映画けいおん!(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

映画けいおん!(ネタバレ)

映画けいおん!※シネマハスラーへのリンクなどを追加しました(2012/11/11)

三角絞めでつかまえて-映画けいおん!

2011/日本 上映時間110分
監督:山田尚子
原作:かきふらい
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:堀口悠紀子
アニメーション制作: 京都アニメーション
声の出演:豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子、竹達彩奈、真田アサミ、米澤円、藤東知夏、永田依子
(あらすじ)
卒業を控えた軽音部3年生の唯、澪、律、紬はいつも通りのゆるやかな日々を送っていたが、同級生たちが卒業旅行を企画していることを知り、自分たちも卒業旅行へ行くことに。2年生の梓も加わり、各々が候補地の希望を出す中、くじ引きでロンドン行きが決まるのだが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80


※今回の記事は、「けいおん!」ファンの方は不快になる怖れがあるので、読まない方が良いです。
※今回の記事は、しっかりした「映画けいおん!」の感想や批評が目当ての人は、読まない方が良いと思います。
※今回の記事は、例えば「花の子ルンルン」を観ながら「僕の町にくるのはいつなのかしら (´∀`) ウフフ」と楽しんでいる弟を「そんなアニメのキャラクターが好きだなんて、お前って本当に気持ち悪いよね 川`∀´)」と嘲笑するような姉がいたとして、この姉の発言に多少なりとも共感する人は読まない方が良いと思います。


新宿ピカデリーで観てきたんですけどね、「さようなら、あずにゃん… (ノω・、)」と思いましたよ。


一応、動画を貼っておきますが…「最後に入浴シーン」…だと!? (゚A゚;) ゴクリ




フフフ、僕も39歳にもなって、「あずにゃん」か…。午前3時、秋山奈々ちゃんのブログにペタを残してから、ブログを書いていると、隣の部屋から娘・マナ子の怪鳥音泣き声が聞こえてきたりして。これを書き終えて寝るのが午前5時として、8時には奥さんに起こされて、いつものように1時間ほどマナ子とコミュニケーションをとることになるのだろう。何よりも大事な我が娘…。だから、もう忘れなくてはならない…軽音部のことは。

この「映画けいおん!」を観たのは、「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」というラジオ番組のシネマハスラーというコーナーの課題映画になったからであって、テレビシリーズは一回も観たことがなかったし、予備知識もなかったんです。ただ、絵柄は嫌いじゃないし、普段から萌えそうなアニメを観ることを避けている分、観た時にハマッてしまう可能性がないとは言い切れないと思っていて。読んでいない本は大量に溜まっているし(ニーチェ含む)、「牙狼<GARO>~MAKAISENKI~」「妖怪人間ベム」の録画もあまり観てなかったりするし、録音したラジオ番組も「小島慶子キラ☆キラ」「ザ・トップ5」「高橋芳朗 HAPPY SAD」は1週遅れで聞いている状態だし、「L.A.ノワール」だってまだまだプレイしたいし、奥さんとマナ子を守るためにも体だって鍛えたい…。今の僕のプライベートには新しい“何か”にハマる余裕なんてまったくないので、非常に恐れを抱いていたんですね。

だから、映画冒頭、メンバーがデスメタル風な音楽を演奏しているのを聴いた時は、「あ、こういう音楽性なんだ!∑(゚Д゚)」と驚くとともに「これなら過剰に萌えることもないだろう ┐(´ー`)┌ヤレヤレ」と安心したんですが、それは劇中での冗談だったワケで…。その後は、“萌えてしまう自分”と“それに耐えようとする自分”の間で揺らぎながら、「や~め~ろ~よ~、や~め~ろ~よ~ ヽ(´Д`;)ノ」とずっと座席で身悶えながら観てました。

