昔の文学をもとに現代の小説家が新しい命を吹きこんだ脚本を仕上げ、三人が生の舞台で声で命を吹き込みます。
第一回の公演は尾崎紅葉の金色夜叉を上演しました。今年もやることが決定しました。2014年12/14(日)に京都の元立誠小学校内特設シアターでやります。
このTREESは、わたしがやりたいって言って始めたわけで、主宰はわたしってことになるんですよね…。で、コンセプトはわたしの頭の中にあり、作品決めて、脚本書いて、キャスト決めて、会場やら費用やらを管理して客集めて…なんてことをやってるので、それっていわゆるプロデューサーなわけですよね…。あと出演もして声の演技みたいなこともしちゃってる。それも主役クラスで(三人しかいないので全員主役)。
えらいこっちゃ。
中島らもさんとか本谷有希子さんとか、劇団主宰してる小説家に昔憧れてて、自分にはそんなことできないし、と思ってたなあ…とか、漫画「ガラスの仮面」が大好きで演技をしてみたいけどわたしには到底無理だなあなんて思ってたあ…とか、自分の脚本で劇やれたらいいなあとか思ってたなあ…とか、走馬灯のごとくぐるぐる回りながら、第二回の公演に向けて動き始めることができた幸せを噛み締めています。
脚本家(わたし)とプロデューサー(わたし)の要求が高いので、声の表現に関して素人なわたしは大変苦労することになりそうで、それでこのタイトルですよ。
「てか本業ちゃうでしょ? そこまでやらんでも」
そうなんですけどねえ。やりたいんだからしょうがない。あと、俳優さんやナレーターさんじゃなくて、小説家であるわたしがやることの意味や面白さみたいなものも、ぼんやり見えてきている。
まあ本業の小説だって、経済的には成り立ってなくて、やりたいからやってるわけだし、小説を書くのも朗読劇を上演するのもわたしの中ではあんまり区別がない。
自分が納得のいかないものや惹かれないものは何ひとつやりたくない。これがわたしの唯一のワガママで、そのための苦労ならいくらでもする。
脚本完成させて何度か稽古したのにどうしてもうまくいかなくて、作品を変えて新たに脚本を書き下ろしました。こんなことを許してもらえるメンバーには頭が上がらない。てか、演劇ど素人なわたしが上演までこぎつけられるのもメンバーに恵まれすぎてるおかげなんですけども。
そんなことしてないで、小説をせっせともっと必死で書いて上を目指せよ、という気もするし、これでいい気もするし。自分でもよく分からないですよ。
数年前はポートレートにはまってて、撮る撮られるのみならず、セルフポートレートなんてしてたしなあ。ただの気の多い人なのか、何か面白いことを成せるのか分かりませんが、とりあえずこういうことしてるときはかなり楽しいです。
とりあえず、やりたいこと、全部やってから死のうと思います。