支援だということになります。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1346888470/487-488
487 名前:蟹 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:3) ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2012/09/10(月) 18:49:46.55 ID:j12eXcFw
ルノー三星労組、"構造調整反対ストライキ決行" 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2012/09/10/2012091001158.html

 ルノー三星が800人の希望退職によって構造調整をすると発表したなか、希望退職に反対してきた金属労組ルノー三星支会は二日間12時間の部分ストを決行することにした。
 10日金属労組ルノー三星支会によれば、労組は今週二日間の部分ストライキを決めた。実行日時はまだ具体的に決まっていないが、初日は昼・夜1時間ずつ(計2時間)、二日目は昼4時間、夜6時間の部分スト(計10時間)を予定している。
 金属労組ルノー三星支会は昨年ルノー三星に初めて設立された労組で、加入組合員数は200人あまりに過ぎない状況だ。これまでルノー三星には多くの社員が加入していた社員代表者委員会があったが、交渉権がある正式労組ではなく、金属労組ルノー三星支会が唯一の労組であった。最近では社員代表者委員会も労組に転換を終えて、ルノー三星には二つの労組が存在する状況になった。

 金属労組支会は先月13日、構造調整に反対して初めての部分ストを行った。少数であっても一部だけの停止でライン全体が止まる自動車生産ラインの特性上、工場稼動が停止したためストライキの効果は大きかった。金属労組支会は、使用側が希望退職に対する特別な対策を出さない場合、ストライキの強度を高めるという立場だ。
 労組関係者は“10年以上一緒に勤めた同僚が一日で消えた”として、“今週中に部分ストをすることを決め、現在は日程を調整している”と話した。金属労組支会は初日には昼勤務組が午後2時45分から1時間、夜間勤務が午後3時45分からそれぞれ1時間ずつストライキする方法で部分ストを行う予定だ。二日目は強度を高めて、昼勤務組が11時55分から4時間、夜勤務組が5時55分から6時間の部分ストを行う。

 金属労組支会がストライキをすれば、今回も工場全体の稼動中断は避けられない展望だ。特にルノー三星の場合、釜山(プサン)工場が唯一の生産施設であるだけに、ストライキの与える影響も大きいと見られている。
 金属労組支会関係者は“現在、組合員の中から10人ほどが希望退職を申請した”として、“しかし、希望退職をした組合員も組合費の支払を続けるとの支援を約束しているので、最後まで闘争に出るだろう”と話した。

 一方、今月の初めに社員代表者委員会から労組に変身した企業労組は、2500人あまりの組合員を確保して、この日午後から使用側に交渉代表権を申請する予定だ。現在企業労組は希望退職による組合員数変動が発生しているため、使用側に提出する組合員名簿を最終的に集計する作業を進めていることが分かった。
 企業労組関係者は“代表交渉権を認められるための手続きに、通常2週間ぐらいの時間が必要だ”として、“工場労働者の過半数が企業労組組合員なので、約半月程度で代表交渉権を取得できると予想する”と話した。


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ミ( ゚w゚)彡 <闘争的な組合と、御用組合の並存ということですね。代表権の確保から両者の対立は始まっていると思われ、工場占拠や衝突が生じれば双竜車以上の激しい事態になりかねません。
 双竜車は徐々に販売を回復しているものの、闘争の傷がいえたと言える状況ではなく、もしもルノー三星で同じような衝突が生じれば、その被害の大きさは双竜の比ではないでしょう。
 ルノー日産は逃げたほうが良いのではないでしょうか。買い手不在が問題だと思われますが。