なんて言うんでしょうね、とにかくキャラクターが心地良く可愛くて、可愛くて心地良いというか。特にあずにゃんが最高!ヽ(`Д´)ノ 大事なことだからもう一度書くけど、あずにゃんが最高!ヽ(`Д´)ノ 「兄より優れた弟がいないように、先輩より良く出来た後輩なんていないと思ってたら…ここにいた!?∑(゚Д゚)」って感じ(なにこれ) しっかり屋さんなんだけど、まだまだ子どもなところもあってね、もう本能レベルで愛でたくて仕方ないというか、あの唯が留年した夢を見て苦しむシーンとかね、萌え死ぬかと思いましたよ。引いてもらって結構ですけど、僕が15歳若くて、付き合っている人がいなかったら、確実にあずにゃん抱き枕を購入していたでしょうね(少し偉そうに)。

その他の登場人物たちも素晴らしすぎ! 主要キャラでは、りっちゃんの粗野な感じが好みなんですが、それ以外もさ、オカルト研が愛らしくてたまらなかったです。一瞬だけ出てきた「教室でのライブが決まった時にいた少しガタイの良い女の子」とか「終盤、唯たちが教室で演奏する時、図書室にいたメガネをかけた子」とかも、ついつい検索しちゃいそうになるけど…深みにハマりそうで危険だから止めました。


凄まじく可愛かったオカルト研の2人。伏兵にあった気分。
三角絞めでつかまえて-オカルト研


あとね、楽曲が超良かったの。ロンドンの回転寿司屋の「カレーのちライス」も良かったんだけど、あの屋外ステージで演奏した「ごはんはおかず」には心から感動しました。常々思っていることですけれども、「白いご飯は真っ白なキャンバス」なんですよね。その楽曲の素晴らしさとロンドンの人たちの描写が合わさってね、「そうか、ご飯はオカズか」「でも、やっぱり主食だよな…」と自然に涙がこぼれましたよ。

最後もさ、「卒業する4人が後輩のために歌を作って、それを演奏して終わる」ってのは確かにありがちですよ。ただ、あーだこーだと苦労して曲を作って、それを後輩に贈るという、その優しさにはどうしても胸を打たれてしまう。あの「天使」というフレーズを思いつくシーンは死にたいくらいこそばゆかったけれども、「りっちゃんがツッコミを入れる→でも、そのフレーズを採用する」という丁寧仕上げが良かったりもして。だから、あの部室で「天使にふれたよ!」を演奏するシーンは、ちくしょう、嗚咽を漏らしながら泣きました… (ノДT) ちなみにエンドロールはPV風で、それも良かったなぁ。


そして、この動画を観てさらに涙が…。ありがとう、あずにゃん!ヽ(TДT)ノ




ハッキリ言って、「マリア様がみてる」ほどではないけどさ、世界観にリアリティはあまりないですよね。女子校出身者に話を聞くと、現実の女子校なんて「ウォーキング・デッド」の世界級に荒廃しているというか、「正気でいられるなんて運がイイぜ!ヘ(゚∀゚*)ノ」といった感じだそうですが(誇張多め)、この映画の女子校は非常にピースフル。たった5人しかいない軽音部が優遇されてたりするしさ。家族だって裕福かつ温かくて、「ロンドンに行く!」と娘が言い出したらスムースに納得してポンと金を払ってくれるという気前の良さ(昔だったら「みんながそのためにバイトして~」的な話になってた気がする)。異性との恋愛的な要素も一切ないしね。

だけど、僕らが生きている“リアルな世界”は厳しくてゲンナリすることばかりなんだからさ、こういうヌルい世界を楽しむ作品だって大事じゃないでしょうか。それに、そういうことがどうでも良くなるくらい、なんか良く出来てると思うし。なんでしょうね、仕草とか細部がリアル…なのかなぁ。演奏シーンとかだけじゃなく、例えば、ロンドンのタクシーに乗った時、シートベルトをしようとした唯の手が空を切ってたりしてさ、「あらあら (´∀`)」と愉快な気持ちになったりしたんですけど、そういうどうでも良いような描写にも気を遣っているから、あのファンタジーな日常にある程度の説得力が出てきているような気がしないでもないんだけどドウナンデスカネ-。あと、「放課後ティータイム」なんて名前のガールズバンドが現実にいて、演奏する曲が「カレーのちライス」とか「ごはんはおかず」だったりしたら、ちょっとあざとさを感じるというか、その狙った感にイラッとしそうだけど、それがスムースに受け入れられるのはアニメならではの力だと思ったり。

