• 18 Feb
    • グレイテスト・ショーマン

      映画「グレイテスト・ショーマン」 平成30年2月16日公開 ★★★☆☆主人公のP.T.バーナムは<ショービジネス>の概念を生み出した男。誰もが“オンリーワンになれる場所”をエンターテインメントの世界に作り出し、人々の人生を勇気と希望で照らした実在の人物だ。そんなバーナムを支えたのは、どんな時も彼の味方であり続けた幼なじみの妻チャリティ。彼女の愛を心の糧に、仲間たちの友情を原動力に、バ ーナムはショーの成功に向かって、ひたむきに歩む。 (filmark)「ラ・ラ・ランドの製作チームが作った」というのがウリのようで、失敗の許されない超長回しのダンスシーンからスタートするところとか、全く同じですね。キレッキレのダンスと歌のクオリティがめちゃくちゃ高いです。これこそエンターテイメントだ!っていうシーンの連続で、高揚感一杯になりました。主演はミュージカル出演には安定のヒュー・ジャックマンで、安心して観られますが、とても踊りそうにないミシェル・ウィリアムズにまでフィギュアスケート、ペアみたいなアクロバティックなダンスをさせちゃうのは、さすがに「ラ・ラ・ランドの製作チームだ!」と思いました。「ショービジネスの原点を築いたPTバーナムの『サクセスストーリー』です」とか、最初にいわれるので、まあ安心して観てられるんですが、貧しい仕立て屋の息子が、初恋の深窓の令嬢を恋をして、すんなり結婚して、可愛い女の子がふたり生まれて、会社勤めをやめて、博物館を買い取るものの評判があがらず、「あるアイディア」を思いついて、ショービジネスの世界に足を踏み入れると、連日満員の大盛況・・・・と、前半だけで、あっという間に「サクセス」しちゃうんですよね。実は、PTバーナムというのは実在の人物で、私でも名前くらいは知っている、ちょっとうさん臭いやり手の興行師。ヒュー・ジャックマンというよりは、ジョン・C・ライリーという感じですけど(笑)彼は、サーカスの技を持ってる人や珍しい動物だけでなく、見かけにインパクトある人を「見世物」としてお客を呼んで大成功。彼の「地上最大のショウ」は、サーカスに動物園、フリークス(奇形の人たち)、蝋人形展示・・・とにかく人の興味をひくもののてんこ盛りだったそうです。映画のなかにも、髭もじゃの歌姫とか、小人のナポレオンとか、毛むくじゃらとか、200歳とか、入れ墨男とかインパクトある面々を次々にリクルートして仲間にしていましたが、これ、ほとんど実話ベースです。ほらね。映画では、マイノリティーの人たちが、陰に隠れずに、堂々と表に出てこよう。というメッセージが、「わたしは立ち上がる。わたしは屈しない。これがわたしよ!」と、「This isMe」の中で高らかに歌い上げられます。キアラ・セトル演じる、髭の歌姫レティはじめ、アイルランドの巨人とか、世界一の超デブとか、メンバーは各種フリークスで、見世物小屋アイテムにもかかわらず、映画の中ではキレッキレのダンスと歌を披露します。「今でこそ、誰もが“オンリーワンになれる場所”なんていえるけど、当時はこんなじゃないよね」と思いつつも、彼らのパフォーマンスの高さに圧倒され、だんだん魅了されるほうに傾いていきました。キアラの歌とか、本当に素晴らしい!オペラ歌手、ジェニー・リンドのくだりは、ちょっと唐突で、これ必要?と思ってしまいますが、「スウェーデンのナイチンゲール」と呼ばれた彼女もまた実在の女性で、ほんとうにバーナムのプロモーションで世界中を公演していたんですって。レベッカ・ファーガソンは好きな女優ですが、圧倒的に声量が足りてなくて、なんだかなぁという感じ。PTバーナムからは設定だけをいただいて、ヒュー・ジャックマンに似合った人物像をつくればいいのにな、って思ってしまいました。劇中で唄われるナンバーはすべていい曲で、早く一曲でも覚えて、カラオケで96点くらい出したいよな、と思いながら帰ってきました。ストーリー部分には、たいして思い入れもなかったけれど、見ている間は楽しかった。劇中の言葉を借りるなら「喜びを見いだせた」のだから、エンターテイメントに特化した作品としては良かったんじゃないかと思います。

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  • 15 Feb
    • ロング、ロング バケーション

