「RADIO311」出演者募集オーディションのお知らせ | GROUP THEATRE 公式ブログ

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久しぶりの更新です。

今日は東日本大震災5周年特別舞台公演「RADIO311」出演者募集オーディションのお知らせです。


8月の銀河劇場公演「THE LAST SONG ~命の行進曲~」を経て、カマカジラボは来年3月、東日本大震災から5年の節目に向けて、東京藝術劇場シアターイーストにて、東日本大震災5周年特別舞台公演「RADIO311」を実施いたします!
実施にあたり、出演者募集オーディションを実施いたしますので、ご興味のある方はぜひご参加ください!




■公演概要
日時:2016年3月3日(木)~6日(日)
劇場:東京藝術劇場シアターイースト
主な出演者:髙橋広司(文学座)、仮屋ルリ子、松村穣(タイムリーオフィス)、成松修、北見翔(Kamakaji Lab)、遠海まりこ、他

■オーディション概要
日程①:12月20日(日)14:00~18:00
日程②:12月21日(月)16:00~20:00
お申込み:1.お名前 2.年齢 3.ご連絡先(携帯番号・メールアドレス) 4.ご希望日時(上記①または②)をご記入いただき、顔と全身写真のあるプロフィール(PDFまたはJPG、またはプロフィールをメール本文に記入いただき写真データ別添でも結構です)を添付の上、
actorsclinic.tokyo@gmail.com までお申込みください。
郵送の場合は、代々木スタジオ宛にご郵送ください。受付・審査の上、日時詳細について改めてご連絡いたします。
※お申込み締切は、メール・郵送ともに、12月16日(水)19:00必着となります。
※上演台本をお読みになりたい場合は、事務局までお問い合わせください。
※その他お問い合わせにつきましても、上記メールアドレスまでお願いいたします。

■募集キャストとイメージ
邦夫少年   (幼少期の主人公/5~8歳 男性)
渡邊邦彦   (邦夫の父/30~40代 男性)
渡邊絵里子  (邦夫の母/30代前半 女性)
小野寺俊介  (ヤンキー/20代前半 男性 ※東北弁)
武部宏美   (中学生/15歳前後 女性 ※東北弁)
武部香織   (エプロン/30~40代 女性 ※東北弁)
伊藤信行   (タキシード/20~40代 男性)
木佐文江   (花嫁/20~30代 女性)
安藤弘明   (原発作業員/40~60代 男性)
安藤紀子   (安藤の妻/40~50代 女性)
安藤久美   (安藤の娘・妊婦/20代 女性)
吉岡拓哉   (原発作業員/20~30代 男性)
ボランティア (10~30代 男性 ※東北弁)
DJ     (20~50代 女性)
大橋     (アナウンサー/20~40代 男性)

■想定スケジュール
12月 下旬~1月 初旬  選考結果のご報告
1月 初旬~1月 中旬  写真撮影及び初顔合わせを調整
1月18日(月)より  2~3日/週ベース(13時~21時の範囲内)で稽古
2月13日(土)より  6~7日/週ベース(13時~21時の範囲内)で稽古
3月 1日(火)    小屋入り~仕込み(東京藝術劇場シアターイースト)
3月 2日(水)    場当たり~ゲネプロ
3月 3日(木)    初日(14:00/19:00)
3月 4日(金)    二日目(14:00/19:00)
3月 5日(土)    三日目(14:00/19:00)
3月 6日(日)    千穐楽(12:00/16:00)
※他の案件との兼ね合いなど、稽古NGのご相談は極力ご相談に応じますが、小屋入り2週間前以降は原則全日程拘束前提とお考えください。
■出演条件
①出演料
5,000円/ステージをベースとし、以降チケット売上に応じて傾斜配分。
~59枚: 5,000円/ステージ
60~69枚: 6,000円/ステージ
70~79枚: 7,000円/ステージ
80~89枚: 8,000円/ステージ
91~99枚: 9,000円/ステージ
100枚~ :10,000円/ステージ
②チケットノルマ
チケット料金(前売り料金4,500円)×50枚分のノルマをお願いさせていただく予定です。
※ただし、アンサンブル出演、Wキャスト採用の場合等の出演条件につきましては、上記とは異なって参りますので、詳しくは別途お問い合わせください。
③チケットバック
チケット売上 51枚目より、1,000円/枚のチケットバック。
チケット売上101枚目より、2,000円/枚のチケットバック。
※全8公演を想定しているので、例えばシングルキャストでご出演いただいて80枚のチケットを売り上げていただいた場合、
チケットバック:1,000円×(86枚-50枚)=36,000円
出演料:8,000円×8ステージ=64,000円
合計:100,000円となります。
※それ以外の細かな条件につきましては、配役によって個々にご相談させていただきます。

