日本の世界戦略(対中国+ユーラシア戦略) | 朝倉新哉の研究室

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全ては日本を強くするために…

今月10日に、東京で、

「中央アジア+日本」対話の第4回外相会合が開かれました。

参加した中央アジア5か国と日本は、

日本と中央アジアの連携強化に関する共同声明に署名しました。

http://www.nikkei.com/article/DGXNNSE2INK01_Q2A111C1000000/

から抜粋して引用します。

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日本が
(1)貿易投資
(2)環境・省エネ
(3)格差是正
(4)アフガニスタンの安定に向けた地域協力
(5)防災協力

――の5分野で総額7億ドルの事業を実施する内容を盛り込んだ。
今年度中に貿易投資での協力をテーマとし、有識者を交えた「知的対話」を開く方針も示した。

トルクメニスタンを除く中央アジア4カ国は
国連安全保障理事会での日本の常任理事国入りと、
非常任理事国への立候補を支持する考えを表明した。

中央アジアは原油やウランなど天然資源が豊富で、
日本は同地域との関係強化で資源確保につなげる。
中央アジアの安定を通じ、米国が力を入れている
アフガニスタンの復興や対テロの戦いを側面支援する。
同地域で資源確保や影響力の拡大に努める中国をけん制する狙いもある。
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次に

http://www.tkfd.or.jp/blog/sasaki/2010/01/no_723.html

から抜粋して引用します。

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中央アジア諸国は日本の進出を期待している

昨年(2009年)12月には
中央アジアの国の一つ、トルクメニスタンの大統領が訪日した。

今年(2010年)に入り、ウズベキスタンから訪問の誘いがあり、1月の半ばに出かけた。
そこで話し合われたことは、
ウズベキスタンの地下資源開発に、日本が乗り出すことを、期待するというものだった。
ウズベキスタンは産金国として知られているが、金ばかりではない。
マンガン、リチウムなど、先端産業になくてはならない、レア・メタルが豊富にあるのだ。
それを狙って、ロシアや中国が積極的に、進出を工作している、とのことだった。

しかし、ウズベキスタン側は、ロシアや中国とではなく、
日本との協力で、レア・メタル開発を進めたい、と強調していた。

それは、日本の持つ高い技術と、開発のための資金があること、
そして日本人は、信頼できるからだ、と語っていた。

ウズベキスタンの人たちは、外国語の能力が高く、
3~5カ国程度の言葉を、自由に操れる人は少なくない。
その意味では、進出が容易であろう。
そして、ウズベキスタン人は極めて器用であり、細かい作業が出来る。
ウズベキスタンの女性が得意とする、じゅうたんや刺繍、
男性が得意とする、金属加工や木工などの製品は、
少し工夫さえ加えれば、十分に日本で売れると思えた。

日本企業には、
ウズベキスタンのレア・メタル開発に進出することを進めるとともに、
弱電、軽工業製品の製造にも、進出してもらいたいものだと、思えてならなかった。
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日本と中央アジアの会合のことは、ラジオでもニュースになっていました。

そのとき、ニュースの解説者が、

「中央アジア諸国は、
 ロシア1国の勢力圏に組み込まれることも、
 中国1国の勢力圏に組み込まれることも望んでいない」

と言っていました。

だからこそ、

>ウズベキスタンの地下資源開発に、日本が乗り出すことを、期待する

>(レアメタルなどを狙って)ロシアや中国が積極的に、進出を工作している

>しかし、ウズベキスタン側は、ロシアや中国とではなく、
>日本との協力で、レア・メタル開発を進めたい、と強調していた。

>それは、日本の持つ高い技術と、開発のための資金があること、
>そして日本人は、信頼できるからだ、と語っていた。

ということなのでしょう。


日本と中央アジアの位置関係
国家戦略研究
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/europe/caj/index.htmlより転載


対中国戦略の中心として、”天下六分の計”を提唱しましたが、

”天下六分の計”は、同時に”親日回廊”の構築でもあります。

モンゴル、東トルキスタン、チベットは親日です。そして満洲も実は親日です。

中国を上記の”親日地域”と、シナ=中国本土に分裂させてしまおう、

というのが、”天下六分の計”です。

そして、今は中国領になっている”親日地域”と、

インド、ネパール、ブータン、パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、ラオス、カンボジア、

タイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール

の親日国で形成するのが、”親日回廊”です。

下の図の青い斜線の部分が親日回廊です。
国家戦略研究

この青い部分の国々と日本が協力し、

中国とロシアの連携を遮断しようというが、親日回廊工作です。

緑色の斜線は、イランとアフガニスタンです。

両国とも親日国で、ソ連、ロシアに圧迫されてきた歴史をもっています。

状況によっては、この両国も”回廊形成国”に入れてもいいと思っていました。

それに対して、中央アジア諸国は、ちょっと未知数だな、と思っていました。

しかし、ラジオのニュースと、2つの引用記事によって、

中央アジア5か国と日本は、利害が一致することがわかったので、

親日回廊”準参加国”として扱うことにしました。


中央アジア5か国が参加した場合の”拡大親日回廊”
国家戦略研究

日本と中央アジアの関係が深まることは、

西から東トルキスタン、チベットへの工作を行うための足掛かりになるということです。

対中国工作のためにも、中央アジアとの関係は重要なのです。


中国から撤退した日本企業が、中央アジアに生産拠点を作れば、

中国経済を弱められるし、親日回廊構築にもつながります。


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