経済(けいざい) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日の言葉は、経済(けいざい)です。

 経済(けいざい)というと、例えば、経済界とか、財界とか、景気とか、地域活力とか、いろいろな言葉がイメージできますが、もともとの意味はどのようなものだったのでしょうか。ウィキペディアによると、中国の古典に登場する言葉「経世済民」の略が、この経済(けいざい)という言葉の由来で、今では英語の「economy」の訳語として使われています。本来は、より広く政治・統治・行政全般を指示する語であったそうです。わが国でも江戸時代、、「凡(およそ)天下國家を治むるを經濟と云、世を經め民を濟ふ義なり」としており、この頃の「經世濟民(經濟)の學」は今日でいう経済学のみならず政治学・政策学・社会学などきわめて広範な領域をカバーするものであったそうな。

 さて、経済(けいざい)です。経(けい)とは、筋道をたどる、筋道をつける、管理するetc.の意味となります。済(ざい)とは、すます、できあがる、成就させる、水をわたる、たすける、救う、美しい様子etc.の意味となります。経済(けいざい)とは、今のようにエコノミーという意味だけではなく、その本質は、筋道をたてて国家・国民の幸せを成就するものではないでしょうか。

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 野田総理が、福島原発事故の悲劇を認識しながらも、わが国の経済(=経世済民)のためには、原発再稼動は欠かせないと決断したのは、果たして適当だったのでしょうか?経済(=経世済民)のためであれば、民意をもっと尊重すべきであるし、福島の悲劇をもっと熟視した上での決断をすべきだったのではないでしょうか。万が一というのは、あくまで仮定の話ではありますが、万が一・・です。別の原発事故が起きて福島の悲劇が再来したら、あなたは、被災地・被災民の方々に対してどんな責任をとれるというのでしょうか?浅慮極まりない判断だと断じる識者も政治家も多いし、多くの国民が同様に感じています。