      映画「ロング、ロング バケーション」 平成30年1月26日公開 ★★★★☆原作本「旅の終わりに」 マイケル・ザドゥリアン 東京創元社(英語 字幕翻訳 栗原とみ子)元文学教師でアルツハイマー病のジョン(ドナルド・サザーランド)と末期がんの妻エラ(ヘレン・ミレン)の結婚生活は、半世紀を過ぎていた。子供たちもすでに独り立ちして家を出た今こそ二人きりの時間を楽しもうと、彼らは愛車のキャンピングカーで旅に出る。目的地は、ジョンが大好きな作家ヘミングウェイの家があるフロリダのキーウェストで……。(シネマ・トゥデイ)この作品、ヘレン・ミレンがゴールデングローブ賞にノミネートされていたのに、全くノーマークでした。上映館がTOHO日本橋、シネパレス、角川新宿の3館で(そんなに行くところじゃないから)チラシも入手できていませんでした。老い先短い「老夫婦」映画は、介護する子ども世代のことも若い人たちよりは理解できるし、近い将来、自分の歩む道でもあるので、私にとっては、絶対に外せないジャンルです。2016年6月 マサチューセッツ州ウェルズリー長男のウィルが実家に両親を迎えに行くと、家はもぬけのからでした。「今朝エンジンをふかす音がした」と隣の家のリリアン。なんとガレージの中のキャンピングカーと老夫婦が、一緒に姿を消していたのでした。父のジョンは認知症。母のエラは末期がんで入院する予定、永年放置していた大型キャンピングカー、「レジャー・シーカー」は整備不良で、しかも、それを認知症の父が運転するなんて!ウィルは心配でなりません。そのころジョンとエラは1号線をドライブ中。「フロリダのキーウエストにいって、ジョンの愛するヘミングウェイの家を訪れる」というのがふたりの旅の目的です。「子育てでなかなか実現しなかった夢をかなえましょう」ジャニス・ジョプリンの「ミー・アンド・ボビー・マギー」なんかを手をつないで歌うふたり。ジョンの運転はかなり心もとないですが、急に割り込んできた車に反応できたり、心配していた浄水フィルターが意外と汚れてなかったり、楽観材料もあったりで、その日は無事にペンシルベニア州チェスタートンのキャンプ場に到着します。二人の車はかなりボロっちいんですが、ウィネベーゴ社のインディアンという、ヴィンテージカーのようでキャンプ場のほかの家族たちからは「すごい!」といわれます。日本人の考えるキャンピングカーよりは全然大きくて、小さめの路線バスくらい。ベッドもキッチンもダイニングもあって、ゆったりです。さすがにアメリカですね。一方、残された息子のウィルと娘のジェーンは心配でたまりません。たまにエラから電話はかかってくるものの、居場所も告げずに、すぐに切られてしまいます。ひたすら心配してるウィルに対して、ジェーンの方は、元気そうな声を聞いて、だんだん楽観的になり、二人を肯定するようになってきます。ジェーンは小さい頃から勉強の良くできる「父の自慢の娘」で、今は大学教授。弟のウィルは、なかなか仕事も家庭もうまくいかず、今はリサイクルショップで働いていますが、両親のそばにいて、いつも世話をしているのはウィルなんですよね。それなのに、たまにしかやってこないジェーンは病気がわかってないからそんなことをいうんだと、ウィルは不満顔。「姉貴はオヤジの自慢だけど、ずっとそばにいて、会話も出来ないオヤジといる俺の身にもなってくれ」(このあたりは「介護あるある」ですね)エラは一見元気に見えますが、時折やってくる痛みのために大量の薬が手放せず、抗がん剤で髪も抜けているから、ウィッグをかぶっています。ジョンも、永年文学を教えていたから、文学論は話し出すと止まらなくなりますが、子どもや孫の名前もうろ覚えで、エラのことさえ分からなくなることもあります。車を離れてどこかに行ってしまったり、スタンドにエラを置き去りにしてひとりで車を出してしまったり・・・民主党員のくせに、トランプのTシャツをきた一団といっしょになって「イスラム教徒を追い出せ!」のシュプレヒコールに参加したり、相変わらずジョンのやってることは支離滅裂で、そのたびにエラは大慌てですが、それでもふたりは、とっても楽しそう。パンク修理のロードサービスを待つ間に強盗に遭遇したり、蛇行運転を警察に注意されたり、いろんなことが立て続けに起こりますが、最悪のことは免れて、なんとか旅は続きます。エラは昔のスライドを大量に持ってきていて、思い出話をしながら(ジョンのほうはかなり忘れていますが)車の外で一枚一枚映して見るのは至福のひとときです。「あなたなしでは生きていけない。離れてはダメ。もう時間がないの」「愛しているなら約束してくれ。(私が)施設にはいることになったら、ショットガンを握らせて、引き金に親指をかけされて、二度キスして、立ち去ってくれ」若い人がこんなこといっても芝居じみているけれど、これが「リアルな心の叫び」で成立するのも老夫婦ならでは、ですね。床に転んで助けを呼んだら、来てはくれたけど、上に乗られて逆に迷惑・・・「おれたち、何してるんだ!?」と大笑い・・・なんてシーンもありましたが、これも「老夫婦あるある」です。サラが50年前付き合っていた元カレのダンにやきもち焼いたり、ジョンが隣の家のリリアンと浮気していたのが今になって分かってしまった・・・・このあたりの色恋話は、ちょっとフィクションぽいですけどね。今もとなりに住んでるリリアンと2年もそんな関係だったことが判明して、激怒したサラは「近くの劣悪な老人ホームに連れて行って!」とタクシーに乗せ、施設に置き去りにして帰ってきます。「あいつはボケてるなんて嘘!ただの詐欺師よ!」夜中にジェーンに電話して怒り狂うサラでしたが、よく考えてみたら、自分の妊娠中、夫の行動に不信感を持ったことはたしかにあったけれど、「その時私は、相手が誰なのかも知らないまま、ジョンを許すと思った」ことを思い出したのです。そして何事もなかったかのように、ジョンを迎えに行きます。翌日、目的地のキーウエストに到着しますが、ヘミングウェイの生家は、すっかり観光地になっていて騒がしいし、写メの嵐だし、もう、がっかりです。そして、ジョンとはぐれている間に、エラは倒れて、救急搬送されてしまいます。エラの症状は生きているのは不思議なくらいの末期的な状態。「病院にいても、夢も希望もない」迎えに来たジョンとこっそり病院をぬけだし、車に戻ったふたり。そして、ついに、エラはずっと考えていたある計画を決行するのです。「最期は楽しんだから許してね。私たちの重荷をおろしてちょうだい。」「父さんをおいて先にはいけない。」「素晴らしいバカンスだった。」花に飾られたふたつの美しい棺。楽し気な曲が流れ、THE ENDこれを「ハッピーエンディング」と考えるかは、賛否ありそうですけど私は肯定派。(それ以前に、認知症患者の運転のほうが、どうよ?って思いますが)ただ、自分の親がこれをやったとしたら、ちょっと辛いかもしれないです。私の両親も、父が病気で母が認知症でしたが、父が亡くなるまでの何年間かは、(もちろんサポートは必要でしたが)いざこざを起こしながらも、足りないところを補い合ってなんとか奇妙で楽しい日々を送っていたように思います。現在、私と夫は、同じくらい体も記憶力も不調ですが、ふたり合わせて一人前。ふたりそろって置いておけば、なんとか最悪のことは回避して生きて行けるような気がします。そんな「お年頃」の年代の人には、お薦めの作品!ただこの邦題はダメですね。このインパクトのなさはなに?原題の「THE LEISURE SEEKER 」でいいのにね。それから、これには原作があることも知りました。「THE LEISURE SEEKER 旅の終わりに」すでに邦訳も出ているので、これも近いうちにぜひ。

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  • 13 Feb
    • アバウト・レイ 16歳の決断

