やっぱり嘘だった 「実質賃金」確報値は24カ月連続マイナスに

 ほらみたことか。「経済が回復し始めた」なんて大ウソだったわけだ。

 厚生労働省が18日発表した4月の毎月勤労統計調査の確報によると、実質賃金指数は前年同月比0.1%減となった。

 2日に発表された速報値は0.1%増で、13年4月以来2年ぶりに賃金が物価を上回って上昇した、とされたが、確報値は24カ月連続のマイナスに修正された。

 厚労省は、「確報は速報よりも調査対象に含まれるパート労働者の比率が高く、賃金の平均水準を押し下げた」なんて説明しているようだが、そんなコトは今回に限ったことじゃない。言い訳は明らかだ。

 それにしても、速報を受けて「アベノミクスの成果だ」「賃上げ効果が出てきた」なんて大ハシャギだった安倍政権の「御用メディア」もいい面の皮だ。


 実質賃金の確報値が発表されました。良い機会なので、また実質賃金の問題について解説しようかと。ちなみに、以前速報値が発表されたときは、大手マスコミは、こぞって実質賃金の上昇を根拠に「経済が回復し始めた」なんて言ってたんだから、当然確報値でマイナスになったことが分かった今、今度は「実際には経済は回復し始めていない」と報道すべきですよね?まあ、絶対そんなこと言わないでしょうけど( ̄▽ ̄;)

↓今回は、またこちらの記事について解説します

「実質賃金低下」の罠にハマるな――“反アベノミクス”に反論

↓こちらの記事については既に3回に渡って批判をしているので、まあよかったらこちらの記事も参考にしていただけるとありがたいです。

BKのひとりごと「貨幣錯覚を機能させるために実施賃金低下の報道は控えるべき!!」前編
BKのひとりごと「貨幣錯覚を機能させるために実施賃金低下の報道は控えるべき!!」中編
BKのひとりごと「貨幣錯覚を機能させるために実施賃金低下の報道は控えるべき!!」後編

 先の記事の中で、ひろ氏は例え実質賃金が低下していても、名目賃金が上昇していれば、給料の額面が増えることで人々は自分が豊かになったと錯覚する貨幣錯覚を引き起こし消費を活発化させると主張しています。ところが、現在のように、インフレ率の上昇や実質賃金の低下に関する報道を繰り返すことで人々は貨幣錯覚を起こさなくなり、消費を控えているそうです。そこで、実質賃金の低下を煽るような報道は控え実質賃金についての正しい報道を心がけることが重要だ!!とひろ氏は結論づけています。ところが、この主張はあまりにも矛盾だらけで、結局どうしたいのかが具体的には全く理解できません。

>要するに、物価が上昇して実質的な賃金が下がっていても、一般の国民は物価の上下までには関心が及ばないため「実質的な賃金が下がった」とは実感しにくく、名目賃金(目に見える給料)が上がれば購買力が上昇したと錯覚し消費は増えるということです。

 これは中編で解説したのですが、ひろ氏が論理的な基礎としているリフレ理論では、物価をマイルドなインフレ状態にすることで、人々は手持ちの現金の価値が低下していくことを予測するので現金をモノやサービスと交換するために活発に消費や投資を行うとしています。しかし、ひろ氏はインフレ率と賃金の上昇率に対する正確な報道(要は実質賃金の低下の報道)を繰り返すことで、せっかくの貨幣錯覚の効果を失わせてしまうと主張しています。これでは、果たしてインフレ率の上昇は報道したほうが良いのか、悪いのか?全く分かりません。つまり、インフレ率の上昇を報道すべきか否かですでに矛盾しています(上記の記述から推測するに物価上昇の報道はすべきではないと読み取れるのですが、その場合、リフレ派の基本的な理論を否定することになります)。

 また上記の記述から、人々に貨幣錯覚を起こさせる基本的な条件は、人々に実質賃金の低下や物価の上昇を知らせないことになるはずですが、氏は結論部分で、

・「実質賃金」に対する正しい情報を発信すべき

としています。これは全くおかしな話です、要は貨幣錯覚の効果を皆に知らせ、「実質賃金の低下が起こっても大丈夫なのだ」と安心させようという意図で書いたのでしょう。しかし、ここでの氏の想定している正しい情報発信とは、「名目賃金さえ上がっていれば、実質賃金が低下して実質的には購買力が低下し貧しくなっていても貨幣錯覚を起こしてガンガン消費するから大丈夫ですよ」と知らせることでしょう(なぜ、これは正しい情報発信と言えるのか私には全く意味不明ですが)。しかし、「いまあなたは貧しくなっていますが、このような状況では人々は自分が金持ちになったと錯覚してガンガン消費を行うようになるので問題ないですよ」と周知させた時、一体どこに貨幣錯覚を起こして自分が金持ちになったと勘違いして消費を増やすバカがいるのでしょうか?

 さらに、先の記述では、人々が物価上昇や実質賃金の低下についての正しい情報を知らないために貨幣錯覚を引き起こすと書いているのに、「「実質賃金」に対する正しい情報を発信すべき」という結論に至る論理的プロセスも全く不明です。

 要は、もう完全に支離滅裂なんですね。こんな論理的に矛盾だらけで支離滅裂な記事を掲載してしまう編集者も、こんな記事に納得してしまえる読者も全く不可解ですが、このような論理破綻した支離滅裂な文章でなんとなく納得した気分になってしまう人間が一定数いるということが、「人は機械やコンピュータではありませんので、常に合理的な行動することはなく、感情的に非合理的な行動をとってしまう生き物」であることを証明しているのかもしれません。



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