亀丸です。
波留さんが主演している『あなたのことはそれほど』というドラマを見ているんですが、占い師目線で、妙にリアルな話だなと思います。
新垣結衣さんが踊っていたドラマよりずっとリアルに思います。
このドラマは、一言でいうと「W不倫」の話です。
主人公のミツ（波留）は、眼科の受付として働いている、26歳の女性です。
ミツは女子を盾にした、上から目線な恋愛観の人で、一話目の冒頭で
「男子の皆さん、女子を甘くみてませんか。
女子はおままごとの頃から、男子の何倍も何十倍も恋を夢見てる。
男子がボールを追いかけてバカみたいに走り回っているときも、ずーっと恋して、好きで好きで……。
男子とは恋の研究量が違う、努力が違う。
女子は恋のアスリート」などと語ります。
だから、自分は運命の人と奇跡的な出会いをして、恋をして、結婚するのだ、と夢見ています。
そんな彼女は、眼科に患者としてやってきたリョウタ（東出昌大）にデートに誘われ、付き合うことになりました。
東出さんが演じるリョウタは、眼鏡をかけて、真面目でやさしい、でもちょっとさえない男子という設定です。東出さんがうまく演じていてそういう風にみえます。
ミツは、運命的なものは感じないものの、結婚相手としては好条件なリョウタと結婚することを決めます。
そんな新婚ほやほやのとき、ミツは町で偶然、中学生のときの初恋の相手アリシマ君と出会います。
イケメンで学生時代から女子に人気があったアリシマ君は、今でもイケメンで、とてもノリが軽く、「運命的」な再会を果たした二人はすぐに意気投合。とんとん拍子で体の関係を持ちます。
ミツはアリシマ君に「運命」を感じます。
しかし、このアリシマ君には奥さんがいたのです。しかも、ちょうどこの時期、子供が生まれたところだったということがわかります。
そのことを知ったミツはショックを受けますが、それでもアリシマ君への好きな気持ちが捨て切れず、そのまま関係を続けます。
この関係は周囲の知るところとなり、ついには旦那のリョウタにもバレてしまいます。
ドラマは今４話目が終わったところですが、リョウタがその事実を結婚記念日にミツに突きつけた、というところで終わっていました。
こんなお話、どこかの架空のお話だと思うでしょ。
占いには、ほぼ毎日、似たようなケースのご相談がやってきます。
占い師の皆さん、そうですよね？
このドラマがリアルだなと思うところは、ミツのメンタリティです。
ミツが気にしているのは、アリシマ君から愛されているかどうかで、ずっとスマホを眺めながら、アリシマ君からのLINEがやってくるのを待っています。逆に旦那のことは、ほとんど意識にありません。
相手のアリシマ君は、あまりにノリの軽い人で、ミツとの温泉旅行中に「あ、子供が生まれたみたいだから、オレ、帰らなきゃいけない」と言い出して、奥さんの実家にミツを残して行ってしまいます。常にそんな調子で描かれるので、なんだかサイコパスみたいにみえます。が、それが逆にリアルな感じがします。
旦那も旦那で、ミツのことを「容姿がきれいだ」「運命を感じた」の一点張りで、ミツのことをよくよく見てないで、夫婦の関係性を続けることだけに固執します。そういう男性のストーカーっぽさもリアルです。
登場人物の誰にも共感しづらい、妙なドラマです。
そもそもミツがリョウタと結婚したのは、適齢期で焦っていたこともありますが、占い師に「あなたは２番目に好きな人と結婚したら幸せになれるわよ」と言われたからです。
しかも、二人の占い師から同じことを。
占い師がそう言うから、それほど好きでもないのに結婚してしまったのだ、というのがミツの言い訳なんですが、でもね、
「好きといえば好きなんですが、すごく好きかと言われるとそうでもないような気がして。でも、結婚相手としては条件もいいし、やさしいし、イイ人なんじゃないかと思うんです。他に候補がいるわけでもないし。私、どうしたらいいんでしょうかね」
そんな風に相談されたら、私でも「あなたは２番目に好きな人と結婚したら幸せになれるわよ」と言ってしまうかもしれません。
そういう「占い師の使い方」という点でも、妙にリアルなドラマだなと思います。
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