日本語では出てこない「関係代名詞」の発想 | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

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ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Guten Abend (Tag)!


今日から、関係詞(Relativsatz)を扱います。


それでは、
本題に入る前に、
Sakuraの音読をしてくださいね。

【Lektion 12-1】 Eine Reise nach der Geschichte
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11769454284.html



本題に入ります。


「関係詞」の話ですが…

ひょっとしたら、
「関係代名詞」の方が聞き覚えのある人の方が多いかもしれません。

中には、英語の授業での嫌な記憶が蘇ってきた方もいるかもしれません。

「先行詞」…ナニソレ… ( ̄_ ̄ i)

「関係代名詞」「関係副詞」…ナニガチガウノコレ… ( ̄Д ̄;;

といった感じで。


今日は、
難しい文法用語抜きで、「関係詞」を説明します。



まず1つ皆さんを擁護すると、

日本語だと「関係詞」という感覚がないから仕方ないかもしれません。

「関係詞」と言われて類推しようにも、多くの人にとって全くピンと来ないんです。


これは、実際のドイツ語の文に即して、
どういう発想で「関係詞」を使っているのかを、お話するのが一番いいかと思います。


例文、引っ張ってきますね。

Würzburg ist eine Stadt, die in der Mitte von Deutschland liegt.

これ、ドイツ語を話している感覚を、日本語で説明しますね。

A: Würzburg ist eine Stadt,

「ヴュルツブルクはなんだよ…」

ここまでは、ドイツ語をある程度やった皆さんなら何でもない文ですね。


注目は、この後です。

B: , die (=die Stadt) in der Mitte von Deutschland liegt.

「、それ(=さっき話したその街)はドイツの真ん中にあるんだよ。」


これは、どういうことかと言うと、

Aの部分で話題になっていた「die Stadt」を受けて、Bの部分で説明しているんです。

ただ、「die Stadt」と2回続くとくどいですね。

だから、Bの部分では、
die」だけで、前に話題になった「モノ」について話しているんだ、
と示しているのです。

そう、まさにAに出てきた「Stadt」を指さして、「ソレ!」と言っている感覚です

その証拠に音読する時に…

eine Stadt, die in der Mitte von Deutschland liegt.

「Stadt」の後の「,」(カンマ)で一拍おいて、赤字の「die」は強く読みます。


これが「die」という形になっているのは、
Bの部分で、「(die Stadt)」が「主格(Nom.1格)」の働きをするからです。


元の話に戻すと、

今の文を関係詞の発想に従って、直訳すると…

「ヴュルツブルクはでね、それ(さっき言ったその街)はドイツの真ん中にあるんだよ。」

ちょっとくどいですが、こんな感覚で喋っているのです。




その発展で、こういうこともできますね。

Der Ausblick, den wir gesehen haben, hat uns stärker beeindruckt.

この文は、説明のために実際の本文中とは語順を変えていますが…

同じように分析しますよ。

A: Der Ausblick, ...

風景があってね、

「Der Ausblick」と「主格(Nom.1格)」が出てきました。
便宜上「~がある」と訳しましたが、基本は何か主題になるものが出てきたと思ってください。

後で訳文を見ると、意外になるほどと思いますよ。


それでは、話を繋ぎますね。

B: , den (=den Ausblick) wir gesehen haben,

「、それ(=さっき言った風景)を私たちは見たんだけど、」

今度は、「den」という形になっていますが、
これも同じこと。

Aに出てきた、「Ausblick」を指して、「ソレ」と言っているのです。

Bの中では、男性名詞の「(Ausblick)」が、
「対格(Akk.4格)」の働きをしているので、「den」で指し示しています。


C: , hat uns stärker beeindruckt.

「、私たちにもっと強い印象を与えたんだよ。」

*(A)+beeindrucken=「(A)に印象を与える」

Aで主題が出されていたので、それを受けてこんな風に言っている訳です。


全体を合わせると…

風景があってね、それ(=さっき言ったその風景)を私たちは見たんだけど、(それは)私たちにもっと強い印象を与えたんだよ。」


といった意味合いになります。


イメージつきましたか?

要は、
文の中で出てきた名詞を説明しているのが、いずれも「B」の部分なのです。

この「B」の部分を指して、
「関係詞」(Relativsatz)呼んでいるのです。


「B」のように、文中の名詞を説明するのが「関係詞」の仕事です。


関係詞の頭にきていた、
die」や「den」みたいに、説明する名詞を指し示す「代名詞」のことを、

「関係代名詞」(Relativpronomen)

と呼んでいるわけなのです。


明日は、「関係代名詞」のルールをお話します。

関係代名詞の性と格は大丈夫ですか?例文を見て確認!! 【Relativsatz】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11770988251.html





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