■慷慨
 都内のぼろアパートに住むニート、邦夫。金や権利といった所謂既得権とは無縁の「負け組」に、2011年3月11日、東日本大震災が襲いかかる。わずかな手持ちでありったけの水、食料を買い貯めてアパートに戻ると、何故かびしょ濡れの6人の男女が部屋にあるラジオを囲んで座っている。宮城県石巻市で工場を営む中年夫婦、宮城県南三陸町役場の職員とその妻、岩手県陸前高田市で挙式中だったというタキシードの男性、福島県双葉町に病気の父を残してきたというOL風女性。
彼らはひたすらラジオ放送にかじりついている。邦夫が出て行けと言っても聞かない連中。しかし邦夫は、彼らだけではなく自分自身も部屋に閉じ込められているという現実を目の当たりにすることになる―――ドアが開かないのだ。部屋からどうやって脱出するか皆で思案するが、解決策も見つからず時間が経過していく。食事も水分も摂らずに離れ離れになった妻を案じているタキシードひたすら結婚指輪の内側に彫られた誓いのメッセージを繰り返し読みながら妻の無事を願っている。そこへラジオから無情にも妻が遺体で見つかったとの情報。すると次の瞬間、彼のもとへ、ウエディングドレス姿の妻が現れる。何が起きているのか理解できず狼狽えるタキシード。次第に永遠の再会を実感し、抱きしめ合うふたり。ヘリコプターの光に包まれて姿を消す。
 一方、原発建屋内には定年退職を目前にした電力会社下請社員の安藤の姿。家族を自宅に残し、復旧に全力を尽くす。そこで再び爆発が起き、危機一髪。携帯で身の安全を家族に伝え、命を顧みずに復旧作業を続ける安藤。「他の誰かが行けばいいじゃない!」と苦言を呈しながらも最後には夫の正義感を後押しする妻、それを偽善と言い放つ身重の娘。安藤家の絆は、放射能という見えない脅威を前に震え、苦しみ、耐える。
 同じ頃、邦夫のアパートでは福島第一原発爆発のニュースが流れている。原発から程近い施設に入院しているというOL風女性の父は、娘を失って自分にも生きる理由はないと自衛隊の取材に答える。それを聞き愕然とするOL風の女性のもとに突然父が現れると、ヘリコプターが再び現れ、光に包まれたふたりは部屋から姿を消す。そこで再びラジオの安否情報。地元ラジオ局による取材で、娘が無事避難所にいることを知る公務員男性とその妻。涙ながらに安堵しながら同じようにヘリコプターの光に包まれ、部屋を去る。邦夫は次第に、彼らが「被災者」ではなく、「犠牲者」であることに気づく。残る中年夫婦。数日が経過してもなお息子の安否がわからず苛立つふたりにも、ついに迎えが来てしまう。邦夫に息子への伝言を託す作業着男性。それを拒否する邦夫に「被災者面すんじゃねえ!」と食らいつくも、ヘリコプターの光は無情にも老夫婦を天国へと連れて行ってしまう
 彼らとの時間を経て、今までふたをしてきた家族への強い愛を再認識した邦夫は震災から半年後に中年夫婦の息子を訪ね伝言を果たす。その伝言は、できそこないの両親からできそこないの息子への感謝の気持ちだった。「お父ちゃんもお母ちゃんもお前のこと大好きだかんな…… 俺らのあいだに、生まれてきてくれて、感謝してる…… ありがとう。俺らにはお前がすべてだった。お前が一人前になって結婚するまで、いやそれから、孫を授かって、幸せな家庭に恵まれるまで、ずっと、ずうっと天国から見守ってっかんな……」
 長く貴重な心の旅を経て、邦夫はついに、かつて邦夫を捨てた父と偶然再会する。目を伏せ、顔を隠しながらも、最愛の息子との再会に心が揺さぶられる父邦明に、邦夫は震災で体験した不思議な出来事、そこで感じたことを、ぽつ、ぽつと、喋り始める。いいこととは、どうやったらできるのか、いいこととは、誰のためにやるものなのか…… 父が、家庭を捨ててまで守りたかったものは何なのか……










■Kamakaji Lab(カマカジラボ)について
【沿革】2007年、Kamakaji Labはマンハッタンのウエストヴィレッジにある劇場「The Independent Theatre」にて、ささやかに産声をあげました。そして長きに亘る沈黙を破り、2012年12月、国内旗揚げ公演「カッコーの巣の上で」を実施、現在に至ります。
【理念】Kamakaji Labの基本理念、それは例えば、真っ白なキャンパスに自由に絵を描くようなこと。誰かにやらされるでもなく、誰かの真似をするでもなく、誰かの評価を気にするでもなく、お金や、名声や、後付けの大義に頼ることなく、人間がただ存在するということの、愛しさや、切なさや、美しさや、醜さを、絵にしてみること。「エンターテイナー」ではなく、「アーティスト」、であること。
【主宰】梶原涼晴(演出家)。1996年~2006年の10年間に亘り広告代理店で営業経験を積んだ後、単身渡米。マーロン・ブランド、ロバート・デ・ニーロらを輩出した演技学校の殿堂「ステラアドラースタジオ」にて2年間に亘り演技を学ぶ。ニューヨーク滞在中オフオフブロードウェイでのプロデュース舞台公演等、アーティストとしての活動を経た後に日本に帰国。日本では個人的な活動母体でしかなかったKamakaji Labを、2012年には舞台演劇のプロデュース母体として旗揚げ、現在に至る。過去の主な演出作品は、「HOME」(作・演出/The Independent Theater NY)音楽劇「彩虹橋」(作・演出/上海万博・神戸朝日ホール)「HIKOBAE」(作・演出/Alvin Ailey Theatre NY・国連オーディトリアム・天王洲銀河劇場、他)「カッコーの巣の上で」(演出/WOODY THEATRE)
「RADIO311」(演出/WOODY THEATRE)「THE ELEPHANT MAN」(演出/WOODY THEATRE)
「THE LAST SONG~命の行進曲~」(演出/伝承ホール・天王洲銀河劇場)「THE LAST WORDS~命の行方~」(演出/WOODY THEATRE)等