飛び入りでペリカンハウス 2009Assam Second Flush茶園別飲み比べ会に参加しました。
産地アッサム州は多雨のインド東部、ブラマプトラ川沿いに位置し中心都市は
グワーハーティー(गुवाहाटी)。インド東部諸州は独立運動が盛んで反政府ゲリラも多く
治安が安定しておらず、訪問が難しい地域です。中には外国人の入域を制限している州も
存在するほか、同じインド人でも他州出身者には排他的な地域と言われています。
(アッサム語を話す土地柄、最近、ヒンディー語話者やビハール人排斥運動も起きました)
そのような理由で私も未踏の秘境の地です。
さて、勉強会の最初に簡単なアッサムのレクチャーがありました。
ダージリンとアッサムでは茶樹が違うこと(中国種とアッサム種)、生育環境(標高、気温、
土質)が違うこと等。アッサムは粘土質の土壌で水はけが悪いそうです。また、面白いことに
資金力のあるパトロンが背後についている茶園では土壌改良も進み、良い品種が生まれる
傾向があるとのこと。
ヘーゼルナッツ ガナッシュ サンドビスケット
スパイスフルーツケーキ
どちらもペリカンさんらしいお菓子。紅茶との相性抜群です。
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まずはWelcome Teaとして2009年より前の3品種
(左)2008 First FlushのHattialli STGFOP
Second Flushは何度もお店でいただきましたが、First Flushは初めてです。
(ブラマプトラ川南側エリアDibrugarh県)
(右)2001 Second FlushのGelakey STGFOP
今回放出されたお宝品。特に上質だった2001年ものが眠りから覚めました。
9年経っても質が落ちていません。香りさえ生きてます。
今回の試飲会の中でも別格でした。
(ブラマプトラ川南側エリア Sibsagar県)
(左)2001Gelakey STGFOPと2008Dejoo STGFOP
並べて飲み比べると違いは歴然。
Dejooは2008年はまずまずの出来だったのが、2009年は品質が急降下したそうです。
(Dejoo ブラマプトラ川北側エリア Lakhimpur県)
最近は2001年頃が良質茶葉のピークだったようで、以降、全体的にレベルが低下して
いるそうです。
(右)ガラムマサラ風味チキンロール
じゃがいもとほうれん草サラダ
パラタ(輸入冷凍品)
一見、ペリカンハウスのランチに出てきそうな前菜の2品には何と香辛料が使われて
います。香辛料を絶妙の比率で配合し、インド料理のヌーベル・キュイジーヌ的に
仕上げるセンスはさすがペリカンさん。
ちなみに食に対して保守的なインドでもデリーなど大都市では最近、ヌーベル・
キュイジーヌ的なインド料理レストランも見かけます。
Gelakeyにはゴールデンテップス(新芽)が多く入ってました。
隣のHarmmttyと比較すると歴然ですね。
続いて2009年のアッサム飲み比べ。
(左)Sessa BOPSM CTC (ブラマプトラ川南側)
(右)カスタード プディング
その他、飲み比べしたのは
Nonaipara STGFOP1(S)
Harmmtty STGFO1(S)
Amgoorie STGFOP1(S)
Romai GTGFOP1
※Harmmttyがストレートアッサムの王道だそうです。ポットにいれたまましばらく放置すると
アッサムらしさがより明確になるそうです。
2001年Gelakeyは飛びぬけて美味しいと認識できたのを除けば、正直、明確に「こういう
特徴がある」と違いを言い当てるのは至難の業です。ペリカンさんに通って4年以上ですが
改めて紅茶って難しいなと思いました。しかし、紅茶に関する日頃の疑問や
面白いお話がたくさん聞けたので、とても有意義な会でした。
紅茶と言うよりは「ほうじ茶」のようなお味でした。