昨夜、ニュースを観ると、「中国の漁船が1000隻、尖閣へ」とあり、驚きました。
数十から100隻くらいなら十分あり得るとは思っていましたが、1000隻とはさすがに予想を超えていました。
海上保安庁の巡視船だけでは到底対処しきれない。しかし海上自衛隊が出動すれば「有事」に発展する可能性が。
ならば、海事は急遽、「訓練」すれば良いのでは? などと考えつつ床に就きました。
中国の“官製”反日デモが各地に広がり、単なるデモから略奪、焼き討ち、暴力などその中身も悪質・過激化しています。
一方、日本国内は当事国でありながらいつもとあまり変わらぬ様子。
良くも悪くもこれが日本なのでしょう。
昨日の更新でも書きましたが、在留日本人の無事を祈念する一方、日本国内においては決して軽挙妄動せず、国内の中国人始め外国人に危害を加えたりすることのないよう自重を求めました。
翌朝、つまり今朝のニュースを観ると、尖閣に日本人が2人上陸した様子。
まさかそんな後先を考えない行動をするとは、残念でなりません
先日、地方議員始め数名が尖閣に上陸しましたが、今はあの時とは状況が違います。
彼ら2人のために海上保安庁は余計な仕事をせざるを得なくなるばかりか、中国に利する状況をつくってしまいました。
中国政府は早速2人が上陸したことについてわが国を強く非難しています。
中国国内の官製反日デモは、かの国のある状況から来ているものであり、尖閣を日本国政府が国有化したことは単なるきっかけと国民の目を逸らすための口実に過ぎないのです。
それが証拠に、今日のデモはこれまでとは異なり、警官に食って掛かったり暴力を振るうなどデモ隊の動きが凶暴化しているほか、横断幕等には反政府のスローガンや毛沢東の顔写真が掲げられ始めています。
そして、おそらく、全人代の開かれる10月までには中国政府はこの騒動を鎮静化させるでしょう。
ただ、この騒動が燎原の火の如く拡大し、その内容も変容すればどうなるかはわかりません。
また、尖閣に向かったとされる漁船団。
以下のような合成写真が出回っているようです。
さて、“前振り”がずいぶん長くなってしまいました。
皆さんは小山豊太郎という人物をご存知でしょうか?
明治時代、わが国は当時の大国・清と、そして超大国ロシアとそれぞれ戦い、そして勝利しました。
清もロシアも当時の日本と比べて経済力・軍事力ともにずば抜けていました。
日清戦争開戦時、清は大型戦艦を保有し、一方のわが国にはそのようなものはありませんでした。しかし装備に劣る日本は戦術と手数で清国を破ります。また戦闘行動とは別に巧みな外交手腕によって日本側有利の交渉を持ち出すことに成功しました。
これが成功すれば戦争で疲弊した日本を早くも立て直すことができるはずでした。
しかし、まさしく交渉のその時に、清国全権大使・李鴻章狙撃事件が発生したのです。犯人は、小山豊太郎でした。
講和会議の場で暴漢による相手国全権大使の狙撃を許すという失態を演じた日本。世界に恥を晒すだけではなく、日本の立場を一転して危地に追い込む恐れが出てきました。
暴漢による全権大使の襲撃を口実にした欧米列強の干渉をわが国政府はおそれ、まず休戦条約を結び、そして講和条約を結ぶという不本意な交渉を展開せざるを得なくなりました。
当初の賠償金3億両を2億両に軽減、その他日本側に有利な協定も大幅に清国に譲歩しています。
それでも列強の干渉を防ぎきることはできませんでした。
条約締結後に三国干渉を受け、列強との対立を恐れた日本は遼東半島の租借権を手放さなければならなくなったのです。
日本が手放した遼東半島はその後、ロシアが清から租借し、要塞を築きました。
そして10年後の日露戦争では、旅順要塞を攻略するために多大な犠牲を強いられ、日本国自体の存亡の危機が訪れたのでした。
小山豊太郎のこの行動は、日本にとってプラスでしょうか?
これこそ「匹夫に勇」であり、彼こそが「亡国の徒」であります。
狭い視野で小さな功名心や憤懣、自己満足によって起こした事件は、本人が身命を以って償ったところで何にもならぬほど大きくなるのです。
中国や韓国に対する皆さんの怒りは十分理解できます。
私自身、当然ながら憤りを禁じえません。
しかし、後先考えない「匹夫の勇」ほど日本にとって迷惑なものはないことをご理解いただきたいと思います。
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