ダークタワー(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ダークタワー(ネタバレ)

※今回の記事は、スティーブン・キングのファンや「ダークタワー」シリーズが好きな方は不快になる可能性があるので、気をつけて!
※今回の記事は、「ダークタワー」シリーズのネタバレに触れているんですが、当然ながらネタバレを知らないで読んだ方が絶対面白いので、小説を未読の方はここから先を読まない方が良いザンス。




<ザ・自慢要素が強い前書き>

このブログでも何度か書いた気がしますが、確か中学生のころに「シャイニング」を読んでスティーブン・キングのファンになりましてね。ハードカバーが出るたびに即購入していたものの、「ジェラルドのゲーム」「ドロレス・クレイボーン」あたりで、ちょっと心が離れてしまって。一応、「ドリームキャッチャー」ぐらいまではチェックしつつも、気が付けば読まなくなってた…って感じ。ただ、「ダークタワー」シリーズは別格で、「ガンスリンガー」から始まって、第4巻の「魔道師の虹」までスゲー興奮しながら読んでいたので、後に仕切り直してシリーズ再開した時は、もちろん全巻購入&読破。さらにキャンペーンに応募して、「1万名に当たる」という触れ込みだった「コロラド・キッド」もゲットした…というJI-MA-N!m9・∀・) ビシッ つーか、ふとヤフオクで検索してみたら、2万円でも入札している方がいたりして、現在、金欠気味の僕の心には迷いが生じているのでした… (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴ

僕の「大好きな作品を置く本棚」の一段は「ダークタワー」が占めているのです。


「コロラド・キッド」、洋書(kindle版)だと安く手に入るのになぁ。後にドラマ化されたそうな。


で、正直なところ、今回の実写映画化にはまったく期待してなくて。というのは、「スティーブン・キング版『バイオレンスジャック』といえる本作は(微妙にわかりづらい例え)、物語があまりに壮大すぎて7部作ぐらいにしないと無理というか。どう考えても2時間程度に収めるのは不可能なのです。でも、期待していない分、逆に気楽であり、主人公である“ガンスリンガー(拳銃使い)”のアクションには興味があったので、前売り券を購入。公開から半月経った2月中旬、角川シネマ新宿「悪女」を観てから、新宿ピカデリーに足を運んだのでした。

4番スクリーン、5分の1ぐらいは席が埋まっていたような。


前売り特典は「ダークペンシル&イレイサ―」でしたよ。









ダークタワー



原題:The Dark Tower
2017/アメリカ 上映時間96分
監督:ニコライ・アーセル
製作:アキバ・ゴールズマン、ロン・ハワード、エリカ・ハギンズ
製作総指揮:G・マック・ブラウン、ジェフ・ピンクナー
原作:スティーブン・キング
脚本:アキバ・ゴールズマン、ジェフ・ピンクナー、アナス・トーマス・イェンセン、ニコライ・アーセル
撮影:ラスムス・ビデベック
美術:クリストファー・グラス
衣装:トリッシュ・サマービル
編集:アラン・エドワード・ベル、ダン・ジマーマン
音楽:トム・ホルケンボルフ
出演:イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、トム・テイラー、クラウディア・キム、フラン・クランツ、アビー・リー、ジャッキー・アール・ヘイリー、デニス・ヘイスバート、キャサリン・ウィニック
パンフレット:★★★★☆(720円/小説未読の方も補完できそうなぐらい情報量多し! さすが松竹事業部!!)
(あらすじ)
ニューヨークで暮らす少年ジェイクは不思議な夢に導かれ、時空を超越する荒廃した異世界に迷い込んでしまう。現実世界と密接するその世界では、世界の支柱である「タワー」を巡り、タワーを守る拳銃使いの戦士=ガンスリンガーのローランドと世界の崩壊をもくろむ黒衣の男ウォルターが壮絶な戦いを繰り広げていた。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


「これも悪くない ( ´_ゝ`)」と思ったり。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁するグレート巽を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
これも悪くない


まぁ、予想通りに“別物”であって。原作未読の人は説明不足に感じるところも多いだろうし、ハッキリ言って無理矢理なダイジェストを観た気分。僕は小説の1巻目「ガンスリンガー」に漂う硬質な雰囲気を愛していたので、ジェイク目線のお話になってジュブナイル感が強まったのも好きじゃなかったです。イヤな文章を書くと、原作のエッセンスをパッチワークして、いかにもな“ハリウッド製アクション映画”に仕立てた感じで、もし原作小説のファンが怒っているとするなら、その怒りは正当だと思うんですよ、残念ながら。


