映画「グーグーだって猫である」平成20年9月6日公開 ★☆☆☆☆
原作本 「グーグーだって猫である」 大島弓子作 角川書店 ★★★☆☆ → グーグーだって猫である①

読んで♪観て♪


愛猫サバを亡くした女性漫画家の麻子は、
悲しみで漫画を描けなくなってしまう。
ナオミらアシスタントも心配で仕方がない。
そんなある日、麻子は小さな子猫と出会う。
グーグーと名付けたその子猫と暮らしはじめて、麻子の日常は一変、
元気な表情が戻ってきた。
暫くしてグーグーの避妊手術のために動物病院に向かうが、
その途中、グーグーが逃げ出してしまう。
必死で探す麻子を助けてくれたのは、近所に住む青年・沢村だった。
                         [GOO映画]

猫たちは可愛かったけれど、
キャストもそれぞれに良かったんだけど、
なんだかストレスのたまる映画でした。

アシスタントたちや(原作にはない)青年医師や母親・・・
登場人物も多くて、群像劇っぽい仕上がり。
もうこれは、好みの問題なんでしょうが、
たとえば、メールにいっぱい絵文字を入れる人とか
写真に蛍光ペンで絵を描いたり、吹き出しに文字をいれたりするのが
好きな人、日常的にやっている人だったら抵抗ないのでしょうが、
「行間を読む」タイプの人間には、拷問のような2時間でしたよ。
「癒し」の映画だと思ってみたら後悔します。
脇役たちはストーリーとは関係なく奇行に走るし、
病院でいきなりチアダンスで応援をするシーンでは
(ここって感動ポイントなのかなぁ…)
私はドン引きで、体が固まってしまいました。

そもそも「小島麻子」と仮名を使ってはいるものの、
「大島弓子」という、実在の天才漫画家がモデルなのだから
もうちょっと敬意を払って、まともなストーリーにしてほしかったです。

彼女はけっこう重度の卵巣癌で、卵巣も子宮も全摘。
それは女性にとってかなりショックな出来事なのに
猫たちの避妊手術以下の扱いのように思えました。
この辛い経験を乗り越えて「8月に生まれる子供」を
完成するまでの経緯とか、もっとちゃんと描いてほしかった。
「8月に・・・」はぜひ読んでみたいです。


結局いちばん美味しい思いをしたのは、
「ニャンとも清潔トイレ」の花王と吉祥寺の観光協会(そんなのあるのかな?)
とメンチカツの佐藤精肉店、くらいではなかったでしょうか。