Another | 作家・神永学公式ブログ「担当さん、〆切り待ってください!!」

年末年始は本を読もう!!


ということで、本日オススメするのは綾辻行人先生の「Another」です。



実写映画&アニメ化もされているので、ご存知の方も多いと思います。


控えめに言って傑作です!!


あらすじ


1998年、春。夜見山中学に転入してきた榊原恒一は、何かに怯えるクラスの異様な雰囲気を感じ取る。


恒一は、左眼に眼帯をした少女、ミサキ・メイに惹かれ、彼女に接触を試みる。


だが、そのことにより、クラスの空気が歪み始める。


そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが、凄惨な死を遂げる。


やがて恒一は、クラスが直面している現実を知らされるのだが……。


夜見山中学の三年三組でだけ起こる現象ーー。


クラスの異様な空気ーー。


左眼を眼帯で覆った謎の少女、ミサキ・メイーー。


前半は、得体の知れない何かが迫りくる恐怖が描かれていきます。


読んでいるときに感じる、小さな違和感ーー。


それが積み重なり、読者を不安にさせ、恐怖を煽っていきます。


モンスター的なものが出てくるより、姿の見えない何かーーというのが一番怖いですよね。


郷愁漂う描写が素晴らしく、どんどん作品世界に引き込まれていきます。


怖いのに、先が気になってページを捲る手が止まらない。


ただ、「Another」は単なるホラー作品では終わりません。


中盤にさしかかると、作品は一気にミステリーテイストに変貌します。


〈死者は誰ーー〉


学校という閉鎖された空間の中で、謎が謎を呼ぶ展開に。


後半に差し掛かると、物語はさらに加速!!


ホラー、サスペンス、ミステリーと全ての要素が融合し、読者の心を、これでもか!というくらい、ぶんぶん振り回し、これまで体感したことのない作品へと昇華していくのです。


そしてーー。


綾辻行人先生にしか書けない、驚愕のラストが待っています。


ホラーの部分が強調されがちですし、事実怖いのですが、ラストを読むと印象がガラリと変わります。


「Another」が、実は本格ミステリーだったのだ!!と思い知らされるのです。


私は読みながら、思わず「何てこった!!」と叫んでしまいました(笑)


作品を楽しんで欲しいと思い、ネタバレを極力避けた結果、よく分からん紹介になってしまいました……。


これだけは強く言っておきます。


「Another」は、これまで味わったことのない読書体験になるでしょう!!


気になった方は是非!!


 


 

「Another」を既に読んでいる方は、続編の「Another2001」も是非!!