大丈夫? 「sollen」の使い方を再確認 | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Guten Abend(Tag)!

先週は、誰かからの伝聞を表す「wollen」と「sollen」について扱いました。
これらも、「様態を表す助動詞(Modalverben)」の主観的意味の一種です、


詳しくは…

その話は誰の口から? 「wollen」と「sollen」の主観的意味
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11926011373.html



本日のお題は、「sollen」についてです。


この「様態を表す助動詞」の中でも、曲者なのが「sollen」です。

あとの助動詞は比較的意味が取りやすいのですが、
この「sollen」だけは、日本語の発想にないので、
なかなか意味が取りにくいケースも多いかと思います。


独和辞典を引くと、
「~すべき」なんて意味合いが1番目に出てきます。
しかし、これでは意味の大事な部分が伝わっていません。


これは「sollen」の意味の一番大事な部分なので、よく頭に置いてくださいね。

「sollen」の基本的な意味は…

「(主語は)こういうものだ」(という主語以外の意見)


になります。




だから、一番最初に習った「~すべき」というのは、
「(他人が)~はこういうもんだ」という「強い意見」を述べている感じなんですね。

もし仮にこんな文が出てきたら。

Eltern von Sakura haben ihr immer gesagt, sie soll Lehrerin werden.

下線部の意味合いとしては、
彼女は教師になるべきだ」という意味合いになりますね。

この「なるべき」と言っているのは、
「彼女(=さくら)」の意見ではなく、両親の意見ですね。




文脈によっては、
「~すべき」という「意見」と言うよりも、
どちらかというと「命令」に近いものも出てきます。

例えば、こちらの文だともっと強烈ですね。

Mein Chef hat mir gesagt, ich soll morgen nach Dortmund fahren.

「ドルトムントに行く」のは、文中の「私」の意見ではないですよね。
「ドルトムントに行け」と言っているのは、ボスの意見です。


あるいは、
Du sollst nicht töten.

これは、モーセの十戒の中の「汝、殺すなかれ」という文ですが、
「神」が問答無用で、「殺すな」と言っている訳です。




注意してくださいね。自発的に「~すべき」と思っている時は、

Morgen Früh habe ich einen Termin.
Ich muss leider weg.


と「müssen」を使う必要があります。




直説法だと「やれ」というくらいに、意味が強烈なので、
「提案」する場合には、
「Konjunktiv II(接続法2式)」の「sollte」を使うことになります。

そうすることで、
「(現実にはこうでないけれども)主語が~だったらなぁ」という意味合いになります。


具体的には、
Du siehst sehr angespannt aus. Du solltest spazieren gehen.

Kannst du nicht schlafen?
Dann solltest du warme Milch trinken.


といった具合です。


ここまでが、「sollen」の客観的意味になります。




それに対して先週やった「sollenの主観的意味」だと…

噂話なんかで…

A: Weißt du, wo Alex ist?
B: Ich bin nicht sicher, aber er soll gestern nach Salzburg gefahren sein.


といった具合に、他人からの「伝聞」であることを示す場合にも使いますね。

こちらにしても、
伝聞情報を元に「(主語は)こういうものだ」と話者が思っているのです。




だから、「sollen」を大まかに分けると、次のような意味合いになります。
1:他人の意見・命令 (~すべき)
2:(Konjunktiv IIで)提案
3:他人からの伝聞 (主観的意味・~らしい)


この辺を例文も押えながら、理解すると分かりやすいかな、と思います。
意味が取りにくいと感じている方は、例文を音読してみて下さい。


今日はこれにて。


Tschüss!



<下のバナーをクリックして、応援をお願いします。>
にほんブログ村 外国語ブログ ドイツ語へ にほんブログ村 外国語ブログ 語学学習法へ  



読者登録してね ペタしてね