      映画「アバウト・レイ 16歳の決断」 平成30年2月3日公開 ★★☆☆☆(英語 字幕翻訳 石田泰子)トランスジェンダーで16歳のレイ(エル・ファニング)は、身も心も男性として生きていくことを母親のマギー(ナオミ・ワッツ)に告げる。思わぬカミングアウトと医師から渡されるホルモン治療の資料などに、マギーは困惑するばかり。一方、レズビアンであることを公言してパートナーと充実した日々を送る祖母ドリー(スーザン・サランドン)はレイを応援する。ある日、マギーはレイのホルモン治療の同意書にサインをもらおうと元夫を訪ねる。(シネマ・トゥデイ)エルファニングの主演作が続いていたので、男の子の役を同時進行でできるの?と疑問だったんですがこれ、2015年の作品だったんですね。エル自身もまだ16歳くらいの時の撮影になります。今でこそ、「ネオデーモン」みたいな過激な役にも挑戦できるエルですが、3年前に、もうこんなのやっていたのね。上戸彩が金八先生で同じくらいの年頃に、性同一傷害の女の子を演じてたことを思い出しましたが、ハリウッド映画でそんなぬるい芝居がゆるされるはずもなく、けっこうきつかったんじゃないかな~と思いつつ鑑賞。まず、一番意外だったのは、主人公のレイ(エル・ファニング)が、自分の心を身体の違いに悩み、傷つき、ようやく性転換への道に踏み入る決断をするまでの「葛藤」がテーマと思ったら、「男になれますように。誕生日の願いはいつも同じ」のレイの独白からはじまるように、レイ自身は最初から最後まで、まったくブレていないんですよ。最初のシーンは、レイと保護者たちが医師から性別移行に関する説明を受けるところから。テストステロンというホルモン剤を使って生理をとめたり、積極的に治療が必要な年ごろになったが、それには両親の同意が必要、と、書類一式を渡されます。レイはシングルマザーの母マギーと、祖母ドリー、それにドリーの同性パートナーのフランシスとニューヨークの(ドリーたちの持ち物である)古いアパートに住んでいます。なんかすごい家族構成で、この時点で、トランスジェンダーの設定が薄くなってしまいまが。「なんで、レズビアンじゃダメなの?」と不満げな祖母。マギーはトランスジェンダーの説明をして納得させようとしますが、実は一番戸惑っているのはマギー自身で、なかなかサインをする決断ができません。この映画は、ほぼほぼ、「娘にカムアウトされた母の苦悩と決断」なんですよ。マギーには父親もいなかったし、夫もすぐに出て行ってしまったから、「私にはお手本がいなかったから、男のことがわからないの」と付き合ってるボーイフレンドのジェイクに「ペニスがあるのって、どういう感じ?」「体のなかにしまえたら、とか思わない?」と聞くのですが「自分の身体に満足しているよ。全然じゃまなんておもったことない」とあっさりと言われます。同意書類には父親のサインも求められており、ずっと前に別れた夫クレイグのサインも必要で、彼の住所を探し当てて話をしなきゃいけないんですが、彼はどういう反応をするか?いや、むしろ大反対してくれてたほうが気が楽だ・・・・くらいの気持ちで、クレイグの家にいくと彼は若い妻と郊外の広々とした家で幸せに暮らしていました。可愛い子どもも3人。いきなりの話に当然ながらクレイグは動転します。トランスジェンダーについても何の理解もなく、偏見に満ちた反応に「レイにとって女性器は身体の一部じゃなくて、なにかの間違いなの」「あなたは出生証明に名前があるだけ。あなたの死亡証明書を偽造するんだった」とブチ切れて帰ってしまいます。家に帰ると、ドリーたちから「この家を出ていってほしい」という申し出が。ホルモン療法に合わせてレイは転校を予定しているのですが「こんどの学校は公立だから、学費が浮くでしょ。それで部屋を借りて自立しなさい」「あなたたちは自立すべきよ」ドリーたちは年季の入ったレズビアンカップルで、この形態に誇りをもっていて、また日常生活も(ヘビースモーカーのマギーとは違って)食生活にも気をつかいいわゆる「意識高い系」なんですね。経済的なことだけでずっと転がり込んでいる娘に、苛立ちを感じでいたのでしょう。このことをレイに話すと、彼(彼女)は大喜び。「ぼくがラモーナだった時代、ドレス姿を知っている人に囲まれて生活したくない」「転校して、家も引っ越しすれば完璧だ」そして、バリカンで髪を刈り、同意書類を持って、クレイグの家を訪ねます。「僕は捨てられたんだ」というレイに「いや、家族を解消しただけ」というクレイグ。そして自分の子どもたちにレイを紹介します。「パパはずっと前、結婚はしてないけど家族がいて、その子がレイだ」「じゃあ、ぼくたちのお兄ちゃん?」ときく子どもに、レイは「そうだよ。生まれた時は女の子だったけど」「すごい!変われるんだね」と目を輝かせる子どもたち。そのころレイがクレイグを訪ねていることを知ったマギーは急いで車を出し、当然のようにくっついてくるドリーとフランシスをガソリンスタンドに置き去りにしてクレイグの家に向かうのですが、そこで、レイの出生の秘密をレイも知ることになり・・・というような話です。エル・ファニング主演ですから、性描写はかなり抑え気味ですが(期待もしてませんでしたが)ガーリーなヒロインの象徴みたいだったエルが、ボーイッシュな難役に挑戦。背も高いし、違和感なく「おっぱいのある男子」を好演していたと思います。高校生にやられて青あざを作って学校にいくと、片思いのローラが心配してくれるんですが「女を殴るなんてサイテー」ということばに、ショックを受けるところとか、切なかったです。ところで、原題は「3Generations(3世代)」全然ステレオタイプじゃない3世代同居の家族の話・・・・なので、邦題は完全にミスリードです。すくなくともこの副題は邪魔ですね。祖母も母も娘も、みんな女に生まれながら、祖母は女性に生まれたことを謳歌して自由に生き母は女性であることに囚われており娘は女性であることを捨てようとしているのです。最後に、「レイ(ラモーナ)の父親は実はクレイグではなく、彼の弟のマシューだった」というオチがつくんですが、これって必要?今まで気の毒な女性だと思っていたマギーが、こんな尻軽だったとはね。結局何が言いたかったのか、わかりづらい映画ではありましたが、トランスジェンダーに対する、いろんな立場の反応がよくわかりました。身体と心が違うこの「障害」の苦しみや不便さを理解しながらも、それが自分の子どもなのが辛いマギーの気持ちが一般的ですが、「レズビアンじゃいけないの?」という元祖レズビアンの祖母たち、「育て方が間違ってたんじゃないか」と疑うクレイグ「(最初は女でも)今はお兄ちゃんなんだね」とすんなり受け止める幼い異母弟たちあと、ニューヨーク、イーストビレッジの古いアパートは祖母たちの世代のメタファーなのかな?と思ったりして。きしむ床、狭くて階段だらけの部屋、絶望的な水回りの不便さ、でも本人たちは快適に住んでるんですよね。祖母の車も、あまりに古くて、チャイルドシートがないから、ヒモで縛って乗せてたとか、そもそもシートベルトなくて走って、アメリカの道交法でOKなんでしょうかね??その古い家や車に対応するかのように、レイはスケボーで道路を疾走し、スマホで撮ったムービーを編集したりする「今どきの子が使いこなす最新テクノロジー」が出てくるんですがなにせ3年前の撮影なので、iPhoneも古いし、あんまり「最先端」を感じなかったのが残念。なんで今になって公開されたのかは不明ですが、今月公開の、アカデミー賞にもノミネートされているチリ映画「ナチュラルウーマン」に合わせての公開だったんでしょうかね??あっちはガチのトランス女優をつかっているので、切り口はちがうでしょうけど、これは楽しみです。

