一重(ひとえ) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

重箱
 今日は、一重(ひとえ)という言葉です。

 私の身内から来たメールの中に、「親不孝と親孝行は 紙一重」という言葉がありました。この言葉がでてきた背景は色々あるのですが、妙に気になった言葉です。私が子供の頃、どんなに親不孝をしたのか、どれだけ親孝行が出来たのか。思いもかけず、そんな事を考えさせられた言葉です。

 さて、一重(ひとえ)ですが、一(ひと)は、数の一(いち)、たった一つの、まとまった全体etc.少し哲学的な意味も含むようです。また、重(え)は、重なるものの数を示すetc.との事です。すなわち、一重(ひとえ)とは、重なるものの数が一つ、従って、“重なっていないこと”を意味します。紙一重とは、紙一枚程度の隔たりの事となります。

たかいたかい家族
 繰り返しになりますが、親不孝と親孝行は紙一重。親不孝と親孝行の関係。なかなか難しい。例えば、親不孝をしている...と感じている子と親がいるとしますが、そういった親子関係に化学変化(親不孝→親孝行)が起きることは、決して珍しいことではない。それを、この言葉は、子である私達、親となった私達に伝えようとしているのでしょうか。