クリント・イーストウッドがモデルだったガンスリンガーをイドリス・エルバが演じるのは良いんですが…。


最初からジェイクがメインなのは、ちょっと… (´・ω・`) ウーン



とは言え、パンフに載っていたスティーブン・キングのインタビューによると、「ローランドにとってはこれが2度目の生」とのこと。要は、「ダークタワー」シリーズの「振り出しに戻る (ノ∀`) ザンネーン」というオチの続きと考えれば、これはこれでアリなんじゃないかと(とは言え、やり直しが利くなら、小説のラストの「永遠の囚われ人」的な地獄感は薄まりますがー)。それに、すみません、僕はいかにもな“ハリウッド製アクション映画”も好みだったりする…というマッチポンプな文章。特に本作終盤、イドリス・エルバが繰り広げる“ガンスリンガー”の銃撃戦は最高のひと言であり、「ガンスリンガーが負けるわけないじゃん? (゚Д゚) ナニイッテンノ?」と、疑問を持つ方がおかしいと言わんばかりに二丁のリボルバーで縦横無尽に敵を倒しまくって、当然のように跳弾まで利用する姿は、「リベリオン 反逆者」「シューテム・アップ」を混ぜてふっくら炊きあげましたといった印象。ラスト、銃弾を素手で掴んじゃう“黒衣の男”とのバトルもエキサイティングで、「ガンアクションでできることって、まだまだあるんだなぁ」と感心いたしました。


イドリス・エルバの二丁拳銃アクション、超カッコイイ!(*゚∀゚)=3 ムッハー


そして、リロード描写も良かった! 指で弾いてパシパシ入れたり…。


ガンベルトの上を通過すると装填されたりと、なかなか斬新なのです (o^-')b イイネ!


セクシーな悪党といえば“黒の胸開きシャツ”。ラスボスのマシュー・マコノヒーも素敵でしたよ。



だがしかし! “「別物として観た」なりの不満”を書けば、ジェイクのシーンを大幅にカットしてもいいから、ガンスリンガーとしてのスキルを獲得する訓練描写を入れてほしかった(そうすれば、“ローランドの高すぎる戦闘力”の説得力が増したのに!)。つーか、ごめんなさい、原作小説のジェイクはもちろん好きだけどさ、本作では心底どうでも良くて。クライマックスの銃撃戦は何度でも観たいぐらい好きだったので、もう1回観に行こうかと思ったものの、ジェイクのパートがかったるくて諦めたほどであり、どうせ原作小説と違うなら、「“黒衣の男”が差し向ける刺客や妖魔をローランドが次々と倒していく」ぐらいのシンプルな内容にしてほしかった…って、共感してくれる人はプチャヘンザッ!ヽ(´Д`;)ノ ナニコレ


僕はこんな風にガンスリンガーたちが訓練するシーンが観たかったです(「リベリオン」より)。



備忘録的にオチを書いておくと、銃弾を跳弾に当てて弾道を変えることで黒衣の男を倒して、ダークタワーの破壊を阻止すると、ローランドとジェイクは「これから一緒に旅するぜ!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ ウォォォォッ!」ってな調子で終わってましたよ、確か。ダラッと文句を垂れ流しましたが、イドリス・エルバはカッコ良かったし、ガンアクションは愉快だったので、これはこれで悪くないというか。アクション映画が好きな人は一見の価値はありますぞ。続編が作られるのかどうかは知りませんけど、公開されたら間違いなく観に行くと思います。おしまい。




今年復刊された原作本。スゲー面白いですよ…長いけど。



なんと、kindleならではの14冊合本バージョンが出てた! これで読み直したいな。



って、新刊が出てたの知らなかった! 読まねば…。



デジタル盤のサントラ。輸入盤もあります。



コンセプトアート集っぽい。洋書なので要注意!



何気に観ていたニコライ・アーセル監督作。僕の感想はこんな感じ



連想した映画、その1。奥さんと初のデートで2回観たのです (´∀`=) ダイスキ



連想した映画、その2。バカっぽいガンアクションが堪能できます。