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  • 10 Feb
    • スリー・ビルボード

      映画「スリー・ビルボード」 平成30年2月1日公開 ★★★★★(英語 字幕翻訳 伊藤美和子)ミズーリ州の田舎町。7か月ほど前に娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、犯人を逮捕できない警察に苛立ち、警察を批判する3枚の広告看板を設置する。彼女は、警察署長(ウディ・ハレルソン)を尊敬する彼の部下や町の人々に脅されても、決して屈しなかった。やがて事態は思わぬ方へ動き始め……。                           (シネマ・トゥデイ)ミズーリ州の田舎町エビングの閑散とした道路わきにたつボロボロの看板広告。そこにメッセージ広告を出そうと、ミルドレッドがエビング広告社を訪れます。「1986年のオムツの広告が最後」「卑猥な言葉をつかわなければ、なにを書いても大丈夫」といわれ、彼女が依頼した3枚の広告文は、赤地に黒文字で「RAPED WHILE DYING(レイプされて死亡)」「AND STILL NO ARRESTS?(逮捕はまだか?)」「HOW COME, CHIEF WILLOUGHBY?(どうなの、ウィルビー署長)」というもの。7か月前にミルドレッドの娘アンジェラがレイプされて焼き殺されたというのに、未だ犯人の手掛かりなし。警察を喝を入れるための広告だったのです。「警察は黒人を虐待したりスケボー乗りの子どもを追うのに忙しくて、全然捜査していない」「ちゃんと仕事をしろ!」というのがミルドレッドの言い分。名指しで非難されたウィルビー署長は温厚な人物で、捜査の遅れを彼女に詫び、「犯人のDNAに該当者が見つからないし、目撃情報が全くない」と言い訳するんですが、ミルドレッドは、「国じゅうの男のDNAのデータを作れ」と無茶をいいます。実は、署長は末期の膵臓癌にかかっており、それは街中の人が知っていることなので、世間の反応は、むしろ署長に好意的で、アンジェラを気の毒には思うけれど、広告には反対,と言う人がほとんど。「彼はいい人だ。最期の数か月くらいそっとしてやれ」看板騒動以来、ミルドレッドの高校生の息子ロビーが学校でからかわれたり、別れた夫のチャーリーにまでいちゃもんつけられたり、いやな毎日ですが、そんなことには全然めげてない、ミルドレッド。というか、彼女は普通の平凡なおばさんじゃありません。歯医者にムカつくと、ドリルを奪い取って手に穴をあけてしまうようなイカレ女。アンジェラが事件にあった夜も、車を貸す貸さないで大ゲンカ。「歩いていってやる!途中でレイプされてもしらないから、クソババア!」というのが、娘の最後の言葉でした。エキセントリックさでは、ミルドレッドを上回るのが、デイクソン巡査。彼は無能な上にとんでもないレイシストの暴力警官です。慕っている署長を侮辱する看板に一番怒っているのも彼。看板を出した「エビング広告社」は警察の向かいなので、すぐここにやってきて責任者のレッドに脅しをかけたり暴力ふるったりして、看板を取り下げさせようとします。署長はバカなディクソンをいつもかばってくれていたので、彼を慕う、というか依存していたのですね。ディクソンはいい年をしてマザコンで、なんでもママに相談します。するとこの母親もなかなかのクソババアで、「本人よりも友だちに嫌がらせをした方が効果がある」と助言をし、ディクソンは、ミルドレッドの仕事仲間をいきなりマリファナ所持で逮捕します。でもこんなことで引き下がるミルドレッドではありません。ディクソンの次なる手は、広告会社のレッドを脅迫して、ミルドレッドに広告費の追加徴収をさせることです。1か月5000ドルはなかなかの高額で、翌月分を請求され困ってしまいますが、そこへ、匿名の5000ドルの寄付があり、金銭問題は解決します。この辺からどんどんネタバレになりますので、ご注意ください↓↓↓↓↓そこへ、びっくりするニュースが入ります。「ウィルビー署長が自殺した」というのです。その前日、署長は、若い妻と可愛い二人の娘とピクニックを楽しんでいたのですが、書き置きを残して夜に頭を銃で撃ちぬきます。自殺の原因は、末期がんで弱っていく姿を妻子に見せたくない、幸せな一日のおわりに死を選びたかった・・・ということだったんですが、世間は例の看板が原因と考え、ミルドレッドへの風当たりはさらに強くなります。警察署内は全員が男泣き。その中でも一番ショックを受けたのはディクソンで、彼は広告社のガラスを破って侵入し、レッドをボコボコに殴ったあげく、二階の窓から突き落とします。「分かったか!俺は白人も痛めつける」・・・・って、意味わかんないんですけど。レッドは瀕死の重傷を負い、病院へ。ディクソンは、次にやってきた黒人署長から、即、クビにされます。署長はミルドレッドにも遺書を残しており、自殺の原因は看板ではないこと。むしろあの看板はいいアイディアだった。すぐに取り下げるのは惜しいから翌月の料金は自分が払う、と。つまりあの匿名の寄付の送り主は何と署長だったんですね。そのあと、看板が放火されてしまい、怒り狂ったミルドレッドはその報復で火炎瓶を何本も投げて、エビング警察署を全焼させます。誰もいないはずの署内には、クビになったはずのディクソンがいて、その時彼宛の署長からの遺書を読んでいたのでした。最後まで問題児のディクソンを気にかけていてくれた優しい署長…逃げ遅れた彼は大火傷を負ってしまいますが、彼は火だるまになりながらも、なぜか、アンジェラの事件のファイルだけは守ります。運び込まれた病院では、なんと自分が突き落としたレッドと同室だったのですが、包帯ぐるぐる巻きでディクソンだと気づかないレッドは、なにかと優しくしてくれます。正体がバレたあとも、ジュースを運んできてくれるレッド。それを見て、レイシストの彼にも心の変化があったのか・・退院した彼は、バーで「レイプ自慢」をしているオハイオ州の男を見つけ、車のナンバーを記憶します。その男の皮膚片をゲットすることにも成功!警察に捜査依頼をします。これで一件落着、と思いきや、なんと人違いでした。ただ、彼がレイプ魔であることは間違いなく、元警官の正義がふつふつとわき上がった彼は「レイプ魔をやっつけよう!」と。そして、それに、なんとミルドレッドを誘うのです。「実は警察に放火したのはわたしなの。ごめん」「あんた以外に誰がやるんだ」「レイプ魔を殺すの?」「それは道々決めて行けばいい」車のなかでの二人の会話で THE END事件は解決しないし、このあと二人がやろうとしていることも、法的には完璧にNGなので、全然ハッピーエンドじゃないんですが、この爽快感はなに?絶対に和解するはずのないこの二人が、心を通わせた・・・ことに対しての幸福感なんでしょうかね。なんというか、不思議な作品です。一粒で何度も美味しい、食べすすむにつれてどんどんいろんな味がする料理みたいな・・・ミルドレッドもディクソンも、どこから見ても偏屈で頭のおかしい、あんまり積極的にかかわりたくないキャラクターなんですが、ときおりみせる優しさにきゅんとしてしまうんですね。二人とも、署長が残した手紙を読むあたりからちょっと人格が変わってるような気もしますがそれはあくまでも彼らの一面で、人間の性格はそうそう変わるものじゃないです。ふたりともイカレた問題児ですが、きっと「怒りを処理する能力が圧倒的に欠けている人たち」なんでしょうね。世の中の人たちがみんなウィロビー署長のような寛容な人だったらいいけれど、これができないと、社会生活はなかなかに大変です。「怒りを処理する→自分をごまかす」のはストレスかかりますけどね。ストーリーも、先入観で次の展開を予測する観客たちをあざ笑うかのように、予想とは違う方、違う方へと。5000ドルを寄付したのが署長だったのにもびっくりですが、放火したのがディクソンじゃなくてチャーリーだったのも意外でした。あの流れだと、見事犯人逮捕で、警察官に復帰!って話だと思ったんですけどね。レイプ魔は、その前にミルドレッドの働く土産物屋で破壊行為をした男と同一人物なのにそれが全くスルーになってるのにも驚きます。あらすじに書くの忘れたけれど、ミルドレッドの放火がバレなかったのは彼女のことがちょっと好きなジェイムズ(ピーター・ディンクレイジ)がアリバイ証言してくれたから。ピーターはGG賞やエミー賞ももらっている世界一有名な小男俳優で、このキャラクターも、出番は少ないけれど、すごく重要でした。(実は今日、「おとなの恋の測り方」という、小男ネタだけで98分ひっぱるDVDを見ましたが、この映画はその100倍の濃密さがありますよ!)フランシス・マクドーマンド(ミルドレッド)、ウディ・ハレルソン(署長)、サム・ロックウェル(ディクソン)この三人が主演級ですが、私は赤毛のレッドを演じたケイレブ・ジョーンズがとっても好き。自分を殴って二階から突き落としたディクソン巡査が大やけどを負っているのをみて、怒りながらも、自分もまだ痛々しい姿なのに、オレンジジュースをいれ、ストローをさして、ディクソンが飲めるようにストローの向きを動かしてあげるところで、涙が出そうになりました。あと、ミルドレッドが看板の下に花を植えていたら、偶然(アンジェラの生まれ変わりのように)美しい鹿があらわれるところとか、ウサギの顏の書いてあるダサイスリッパで人形劇をするところとか、しみじみ癒されました。ディクソンがソファーで眠ってしまった母親にかける優しい視線とか見ると、「マザコン男は気持ち悪い」というのも、醜い偏見だったな、と思います。カントリー音楽も心に沁みました。「バックスキン・スタリオン・ブルース」←これが一番好きスコットランド民謡の「庭の千草」がソプラノ歌手の歌唱で流れたりディクソンが「チキチータ」聞いてたり、音楽のジャンルの幅も広い!今年になってからは何本も見ていませんが、今のところ暫定一位の作品。アカデミー賞発表前に観られて本当に良かったです。(ほかは「ダンケルク」しか観ていませんが)、「私はスリ―・ビルボード推し」ということで・・・・

