天声(てんせい) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日の言葉は、天声(てんせい)です。

 今朝、久しぶりに朝日新聞の「天声人語」を、Web版で読みました。新聞報道の偏向化を強く感じて、愛読紙であった日本経済新聞の購読はやめましたが読んでいた頃は、1面の最下段のコラム「春秋」が好きでした。朝日新聞は、自宅で購読していますが、読むのはもっぱら家内。私は、紙媒体である新聞購読を止めて、ネット配信のニュースを網羅的に読むようにしてますが、今までとちょっと違うのは、幅広く情報が入る割りに頭に残らないということを感じます。紙媒体で文字を読むという作業は、能への刺激も、PCやモバイルの画面情報よりもインパクトが強いのかも知れませんね。ところで、今朝の「天声人語」です。野田首相の消費税増税に向けた動きで、見る影もなくなった民主党マニフェストを皮肉ったり、また時の政権政党が野党と組んで、自党の消費税反対勢力とバトルする異常な姿。民主党も割れるなら早く割れたほうが良い・・と結構、強烈な論調だ。これは面白いと久しぶりに感じた。

 さて、天声(てんせい)です。天(てん)とは、天の神がその意志を人間に伝える声、自然に示された天の言葉、世に響いた名声etc.の意味となります。また、声(せい)とは、鳥獣・人間の発する声、音曲のふし、調子etc.の意味です。天声(てんせい)とは、まさに、天の神がその意志を人間に伝える声です。ちなみに、人語(じんご)とは、人の話し声を意味します。

カメーン!
 「天声人語」(てんせいじんご)という朝日新聞のコラムのタイトル、良く見ると、そのタイトルのイメージの大きさに驚く!どろどろとした政治の世界、役人達の思惑で動く行政の問題点、社会貢献意識の希薄な企業経営者の不見識etc.様々な社会の歪みに焦点をあてて、その不当性、不合理性を論評し、批評もし、かっこいい言葉でいえば、世の中の悪を正す、政治や行政、あるいは最近では司法や警察の暴走を防ぐ。そんな強い力を発揮するのがマスメディアの役割ではないでしょうか。今日の天声人語には、そんな大新聞の役割の片鱗を見た気がした。TVや新聞などのマスコミは、政治や行政、また司法にもおもねることなく、毅然とした姿勢で、世の中の事象に立ち向かう姿を取り戻して欲しい・・と強く感ずる今日この頃です。