外交政策の根幹 | 朝倉新哉の研究室

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全ては日本を強くするために…

下の写真は、昨年10月5日の毎日新聞に載った記事です。
国家戦略研究

当時ロシアの首相だったプーチン氏が、「ユーラシア同盟」の創設を打ち出したという内容です。

ロシアを中心に旧ソ連諸国を再結集させよう、という構想です。

こういう動きを放置していると、

ロシアの経済力が増大した場合、冷戦時代のような世界的な脅威になる可能性があります。


以下に8枚の写真を掲載しますが、全て

『新・悪の論理』倉前盛通 日本工業新聞社

からの転載です。

ソ連が構築しようとしていた”ハートランド=アフリカ回廊”
国家戦略研究
クリックすると拡大してご覧になれます。

国家戦略研究
>1976年以来のソ連の冒険戦略の成功によって、この回廊は完成に近づいている。

とあります。

新 米ソ縄張り協定予想図
国家戦略研究

国家戦略研究

ソ連は勢力を拡大し、

北海道、現在の中国の領土、マレーシア、シンガポールを除くインドシナ半島、

インド、イラン、トルコまでも勢力下に組み込むだろう、

と倉前氏は予想しているわけです。

そればかりか、日本全土、台湾、フィリピン、マレーシア、シンガポール、インドネシアまでも

ソ連の勢力圏に入ってしまうかもしれない、

とまで予想しています。

そして、こちらは、ソ連によるシナの分割です。
国家戦略研究

国家戦略研究

>モスクワの党と軍は機会をみて、
>満州、内蒙古、東トルキスタン、チベット…などを制圧、独立させ 云々

とあります。

これは、”天下六分の計”をソ連主導で行うということです。

『新・悪の論理』は、1980年に出版されました。

この当時は、冷戦の真っただ中であり、ソ連は着々と勢力を拡大し、

日本も支配下に置かれてしまうか?

という懸念さえあったのです。

プーチン氏が打ち出した”ユーラシア同盟”構想は、

ロシアの勢力拡大の第1歩であり、放置しておくと、ロシアは際限なく拡大していきます。

日本としては、ユーラシア同盟は、なんとかして頓挫させたいところです。

幸い、中央アジア諸国は、

ロシア1国の勢力圏に組み込まれることも、

中国1国の勢力圏に組み込まれることも望んでいません。

日本もまた、中央アジアをロシアや中国に支配させたくありません。

この点で、日本と中央アジア諸国は、利害が一致しています。


親日回廊の構築は、以下の図のように、
国家戦略研究
親日国家群によってユーラシア大陸を分断し、

中国とロシアの連携を遮断し、

ロシア主導によるユーラシア大陸制圧も、

中国主導によるユーラシア大陸制圧も許さないためのものです。

”ただ1つの国による全ユーラシア大陸の支配”

それが最悪のシナリオであり、

ロシア主導によるユーラシア同盟は、その最悪のシナリオの第1歩なのです。

最悪のシナリオを実現させないためには、

ロシア主導による大陸諸国の団結も、

中国主導による大陸諸国の団結も阻止しなければならないのです。


・ただ1つの国による全ユーラシア大陸の支配を許さない

・ロシアの勢力拡大を許さない

・中国の勢力拡大を許さない

・ロシア主導による大陸諸国の団結を許さない

・中国主導による大陸諸国の団結を許さない

これが日本が行うべき外交政策の根幹なのです。

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