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  • 08 Feb
    • 旧足利東映プラザ劇場

      10日に公開される「今夜、ロマンス劇場で」のプロモーションを見ていたら、舞台となる「ロマンス劇場」は、足利市にあるすでに閉館した「足利東映」でロケをしたとか。↑これが、こうなるんですって!↓1977年から1999年まで営業していた映画館で、閉館してもう20年近くたつのに、まだツタのからまる建物が残っているなんて、東京では考えられないですよね。レトロなアーチをえがくゲートにはうっすら「足利東映」の文字が残っています。「ロマンス劇場」の内部はこんな感じですが、これはセットなんだろうなぁ。モノクロの世界から来たお姫様の話なので、必要以上にカラフルにしているようで、セットで作られた内装に関してはあんまり興味ありません。(映画も特にみるつもりもなし)ただ、「本物の(昭和からずっと残っている)映画館を使っている」と聞くと、もうそのことばっかり、気になってしかたありません。この作品以外にも「昭和の映画館」は映画にはしばしば登場しますが、本物を使っていたのは「晴天の霹靂」の中の「上田映劇(上田市)」くらい。設定としては40年代の浅草六区の界隈ということなんですけど・・・「世界から猫が消えたなら」の「ミナト座」は、映画館とは関係ない建物でしたし、「ALWAYS続・三丁目の夕日」で六子が裕次郎の映画を観た映画館は、外観は宇部の渡辺翁記念会館で、内部は九段会館でした。さて、「足利東映」ですが、ネットで画像を拾いながら、賑わっていた頃を、ひとり、脳内再生しておりました。都内だったら、絶対見に行っちゃうんですが、足利はちょっと遠いよなぁ・・・せめてストリートビューで見てみようと思っても、既に閉館しているから、住所がわからないのです。それでもこんな地図を参考にしながら、探しまくっていたら・・・ありました!すぐ隣の病院の住所「足利市井草町2408」でググると出てきますがゲート手前の釜めしやさんの住所「足利市通2丁目2627」で検索して、ゲート越しに見るのがおススメです。(別にどうでもいいことですが)ちょっとびっくりしたのが、ストリートビューが撮影されたのが2017年10月ということ。つまり、この時には、すでに映画の撮影は終わっていたんですね。ロケの名残りはゼロ! なんか寂しい・・・足利市って、「映像のまち あしかが」ということで、市役所に推進課があって、地域活性化のために、映画やテレビのロケを積極的に受け入れているんですよね。ホームページは→ こちら最近私が観た中で一番記憶に残っているのは、「アズミハルコは行方不明」。ロケ地というだけでなく、足利市が前面にでていました。「バンクーバーの朝日」でも、足利市にかなりの規模のオープンセットを作ったと聞いていました。ただ「映像のまち」というくらいなのに、映画館がどんどん閉館していって、今も、市内の映画館が大手のシネコン1館って、なんか寂しい気がしますけどね。※追記ストリートビューをもう一度見てみたら、なんと、ゲートの「足利東映」の表示が映画で使った「劇場通り」になってる!!つかの間の輝きでしたが、この寂れた廃墟に劇場の灯が蘇った喜びをこの文字が証明してくれますね。※追記2古い建物でロケするとき、内部は撮影所のスタジオ、ってことが多いから、これ↓も、多分セットだと思って、早とちりしてしまったんですが、 どうも、旧足利東映の中を改装したみたいです。↓これが、もとの姿。かなり似ています。外観もあそこまで「原状復帰」してるくらいだから、内装も元通りになってるんでしょうか・・・・なんか、もったいない。でも、東映任侠映画のスターの写真とか、ジョイモアの自販機とか、ある意味プチレトロではあります。映画comのサイトにも、“映画が娯楽の王様”だった頃の古き良き時代への思いが書かれていて(→ こちら) やっぱり、「今夜、ロマンス劇場で」は映画館でみようかな??という気になってきました。

