昨日の午後は奥さんと柏のペリカンハウスの紅茶とコーヒーの勉強会に
でました。ペリカンハウスは紅茶専門店ですが、2大嗜好品である両者を比較できる
面白い機会でもあります。
紅茶の講義はペリカンハウスのオーナーが、
コーヒーの講義は柏市根戸のコーヒー・ローストスタジオのオーナーが担当
普段、断片的になりがちな知識ですが、大局を把握しようというのが
今日の勉強会の趣旨のひとつです。
今日の試飲は①100g 1000円程度のいわゆる普通のアッサム(ブレンド)
②英国が一番最初に開墾したジャイプル茶園のアッサム(Single Estate)
でした。結果は言うまでもありません。
興味深かったトピックを簡単に3点、
■インドの紅茶動向
*インド国内総生産のうち、国内消費が55% インドは紅茶の輸出国であり輸入国であること。
⇒スリランカとケニアはほとんどが輸出。特にケニアの増加率が目覚しく、品種改良で良質の茶が増加
*国内のデパートなどで多く見られるダージリンは実は総生産のたった1.1%しかないこと。
⇒輸出の看板商品
*それに対してアッサムは56%近い生産量を占めるのに日本の市場にあまり出回らないカラクリ
⇒国内の庶民にも行き渡るよう価格を緩やかに統制するため、輸出を抑える
大学時代、専攻していた分野の南アジア地域の話題です。そういえば当時、研究で紅茶の輸出入事情も
取り扱ったのを覚えてます。紅茶の大量消費国パキスタンがインドと仲が悪いため、その大部分を
ケニアから輸入してること等。。。また、資料を紐解かなくては。
■賞味期限の問題
*現状ではデパート等で茶葉を買う場合、店頭でパッキングした時点から賞味期限を設定
⇒意味が無い!摘み取り日を明記すべき。
⇒ほとんどがブレンド茶なので摘み取り日表記は困難
この業界も消費者保護ではなくて、業界保護なんですねえ。
■紅茶の味は淹れ方で決まるのか?
率直に言うと、おいしい紅茶を左右するのは。。。
おいしい淹れ方 15%~20%、 茶葉の選定 80%
だそうです。 これは驚き。巷ではさかんに美味しい淹れ方教室なるものが開かれている
ので、てっきり淹れ方次第で大きく味が変わるのか?と思ってました。
あと、 おいしい水で淹れる=おいしい紅茶になる という図式は必ずしも成り立たないということ。
水道水で十分だそうです。(ただし都内は浄水器があったほうがよい)
世界の紅茶の趨勢や業界のいびつな構造を知った上で紅茶を楽しむと、また違った発見が
ありそうです。
■コーヒーも驚くべき点がたくさん
焙煎前と焙煎後に「欠点豆」を取り除くことが重要
中まで均等に焼けていることが肝要で、生焼けではえぐ酸っぱい感じになるそうです。
日本人で良質の焙煎のコーヒーを飲んでいる人がどれだけいるのでしょうか?
質の悪いコーヒーを飲んで、胃がもたれたり、酸味嫌いにある人が多いとオーナーは嘆いて
いらっしゃいました。
最後に、コーヒーもやはり豆が重要なのですが、最近の注目株はパナマ産とアフリカ産だそうです。
ブラジルは中庸なものが多いとのこと。
その他、コーヒーも紅茶と類似点がたくさんありました。
長くなるので、この辺にしておきます。私には目からウロコの勉強会でした!
この勉強会を通して、いろんな疑問点が生じたのでこれからペリカンさんに通って
一つ一つ聞いていくことにします。
日が暮れる頃、雨が降り始めたので試飲のコーヒーを頂くことなく、急いで帰りました。
この後、大雨となり、ずぶ濡れで40分自転車を漕ぐことになりました。。。