今日は半年ぶりに奥さんと新宿にある高級ロシア料理店「スンガリー新宿東口本店」に
行きました。ロシア料理といっても広大な国土ですから領土内の様々な地方の郷土料理の
寄せ集めです。ソ連時代は明らかに人種の違うようなタジキスタンだとかグルジアをはじめとする
コーカサス地方、そしてバルト3国やウクライナまでが「ソビエト連邦」という一つの国家でした。
ですから広義にはそれらの国の料理もロシア料理に含めます。
「ロシア料理といえばザクースカ(前菜)」というくらい美味しい前菜が充実していますので
ついついメインにたどり着かないくらいに多く注文しがちです。
今日も前菜を多くオーダーして、スープを一つとペリメニ(シベリア水餃子)、そしてメインを頼んだら
「スープが一つしかありませんね、そういうわけにはいかないんで。前菜が多すぎます。削っていた
だかないと。」と無愛想なウエイター氏からの指摘。
確かに高級店だからスープを人数分取らないのはマナー違反かもしれないですが、ちょっと言い方が
気に入らないな。泣く泣く「マリノーブナヤ・ケタ」とペリメニを取り消し、スープを追加。
(そもそもロシア料理はそういうところ、うるさくないと思うんですが。現地のレストランも実におおらか
というか、粗野でした。)
ますはグルジア産白ワインの「ツィナンダリ2003」で乾杯! グルジアとモルドバは旧ソ連では
貴重なワインの産地。
ザクースカ盛り合わせ(2人前)
右上から時計回りに、鰻とチーズの黒パンサンド・キャビア乗せ/セリョトカ(にしんの七日漬け)
下仁田ネギとうずらのマリネ?/コールドヤズィック(牛舌の塩漬け)、
パシテッド・イズ・ウチャーチヌイ(鴨のリエット)/牡蠣のキッシュ。
どれも美味しいですが、あえて言えば鰻とチーズの黒パンサンドが一番!
定番のセリョトカも素晴らしかったです。
(左)ハルチョー【グルジア料理】 グルジア風仔羊とパプリカのスープ
これはスパイシーでイランの煮込み料理のような味わい やはりカスピ海沿岸国同士
味が似ているんですね。
(右)サリャンカ・ミヤースナヤ 塩漬けにした肉、野菜の酸味の効いたトマトスープ
(左)本日の魚のアゼルバイジャン風ロースト【アゼルバイジャン料理】
今日は「ホウボウ」を使用。これもスパイシーでイラン料理、もしくはレバノン料理風の味付け
(右)ウクラインスキー・カツレツ【ウクライナ料理】
マッシュルームのポーク包み揚げトマトソース (*切り口からバターがとろりの有名なキエフ
カツレツとは違います。)
ここでウォトカ(ウオッカ)が登場。銘柄は「サハリンスカヤ」
ロシアのユジノサハリンスク産で40度 ユジノの地方工場で土地の水や原料を使ったオリジナル
ブランド。自然の蜂蜜や乳酸を添加したまろやかなテイストです。これを凍らせてショットグラスで
頂きました。もちろんストレートで。ロシアでウォトカは割ったりロックにはしません。
料理の順番的にはおかしいですが、ウエイター氏に何と言われてもスンガリーに
来たらこれを食べずにはいられません。
ここの名物料理「マリノーブナヤ ケタ」を追加注文
ブリヌイ(ロシアのクレープ)にスメタナ(サワークリームのようなもの)、サーモン、トマト
ピクルス、タマネギスライス、きゅうり、ディル(香草)をのせたもの。
これを目の前で作ってくれたウエイター氏はベテランで、先程のウエイター氏とは対称的に
とても気持ちの良い接客でした。
ジャムはバラ(ブルガリア国営バラ公社産)、ベリー(黒スグリ、赤スグリ、ラズベリー等)、
さくらんぼの3種類 ロシアでは日本で一般的な紅茶にジャムを入れる飲み方はあまりしな
いようで、右の写真のように皿に取ってスプーンで舐めながら紅茶をすするのがメジャーです。
どの料理も非常にレベルが高く満足でした。(平均予算 ディナー 一人\8,000~)
天気予報は晴れ時々曇りだったはずが、帰りは土砂降りの雨、そして柏は局地的な雷
低気圧が近づいているのは知っていたので予報を信じず傘を持って来るべきでした。
駅からタクシーで帰宅。