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  • 05 Feb
    • ルイの9番目の人生

      映画「ルイの9番目の人生」 平成30年1月20日公開  ★★★☆☆原作本「ルイの九番目の命」 リズ・ジェンセン ソフトバンク文庫(英語 字幕翻訳 牧野琴子)生まれてから毎年命にかかわる事故に見舞われてきた少年ルイ(エイデン・ロングワース)は、9歳の誕生日に崖から転落し、奇跡的に命を取り留めるが昏睡(こんすい)状態になってしまう。彼を目覚めさせようと担当医パスカル(ジェイミー・ドーナン)が奔走する一方、ルイの周囲では父親(アーロン・ポール)が行方をくらまし、母親(サラ・ガドン)のもとに誰からのものかわからない警告文が届くなど、不可解な出来事が頻発。さらにパスカルも悪夢に悩まされ……。                           (シネマ・トゥデイ)なんとも不思議な映画です。なかなか一言で説明しづらい・・・・ダークファンタジー、ホラーと、サスペンス、ミステリー・・・諸々の要素がせめぎ合っています。「(ちょっと変わった運命のもとに産まれてきた)9歳の少年とその家族の話」なので、割と抵抗なくチケット買っちゃうんですが、「思ってたのと違う!」とほとんどの人が思うことでしょう。久しぶりに(今月でポイント無効になっちゃうので)来た新宿ピカデリーは、カップル中心にほぼ満席でしたけどこれ、ロマンチックなムードに浸れる、いわゆる「デート映画」ではないから、ご用心!「僕は、事故多発少年だ!」ルイは、難産の末、緊急帝王切開で生まれたのですが、その後もベビーベッドへのシャンデリア落下、毒蜘蛛、蜂、感電、食中毒、破傷風、髄膜炎などなど・・・・事故で死にかけたこと8回。そのたびにママがすぐに助けに来てくれて、なんとか生きているんですが、9歳の誕生に起こった事故は最も致命的なもので・・・・・崖の上の事故現場。ヒッチハイカーの通報で転落した少年がヘリで緊急搬送されますが、すでに生体反応なく、瞳孔反応なし。病院で死亡が告げられますが、白い布が掛けられ、検視解剖を待っている間に、急に痙攣発作が起こります生き返りはしたものの、身体じゅうの骨はバラバラで意識もなし。昏睡状態となったルイに、小児昏睡の専門医、パスカルが呼ばれます。このあとは、元気だった時のルイの回想と、パスカル医師の目線で交互に語られることになります。「ネコは9つの命をもっていて、魂が体から離れない」「これは君の9番目の命だ」何度も死にかけては生き続けているルイは、特別な星の下に生まれていて、この奇跡も彼なら起こしかねない・・・・・観ている誰もがこう考え、ちょっとオカルトっぽい、スピリチュアルな映画なんだろうと、誰もが思うはず。ところが、パスカル医師は、簡単にこう切り捨てます。「小児の低体温症は死亡の判断がつきにくい。これは奇跡ではなく、しばしば起こるタイプの誤診だ」と。一方、警察の捜査では、※ルイは両親と3人でこの崖の周辺でピクニックをしていた。※「父親のピーターが崖から我が子を突き落とし、姿を消した」という母親ナタリーの証言がある。そのため警察は、現在も行方不明の父親を容疑者と考えて行方を追っている・・・・と、当初のスピリチュアルなムードはどこへやら、リアルな「殺人未遂事件」の様相です。事件(または事故)の概要は、冷静沈着な女刑事ダルトンに語られ、医師の見解もいたって現実的なんですが、ひとつだけ、あまりに違和感ある展開が・・・それは、パスカル医師が、ナタリーにぞっこんになってしまったこと。美人の妻がいて、名声もあるハンサムな彼が、患者の母親になんで??その理由があまり語られないので、周囲の人たちは(観客も)病院の中庭で堂々とキスしたり、病院内の部屋で一線を越えるふたりにドン引きなんですけどね。ジェイミー・ドーナンと サラ・ガドンの美男美女カップルのラブシーンでこれだけイヤな気持ちになるとは。やがて、パスカルのところに、ルイからのおぞましい脅迫状が届きます。意識がなく腕も動かせないルイが手紙をかけるわけ、ないのに・・・パスカル悪夢に悩まされるようになり、夢遊病の症状も。どうやら、昏睡状態のルイに自分は支配されていると考えるようになります。一方、ルイの回想もちょいちょい登場し、これも手掛かりとなるので、思い出せる範囲で・・・・①パパと水族館にいったとき、ケイトリンという女性と会った。彼女は旦那さんと不細工な中国人の双子、それに赤ちゃんを連れていて、「誰なの?」と聞くと、「パパが前に結婚していた人。でも今日会ったことはママには内緒だよ」といわれたけれど、別に内緒にするようなことじゃないので、僕はママにわざと言っちゃった。するとママが取り乱して、大げんか。パパはサンディエゴのおばあちゃんの家に行って、ママとふたりになった。「パパがいるとありがた迷惑なんだって」「僕がいるから(仲が悪いのに)きっと離婚もできないんだね」②僕は「ラスプーチン」というハムスターを飼っている。可愛いけど、平均寿命を過ぎたら、飼い主は殺していいという秘密のルールがある。これは「処分権」 重い本を落としてぺちゃんこにして、また次のハムスターを買ってきてもらう。③毎週、ふとっちょペレーズのところに通っていたけど、彼の仕事は、僕の話をきいて「それで?」と聞くだけ。彼はカウンセラーでママからお金をもらっているみたいだけど、こんな楽な仕事はずるいよ。④三匹のコウモリの話一匹はオスで二匹はメスどちらかを選ばなきゃいけないオスは、いつも笑っているメスを選ぼうとしたんだけど、いつも泣いているメスのほうが自分を必要としている、愛してやればきっと笑うようになるだろう・・・と考えて、いつも泣いているメスを選びました。でもそれは失敗。いつも泣いているメスは、同情してもらうのが大好きで、泣けば同情してもらえると思っているからいつまでたっても泣くのを止めませんでした。以下はネタバレになります。↓↓↓↓↓この作品の確信は、ほぼほぼ↑の④の話に込められています。いきなりのネタバレですが・・・・ナタリーは、パスカル医師に対して、ピーターがルイの本当の父親ではないことを告白する時も「レイプされてできた子ども」といい、ピーターからも日常的に暴力があったことをほのめかしていましたがすべて嘘!ルイを何度も瀕死の状態にさせたのも、「最愛の子どもを失いそうな気の毒な母親」になりたかっただけで実際、ピーターはそんなナタリーに同情して、家庭を捨てて結婚したわけだし、今もパスカル医師でおなじことをやってるわけです。やがて、ピーターの遺体が発見され、真実を知るために、パスカル医師はペレーズと協力して昏睡状態のルイのコミュニケーションをはかることに成功し、転落の原因をつきとめます。事件当日、ピクニックに出かけた3人でしたが、ルイのキャンディーをピーターが食べようとしたところ、ナタリーは驚いてそれを制止させます。妻が実の息子に毒を盛っていることを確信したピーター。そんな夫に対して、ナタリーは殺意を持ったのでした。ナタリーはルイを呼び寄せますが、ルイは自分から後ずさりをして、崖下に転落していくのでした。ナタリーが今までルイを傷つけていたという信じられない事実も、この時に明るみにでるのですが、ペレーズは「ナタリーは代理ミュンヒハウゼン症候群だ」と明かします。これは、周囲の関心や同情を引くため、子どもや要介護者を傷つける病気で、やっていることは虐待なんですが、「自分に関心を集めて精神的満足を得る」ことが目的なのです。ナタリーは精神病院に入れられますが、なんと彼女は妊娠していました。(パスカルの子ども?)一方、ルイは、昏睡状態のなかで出会った海藻まみれの不思議な生き物が、心の支えとなり、この状態がずっと続いてほしいと思うようになります。少年と怪物が心を通わせるシーンに関しては、フツーに「ダークファンタジー」で「怪物はささやく」の映画、そのままでした。前述した「3匹のコウモリの話」とか、寓話が出てくるところなかもそっくり!ただこのあと、この怪物の正体が、実は(血は繋がっていなくても、誰よりもルイを愛している)父親、ピーターだったことがわかり、彼に背中を押されて、ルイは永い眠りから覚めるのです・・・・ところで、なぜルイは自分から死を選んだのか?一心同体だった母が自分を殺そうとしていたことにショックを受けて、あるいは絶望して・・・と思うかもしれないけれど、私は違うような気がします。むしろ、一心同体だからこそ、永遠の共犯者として、すべてを受け入れて姿を消す選択をしたのでは?この作品を、あえて何かのジャンルに区分けする必要はないと思いますが、映画にすると、どうしても「それっぽい色付け」がされてしまうから、見ていてどうしても戸惑ってしまいます。うーん、映画化するよりは、小説で、読み手の好きに色付けしたほうが良いような気もします。昨日も書いたけれど、原作本は絶版で、図書館にもあんまりおいていない状況。なんで映画化をきっかけに新刊がでないのか、とても疑問です。最後に教訓①気の毒な境遇の美女には用心せよ!教訓②子どもは予想以上にいろんなことに気付いている。侮ることなかれ!

