当たり前でないことを当たり前にこなした毎日が、今をつくっている

年月が立ってようやく、見えてくるものがある。
悲しいことも、つらいこともいっぱいあっただろう毎日を
精いっぱい生きてきた証しが、今をつくっている。

今日で、お盆も終わりですね。

私は、今年も恒例の家族旅行へ行ってきました。

どこかへ行く時は、必ず四国の夫の実家を経由するので
行ける場所は、限られてきますが

年に２・３回の顔見せという親孝行
せめてこれくらいは・・・と欠かさず寄るようにしています。

今回は、淡路島でゆっくりまったり。

新鮮なお魚と、ハモづくしを堪能しました。

きれいな景色を見ながら、地元の食材に舌鼓を打つ。

こんな楽しみを義母にも味わってほしいと
一緒に行こうと誘うのですが

「うち以外では、寝られへんのよ」
といつも同じ返事が返ってきます。

早くに夫を亡くして、女手一つで３人の男の子を育てた
働きものの義母も、もうすぐ８０才。

長男夫婦が、実家で一緒に住んでくれているので
安心は安心なのですが、孫たちも大きくなり
時間の余裕はあるはず。

義母には、少しでもゆっくりしてほしい
長男夫婦にも、自分たちの時間を楽しんでほしい

と思い、宿に予約を入れたりもしたことも

ありますが、
それでもやっぱりダメでした。

場所が変わると寝付けない、

というのもあるようですが

自営業の長男家族のために、

毎日　洗濯をし、家事をこなし
買い物にいっては、晩御飯の食材をあれこれ選ぶ

そんな義母を見ると、
自分たちの気持ちを押しつけているのではないか？
と、恥ずかしくもなりました。

自分の楽しみよりも、子どもや孫たちのことをいつも考える

何かを我慢しているわけでも、犠牲になっているわけでもなく
ごく自然な役割であり、自分自身の喜びになっているんだなあ

そう思ったとき、すっかり小さくなった義母が、とても大きく見えました。

女性だって、生きがいのある仕事をするべき。
何かを達成してこそ、意義がある。

上を目指して努力し続けるのが、生きがいのある人生だとするなら
義母の生き方は、少しも当てはまりません。

でも、悲しいことも、つらいこともいっぱいあっただろう毎日を
当たり前でないことも、当たり前にこなしながら
精いっぱい生きてきた証しが、今の幸せを築いている

としたら、これほど素晴らしい人生はないのかもしれません。