昨夜、無事に小金井薪能は終演。

朝から、雨模様で降ったり止んだり。(笑)

雨の場合は、場所が変更だったので 昼まで、躊躇しながら創作していたが……

実行委員会の方々の希望で、「三保の松原」を作ってくれと言われてたので、本来の俺の、演目『羽衣』からイメージしてた最終形とは違うかな(笑)と一瞬思ったけれども、薪能35周年だから……俺の作品と言うよりは、皆さんの想いを作品に反映させる事が大事だからね。

そこは、俺はプロなので(笑)間違いなくさせて頂こうと。

だから、昼に雨が上がりはじめてからは、時間も足りないので一気に製作。(笑)

実行委員の中の植木屋さんで写真家の方が、黒松の6メーター近いものを10本以上も用意を下さり、その想いを表現しないとで、スタッフも弟子も……松の立ち上げも雨と松の葉と泥まみれながら、その努力は俺は暫くぶりに社中には感動。(笑)

新しい試用期間のスタッフは、初の現場がこの野外の辛い「場」だから、ここで
の辛い事の結果がどれだけの人の心に作品から『生命』や『美しきもの魂』を感じ、その種を心に撒く事が華道家の仕事で、それは、一瞬の芸術である事を理解出来るかの最初の場面だったが……(笑)、
その大切さが解ったか、もう、ダメ(笑)、疲れたから無理~になったかは、今のところは不明。(笑)

人に伝える事って、とても大切で難しい事だから……
作品の中にその創る人の伝えたい事が宿っなければ、芸術じゃないからね。

新しい社中には、沢山の生徒さんが俺の弟子として色々な『場』を経験して欲しいし、その中から仕事以外の人生のもう一つの『場』として社中を持って欲しいと思っている。

まだ、慣れない副代表二人に相談役だが(笑)、俺も弁慶(妻)も大事に厳しく(笑)、育てようと思っているし、彼女達の努力には、俺が諦めかけた「人」への思いを取り戻せるもしれない可能性を秘めていると最近は感じる様にもなっている。だからこそ、彼女達に他の生徒さんは協力をしてやって欲しいと思う。

また、弁慶(妻)には、今回もだが(笑)……
薪能の実行委員会の方々やスタッフの方は驚いただろうけれども(笑)、体調を考えて座りながらも、時に立ち、本当にタイミング良く男前に大声で(笑)、遠くからも厳しく差配をする適格さには、相変わらず俺さえ脱帽。(笑)どんなに俺が遠くにいても、俺のして欲しい事が解るのは、彼女だけ。妻だからと言うより、元々、その才はあるらしく色々な人が俺と結婚してからもアシスタントやパートナーにスカウトする人が多く(笑)、海外時代の知人の多くもそう言う。だから、俺はこういう現場では改めて、人が人と出合う幸運も感じたりする。

そして、そんなこんなな中も、俺の『三保の松原』無事に完成、開演前には完全に雨も上がり、最高の薪能の舞台が演じられた。

但し(笑)、ここまでの派手な舞台は、津村禮次郎先生だから安心して出来た事。

津村先生となら、いつも安心してガチで出来る。

俺の『生命の華』を背負って更にパワーアップされる全ての術と技、何よりも人間力を持たれた方だからの事。

俺は基本、そう思える方々としか舞台美術はやっていない。

テレビの舞台美術の場合は、ディレクターやプロデューサーが信頼できる方々だと今までやってきている。(笑)

そうしないと、所謂、コラボレーションって難しい事なのだ。(笑)

また、この機会を与えて下さった小金井薪能実行委員会の皆様に心より感謝いたします。

また……会場で出会った友人、知人の皆さんの心に本当に感謝。ご来場ありがとうございました。