第八回 第三章 詩「旗」 | 馬と詩とありのままの心❤

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Sea-Zen(シーグラスのランプシェード)のブログは活動中です。

写真詩で綴る、失われた自分を探す物語。全16回の予定です。

ストーリーを意識しているので、第一回 から順に見て頂けると嬉しいです。

目次が第一回 にあります。






『流れ込む夏のかたち』

第三章 消息




かっぱぶいこの幸せになろう!ブログ



詩 「旗」


足に絡む砂が重たくて


冷たい浜辺に腰をおろした午後


胸の底に響く波の音


私はここに思い出を捨てに来た


何よりも大切な思い出を


風に飛ばせる気がして




赤い旗が立てられて


一人




傷つくことを知らない海を感じたくて


差し出す想いを打ち砕いて欲しくて


見つめ続ける高波の行方


私はここに無心を求めに来た




赤い旗がブルーグレーの空を掻き乱して


激しく揺れる




繰り返すしぶきに光を見たくて


光を見たくて


大切なものがにじむほどに強い光を


なおも思い出は戯れて激しく揺れる




DANGEROUS


旗に書かれた白い文字




私はここに大切な思い出を確かめに来たのか


果てしない空 海


たった一つのものを愛し続けた 心




           かっぱぶいこ






第九回はこちら



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