率直なところ、全体的にちょっと間延びしている感もあったから、この映画を3話に分割したモノをテレビで観たら、さらに感動するような気がしたんですけど、それは置いといて。僕的には“架空女の子同士のキャッキャ感”に癒されたから、かなり好きな映画になりましたよ。

で、映画終了後、さすがに大の大人がこの映画を観て泣いているなんて恥ずかしすぎると言うことで、涙を拭いた後、顔の表情を思いっきりこわばらせて、鞭打に耐える範馬勇次郎風の顔で劇場を出たんですが…。「これからの人生をどうしようか」と思って。エスカレーターを下りながら、スゲー考えたんです。「けいおん!」という魔界に足を踏み入れるべきかと。


イメージ的には、こんな顔で劇場を後にしました。
三角絞めでつかまえて-鞭打に耐える勇次郎


今、あずにゃんのことばかり考えたい自分がいて、とりあえずテレビシリーズを全部見つつ、CDも購入して、映画も“24枚コンプリート”を目指す気はないとしても、3回くらいは観ようと思ったんですが…。携帯の電源をオンにしたら、待受画像のマナ子が「アタシとあずにゃんのどっちを選ぶの? (゚Д゚)アウアー」と訴えかけてきたのでね、やっぱり断念することにしました。


リピート用チラシ。裏面も合わせると24枚半券が貼れる仕様になっております。
三角絞めでつかまえて-リピートチラシ


たぶんそんな“修羅の道”に一歩でも足を踏み入れたら、僕の性格上、他のすべてが疎かになってしまうだろうと。あと、僕の会社のカギがかかる机はすでに秋山奈々ちゃん&「マリア様がみてる」関連でギッシリであり、もし「けいおん!」関連のモノを家に持ち込んで奥さんに見つかったら、彼女の性格上大変なことになりそうだし…。結局、エスカレーターを下りてから、その横に設置されていたテーブルでチラシに半券を貼っていた高校生風の男の子に「これ、使ってください」と僕の半券を渡しましてね。売店で「けいおん!」グッズを買いたかったけど、せめてパンフレットやCDが欲しかったのだけれども、「けいおん!」への想いを振り払うために、あえて「リアル・スティール」“超悪男子”ノイジーボーイのフィギュアを購入しました。


「リアル・スティール」では一番好きなロボット。映画自体はちょっと…。
三角絞めでつかまえて-ノイジーボーイ

そして、ロンドン気分で近くの回転寿司屋に。
三角絞めでつかまえて-回転寿司看板

あまり食欲がない…ハズだったんだけど、20皿食べちゃった。はしたない (´・ω・`)
三角絞めでつかまえて-回転寿司20皿


ということでね、「『けいおん!』なんてどうせ萌えアニメで内容がないよう ( ´_ゝ`) ププッ」なんて思う方もいるかもしれませんが、全然そんなことはないというか(まぁ、テレビシリーズは観てないんですケド)、僕は何だか優しい気持ちになれて良かったですよ。久しぶりに心地良い体験をさせていただきました。今後一切「けいおん!」には手を触れないことを心に決めたけれども、私立桜が丘高等学校の軽音部のみんなと過ごした110分は忘れません。さようなら、あずにゃん… (ノω・、)

宇多丸師匠の実にわかりやすい批評がアップされてるので、聴いてみて!




原作漫画。非常に興味あるんですが、読みません。
三角絞めでつかまえて-けいおん原作
けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)


テレビシリーズ。観たかったけど、もう観ません。
三角絞めでつかまえて-けいおん!DVD
けいおん! 1 (初回限定生産) [Blu-ray]


1月には映画の劇中歌アルバムがリリースされるとか。せめてこれだけは買おうかしら… (´Д`;) ゼンゲンテッカイ
三角絞めでつかまえて-劇中歌CD
映画「けいおん!」劇中歌アルバム 放課後ティータイム in MOVIE