亀丸です。
前編からの続きです。
http://ameblo.jp/kamemaru555/entry-11623213218.html
壇密さんは中学生のころ、周りの女子がジャニーズのタレントに夢中になるなかで、
一人で佐野史郎さんの大ファンだったそうです。
他のアイドルと違って、佐野史郎さんのプロマイドは売られていないので困ったそうです。
壇密さんがはまった理由は、佐野さんがドラマで演じた〝冬彦さん〟でした。
その心情をこのように語ります。
「佐野さん演じる冬彦さんは、極度のマザコンで、その生態があまりにも異質で普通ではないということで、逆にドラマも注目され、高視聴率をとっていました。
私も、最初はちょっぴり気持ち悪かっただけなんですが、いつの間にか、それが度を越して愛すべき対象になってしまったんです」
「冬彦さんに追いかけられたい、冬彦さんにいたぶられたい……そんな屈折した恋愛にも似た感情を持ってしまった私は、もしかすると、当時からその気があったともいえます」
気持ち悪さや不快な感情がつもっていくと、あるとき逆に愛情に転じる──壇密さんは自分がそういうタイプだと語ります。
壇密さんは大学を卒業後、和菓子職人になろうと修業をしていました。
ところがある日、一緒に和菓子屋を開く計画をたてていた恩師が急逝してしまったのです。
「人間の人生なんてあっけないものだなあ」
と急に死に触れて、壇密さんは死に対する恐怖が芽生えたと語ります。
そうした不安が強まった結果、壇密さんがとった行動は、いっそのこと葬儀屋になろうと葬儀学校に通うという選択でした。
死への恐怖、将来への不安がつもっていくなかで、逆に死に近い仕事に興味を持つようになったのです。
※
こうした倒錯した感情は、本人が自分の性癖だと公言するSM好きにもつながるのでしょう。
SMプレイで宙づりにされると、最初は捕まるものが無いという不安感が生じるのですが、
徐々に縄にカラダを預ける感覚に囚われて、最終的にはカラダがなくなるような快感に変わると彼女は語ります。
壇密さんが極端なまでにオンナになろうとしているのは、
もしかしたらこの思考パターンから来ているのかもしれません。
フツーの女子への違和感がつもっていくなかで、
逆に女子に興味がわいてきて、いっそのこと誰よりもオンナになろうと思ったのではないでしょうか。
壇密さんはもともと女子的ではない性格だからこそ、客観的に女性の魅力を理解していて、
殿方(男性)が喜ぶ女性像を上手に演じられているのでしょう。
そして、壇密さんの「女子っぽくないのに誰よりもオンナ」というフェイクな感じが、
2011年後の日本の時代の空気感とうまくマッチングしているのです。
今の時代はフェイクだからこそ信頼されるというところがあります。
◎
不快感やイヤな感情が積もっていくなかで、あるときそれが興味や愛情に転じてしまう──
本当はフツーの女子に対して違和感があるはずなのに、逆に女子として女子を究めたくなる──
これを「壇密症候群」と呼びましょう。
壇密さんの思考パターンは特殊なもののようにみえますが、
でも、こうしたふしぎな感情はきっとあなたにもあるんですよね?
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