対中国戦略の要は満洲独立とモンゴルの自立援助 | 朝倉新哉の研究室

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全ては日本を強くするために…

29日、NHK-BS1で、『島耕作のアジア立志伝』という番組が放送されました。
その中で、モンゴルが取り上げられていました。
モンゴルは鉱物資源が豊富ですが、その半分以上が中国に輸出されています。
そのため、モンゴル経済は中国資本に支配されているような状態です。
その状態から脱するために、
モンゴルの資源を、中国以外の国に輸出するルートを確立すべく、
苦闘している姿が、番組では描かれていました。
モンゴルは内陸国で、海に面していないため、
ロシア領内を通ってウラジオストク港へ、というルートか、
中国領内を通って中国の港(例えば大連港)、というルートか、
という2つの選択肢の間でもめていました。

中国ルートは、距離もコストもロシアルートの3分の1で済むのですが、
「これ以上、中国の影響力が強くなっていいのか」
という反対が根強く、
だからといって、ロシアルートでは、コストが高くて採算が採れない、
というジレンマに悩んでいるようでした。

現状では、”ロシアか中国か”という二者択一ですが、
それを打破しうるのが、当ブログで再三訴えてきた”天下六分の計”です。

国家戦略研究

青い部分の南モンゴルというのは、現在中国領になっている内モンゴル自治区です。

国家戦略研究
内モンゴル自治区 ウィキペディアより転載 

ここには、400万人以上のモンゴル人が住んでいます。
モンゴル国の人口は270万人。
内モンゴル自治区の方が多いのです。
現代中国の民族分布を見ても、内モンゴル自治区は、漢民族の土地ではなく、
モンゴル人の土地だということが一目瞭然です。

$国家戦略研究


















http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/Rres_CH.htmlより転載

そういうわけですから、内モンゴル自治区には、中国からの分離独立運動があります。
内モンゴル人民党、モンゴル自由連盟党という団体が独立運動を行っています。
ここに資金援助をして、南モンゴルを中国から分離させ、
モンゴル国と合併させるべきです。
そして、満洲も独立させれば、
モンゴルから、中国もロシアも通らずに、海に出るルートが確保できます。
満洲もまた、現在は中国領であり、東北部とか東北三省と呼ばれています。

国家戦略研究
中国東北部(遼寧省、吉林省、黒竜江省の”東北三省”)  ウィキペディアより転載 

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現在の中華人民共和国では、満洲人という言葉を禁止し、
少数民族の一つとして満族と呼んでいます。
満族は、もと清朝の支配種族だった満洲人のことを指します。
満族の人口はどんどん増えていて、1000万人を超えています。
1982年には、人口は430万人だったのに、どうしてこんなに増えたのでしょう。

1980年代には、満洲人はまったく漢化していました。
中国政府にとって、広い自治区にまとまって住んでいる、
チベット人やモンゴル人やウイグル人のような脅威ではなくなりました。
それで、中国としても安全だし観光にもなるということで、
たくさんの満族村が作られるようになりました。
かつて、満洲人がたくさん住んでいた土地、清朝皇帝一族の封建領地、
荘園だった土地に満族村を作ったのです。
そうすると、
「満族村ができたのだから、全員満洲人ということにしよう」となり、
漢人も含めて村ごと全員が満洲人になったと聞きました。
満洲人とモンゴル人が結婚するなど、両親が別の民族だと、
子供はどちらの民族か自由に選べます。
満洲人になる人が、私の知っている人でも結構多いです。
漢人がきびしい一人っ子政策を取っていた時代でも、
少数民族である満洲人になると子供を二人以上生めるので、
満洲人がどんどん増えたというわけです。

満洲人は増えていても、満洲語、満洲文字を読める人はほとんどいなくなっています。
それでも最近は「満洲人になると決めたのだから、勉強しましょう」と、
勉強会を行うことが増えています。
また、文化を守るために、
昔着ていた服や風習についてなどを載せる機関紙も出しはじめ、
文化を研究することが盛んになっています。
私の友人で、日本で活躍しているアーティストの金大偉さんも、
愛新覚羅(清朝皇族の姓で、アイシンは満洲語で金という意味です)の金ですが、
「私は満洲人ですが何も知らないので、満洲のことをなんでも聞かせてください」
と私に言います。

私が教えている国士舘大学の学生に満洲人がいました。
彼は中国にいたとき、
「満洲人のせいで中国がこんな状態になった」といじめられたと言います。
「清朝がしっかりしていなかったから、今の中国がこんなになったのだ」
と責められたと言っていたので、
「それは違う。
 清朝時代の満洲人は立派な統治をしていたのに、漢人のせいでこんな中国になったのだから」
と私が話すと、
「そうなんですか」
と驚いていました。
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『真実の満洲史』 宮脇淳子 【監修】岡田英弘 ビジネス社 から抜粋して引用。
(青字強調は筆者による)

中国にも、日本でいう戸籍のようなものがあり、
それを見ると、自分がどの民族なのかがわかるようになっています。
満洲人の場合は、”満族”と書かれているわけです。

自分が満洲人だということ知ることができ、
満洲語や文化を学ぶことも盛んになってきている、という流れがある一方、
満洲、満洲人の正しい歴史を知らない人も多いのです。
だったら、正しい歴史を我々日本人が教えてあげればいいのです。
満洲語を学ぶ勉強会が堂々と開かれているのですから、
歴史を学ぶ勉強会があってもいいでしょう。
そこで、満洲の正しい歴史を教えてやり、
「どうかね?
 今、説明したとおり、
 あなたがたは、粛慎以来、3000年もこの地に住んでいたのだ。
 ぶつぶつ途切れている歴史しかもたない漢人とは違うのだ。
 そんな漢人が満洲を支配している現状は、おかしいと思わないかね?」
ということを繰り返し吹き込んで、本格的な独立運動を起こすことは十分可能です。

(満洲の大まかな歴史については、当ブログ
 『満洲独立の必然性 ~満洲は中国ではない~』をご参照ください)

フェイスブックに満洲國駐香港大使館というのがあります。

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当方は満州国臨時政府本部が本格的に任命された在香港大使館であり、
主な職は香港において満州独立を推進し、香港独立と連携します。
なお、我々も満州国旅券を発行の職を担います。
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という説明があり、
満洲国臨時政府本部が香港に開設した大使館だ、という体裁を取っています。
満洲国臨時政府本部の公式サイトというのもあります。
(アクセスするためのユーザー名とパスワードを忘れてしまったので、
 私はアクセスできませんが…)

清朝最後の皇帝で、満洲国の皇帝にもなった愛新覚羅溥儀の親族も存命です。
こういう人物を象徴的存在として担げば、独立運動にも勢いがつきます。

満洲の独立は、モンゴルの自立にもつながるのです。
満洲が独立し、内モンゴル自治区がモンゴル国と合併すれば、
モンゴルから、ロシアも中国も通らずに海に出るルートが確保でき、
モンゴル経済は中国の支配下から脱却できるのです。

チベットやウイグルへの支援も、中国領を通らなくてすむので、
やりやすくなります。

モンゴル経済の自立、チベット、ウイグルへの支援ルートの確保の鍵になっているのが、
満洲の独立なのです。

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