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  • 04 Feb
    • これから読みたい原作本㊶

      公開中「ルイの9番目の人生」 ←「ルイの九番目の命」 リズ・ジェンセン ソフトバンク文庫2月10日公開予定「今夜、ロマンス劇場で」 ← (同名ノベライズ) 宇山佳佑 集英社文庫3月10日公開予定「去年の冬、きみと別れ」 ←(同名) 中村文則 幻冬舎6月15日公開予定「空飛ぶタイヤ」←(同名) 池井戸潤 実業之日本社文庫「ルイの9番目の人生」は、実はもう映画も見たんですが、原作は世界的ベストセラーだそうで、これは、本の方がおススメ!日本でも2006年に翻訳がでているんですが、新刊はでておらず、大手の出版社でないせいか、図書館にもあまり置いていません。タイミングよく私は借りられたんですが、これは絶対に新刊をだしてほしいところです。(今書店で手にはいるのは、英語版だけ)池井戸潤の小説は、半沢直樹のシリーズはじめ、テレビでは何本もドラマ化されていますが、(私はTVドラマを全く見ないので、比べようもないのですが)映画になるのはこれが初めてのようです。6月公開は、まだまだ先ですね。

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  • 02 Feb
    • パディントン2

      映画「パディントン2」 平成30年1月19日公開 ★★★★☆原作本「パディントン」シリーズ  マイケル・ボンド(英語 字幕翻訳 岸田恵子)ブラウン家の一員として、幸せに生活しているクマのパディントン。もうすぐ100歳になるルーシーおばさんへの誕生日プレゼントを探していた彼は、骨董品屋ですてきな絵本を見つける。絵本代を稼ごうと窓ふきのアルバイトを始めるが、洗剤を頭からかぶるなど失敗しては騒動を起こす。そんな中、絵本が盗まれ、一家と共に絵本の行方を追うパディントンだが……。(シネマ・トゥデイ)去年、作者のマイケル・ボンド氏が91歳で亡くなったという報道がありました。「くまのパディントン」は60年近く愛された児童文学の主人公で日本でもすでに1967年に福音館から初版がでていたのに、(前にも書いたけれど)私は読むことなく、大人になってしまいました。当時、私がほぼ読みつくしていた、学校や地域の図書館は、岩波や偕成社が中心で、福音館書店って、あまり置いてなかったのかも。先日「原作本」の記事で載せたこの絵本も、娘の本ではなく、なんと1歳の孫のために買った本でした。キャー!ロンドンのパディントン駅で、「このクマの面倒をみてください」という札のついたクマをみつけたブラウンさん一家。聞けば、はるばるペルーから密航してきた身寄りのない子だと知って、家族として受け入れる・・・・前作では、原作の導入部分に続いて、ニコール・キッドマン演じる剥製師に追いかけまわされる劇場版オリジナルストーリーとなります。本作も、ブラウン家のメンバーは原作どおりですが、お話はやっぱりオリジナルストーリーです。前作の後日談ではあるんですが、冒頭は、エピソード0というか、パディントンと、養母のルーシーおばさんとの出会いからはじまります。ペルーの森に住むルーシーおばさんとパストゥーゾおじさんは、ロンドンに行くのを夢見ていたんですがある日、川で流されている子グマを発見。おばさんは身の危険をかえりみず、飛び込んで助けます。「ロンドン行きはおあずけね」「だって、この子を育てなくちゃ」「この子はきっと広い世界に羽ばたくわ」そしてパディントン(この時は別の名前)は、大切に育てられ、おじさんが亡くなったあと、養老院にはいったおばさんにかわって、ひとりでロンドンにやってきた、というわけ。ペルーの公用語はスペイン語なのに、パディントンがちょっと英語を話せたのは、英語の勉強をしていたおばさんに教わったということだったんですね。今回、パディントンは、ルーシーおばさんの100歳の誕生プレゼントを探していたらグルーバーさんのお店で、ロンドンの名所を描いた、すばらしく精巧なポップアップ絵本を見つけました。でもそれは1点物で、とても高価で、パディントンの所持金ではとても買えません。そこで、彼は、一念発起してアルバイトをはじめることにしました。床屋の掃除係とか、ビルの窓ふきとか、いろいろやるんですが、何をやっても失敗ばかり。ドジつづきのバイト生活は子どもの頃観ていた外国のドタバタアニメが実写でリアルになった感じ。(ちょっと大人の鑑賞には耐えないかな?)ある日、グルーバーさんの店に忍び込んだ泥棒を目撃して、追いかけているうちに逃げられ、日頃からパディントンを良く思っていない「自称自警団」のカリ―の証言とかで、容疑者にされてしまいます。判決は10年の刑。刑務所のなかでもパディントンは相変わらずドジです。洗濯係になったときも、赤い靴下を一緒にいれてしまって、囚人服がみんなピンクに染まってしまったり・・・・刑務所の食事は激マズなんですが、料理人のナックルズが怖くて、誰も文句がいえません。ところが、パディントンは何の躊躇もなく、「メニューの見直しが必要です」と進言し、ルーシーおばさんのレシピで560人分のマーマレードサンドイッチを作って、大喝采を浴びます。一方、パディントンの無罪を信じるブラウン家の人たちは、真犯人さがしに必死です。落ち目の俳優ブキャナンが怪しいけれど、なかなか証拠がつかめない・・・そして、刑務所の面会時間に間に合わなくなってしまい、パディントンは見放されたとガッカリするのです。「ブラウンはそのうちお前を忘れるさ」「泥棒探しは、俺たち泥棒の方が力になれる」「一緒にここを脱獄しよう!」と、脱獄計画を練るのです。気球に乗ってゆらゆらと・・・・脱獄は見事に成功しますが、「悪いな、計画変更で俺たちは海外に逃げる」と、あっさりナックルズたちに裏切られてしまいます。さて、無実の窃盗の罪に加えて脱獄犯になってしまったパディントン、これからどうするのか????もちろんハッピーエンドが用意されていますけど、ヨガにハマってるブラウンさん、水泳にハマってるブラウン夫人、新聞づくりにハマってるジュディス、SLオタクのジョナサン、とか前半で出てきた設定が全部伏線になっていて、楽しさ一杯の展開です。パディントンが無実の罪で投獄されてしまうあたりまでは「子どもたちはきっと小さな胸を痛めながら見てるんだろうなぁ・・・」と、保護者(母親と言うよりむしろジジババ)目線で観ていたのですが、どんどん引き込まれて行って、自分の年齢も忘れて、全力で応援してしまいました。どんな環境に放り込まれても、礼儀正しく、人に優しく、一生懸命。ブレないパディントンの在り方に、なんか感動してしまうんですよね~自分は不法移民のメタファーみたいなパディントンを受け入れられるか?カリ―のことをひどい奴だと笑えるのか?マイケル・ボンドは、この可愛らしい児童文学を通じて、こういうことを伝えたかったんでしょうね。どうもレビューを見ていると、「うちの子どもが喜んだ」というような感想でなく、一般の映画ファンの評価がとても高いように思えます。私は字幕で観たのですが、日本語吹き替えのほうがスクリーン数は多いようですね。声優に松坂桃李とか斎藤工とかの人気俳優を使ってるからなんでしょうが、子ども連れでなければ、よりイギリスらしさが伝わる「字幕版」を、ぜひおススメします

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  • 31 Jan
    • これから観たい映画(91)

      12月公開▲「探偵はBarにいる3」 →感想UP▲「オリエント急行殺人事件」 →感想UP×「否定と肯定」 ▲「Destiny鎌倉ものがたり」→感想UP▲「ルージュの手紙」 →感想UP〇「スターウォーズ 最後のジェダイ」▲「ユダヤ人を救った動物園」 →これから書きます▲「はじまりのボーイミーツガール」  →感想UP〇「彼女が目覚めるその日まで」(角川有楽町)1月公開▲「ブリムストーン」 →感想UP〇「はじめてのおもてなし」 (シネスイッチ銀座)▲「ベロニカとの記憶」 →感想UP〇「ルイの9番目の人生」 (新宿ピカデリー)▲「デトロイト」 → 感想UP〇「ダークタワー」 (ユナイテッドとしまえん)2月公開◎2/1「スリ―・ビルボード」(ユナイテッドとしまえん)〇2/3「アバウト・レイ 16歳の決断」 (新宿ピカデリー)◎2/3「ローズの秘密の頁」(ヒューマントラスト有楽町、恵比寿ガーデンシネマ)〇2/10「ロープ 戦場の生命線」 (武蔵野館 渋谷シネパレス)〇2/16「グレイテスト・ショーマン」〇2/17「ウィスキーと2人の花嫁」 (武蔵野館)◎2/24「ナチュラル・ウーマン」 (シネスイッチ銀座 恵比寿ガーデンシネマ)〇2/24「あなたの旅立ち、綴ります」(シネスイッチ銀座)                          ◎ ぜひとも観たい作品                           〇 できれば観たい作品                           × 23区で公開終了                           ▲ すでに観たものアカデミー賞のノミネート作も、今月あたりからそろそろ公開され始めます。1月にあまり見られなかった分、取り戻したいと思います。                                  

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  • 27 Jan
    • デトロイト

      映画「デトロイト」 平成30年1月27日公開 ★★★★★(英語 字幕翻訳 松崎広幸)1967年の夏、アメリカ・ミシガン州デトロイトで大規模な暴動が発生し、街が騒乱状態となる。2日目の夜、州兵集結地の付近で銃声が鳴り響いたという通報が入る。デトロイト警察、ミシガン州警察、ミシガン陸軍州兵、地元警備隊は、捜査のためにアルジェ・モーテルの別館に入る。数人の警官が、モーテルの宿泊客相手に捜査手順を無視した尋問を開始。自白を強要された宿泊客たちは・・・                                                 (シネマ・トゥデイ)「観たい映画◎」にいれていたんですが、直前になって迷った理由はふたつ。① チラシには「アカデミー賞最有力」とあるのに、ノミネートすらされなかったこと。「黒人枠」があるといわれるくらいのアカデミー賞、しかもキャサリン・ピクロー監督ですから、作品賞か監督賞は固いと思われるのに、まさかのスルー!「ゲットアウト」はコメディーだし・・・・なんで?②「40分間の拷問シーンがすごい」と、プロモーションでやたら強調していること「ゼロ・ダーク・サーティー」で、レダ・カテブ演じるアラブ人青年の拷問シーンもすごかったけど、あのレベルを40分もやられたら心が折れてしまうよ~!でも、このままモヤモヤするのもイヤなので、勇気を出して観に行きました。公開直後なのに、ガラガラ。女性は私をいれてわずか3人でした。戦後、デトロイトの町に「差別なき機会均等」はなく、人口密集地におしこめられた黒人たちは抑制され暴動を起こすのは時間の問題だった・・・・というような説明がアニメーションでされ、最初のシーンは、黒人復員兵のお祝いパーティー会場。違法薬物や違法賭博をしているわけでもなく、ただ酒を飲んでゲームしたり踊ったりしているだけなのに突然、店内に警察が踏み込みます。「パーティーは終わりだ」「全員外に出ろ」「無許可で深夜まで酒を提供すること」は禁止されており、店の責任者は逃げてしまったのでその場にいた客を全員逮捕することにするのですが、ここで問題が起きます。裏口から「こそっと」連行するはずが、どうしても扉が開かず、表通りから護送車にのせたところ、この逮捕劇に怒った群衆が投石を始め、あっという間に暴動に発展してしまいます。無関係の店のガラスを割り、商品を片っ端から盗み出し、火を放って逃げる・・・・街はまるで戦場のようなありさまです。「アメリカ市民に略奪する権利はない」「(警察にも問題はあるが)破壊活動は何も解決しない」黒人の上院議員の説得もむなしく、暴動は飛び火し、地元警察に加え、郡や州兵も導入、戦車までもが投入されます。この時点でいろいろ不明な点が・・・店の違法営業で店主が逮捕されるのはわかるけれど、客まで全員逮捕する意味があるのか??治安を守るために、軽微な罪での逮捕を「見せしめ」にするならわかるけれど、この程度の逮捕を人目につかずこっそりやる意味があるのか??ノルマでもあるんでしょうか?「深夜」といってたけど、普通に服を着た人たちが一斉に出てきたから、さほど遅い時間帯じゃないような??「法律に基づく迅速な対応を!」「非暴力では解決しない」メディアは連日報道し、デトロイト市警には、早く暴動を収拾しろ!という市民たちの声が押し寄せます。「市民を失望させちゃダメだ!」期待に応えようと張り切る若い警官クラウスは、店から商品を略奪して逃げる黒人を追いかけますが足が速くておいつけず、威嚇のために発砲すると、それが黒人の背中に当たってしまいます。署に帰ると、待っていたのは上司の叱責。「お前が撃った男は死んだ」「銃を持たない窃盗犯は撃ってはならない」「自分の身に危険がないにもかかわらず、背後から撃ったお前は殺人犯だ」「検事からの報告を待て」日本の刑事ドラマだったら、即、銃も警察手帳も取り上げられて自宅謹慎、というところですが、なにせ非常事態なので、クラウスは翌日も現場にむかうことになります。そして画面が切りかわりつつ、このあと、事件にかかわることになる人物たちが次々と登場します。工場で働くディスミュークスは、食料店の警備の仕事もやっているのですが、閉店後に被害に遭うことを恐れた店主から、非番の日に電話で呼び出されます。彼は黒人ながら、数少ない「警備する側」。白人たちとどうやったらうまくいけるかを心得ていて、寒い中張り込んでいる州兵たちに店のコーヒーをふるまって、感謝されたりします。またある時は、警官に暴行されている黒人少年を見つけて「自分の甥っ子です」と嘘をついて助けますが、当の少年からは白人の手先のような言われかたをして、逆に侮辱をうけます。ステージの舞台裏で、ドキドキしながら出番をまつ、「ザ・ドラマティックス」の面々。彼らはドゥワップのグループで、モータウンのスカウトも来るという今日のステージに賭けています。なかでもヴォーカルのラリーの歌唱力はピカイチで有望視されていたのに、直前で暴動のためにショーは中止になってしまいます。気持ちのおさまらないまま、ラリーと友人のフレッドは近くのアルジェ・モーテルに行きます。モーテルのプールには、白人のかわいい二人組の女の子(アンとカレン)がいて、女好きのラリーはさっそくおくてなフレッドにナンパの指南をします。彼女たちは黒人好きのようで、友人の三人の黒人男性(カール・リー・オーブリー)を紹介してくれます。初対面ながら、料理をふるまわれたり音楽を聴いたりして打ち解けるのですが、そのうち、カールが、白人警官の口癖をマネしはじめます。「俺の車になにしやがる!」 「俺の街から出て行きやがれ!」最初はみんなにウケていましたが、そのうち彼が調子にのって、仲間のリーに発砲し、リーがうずくまってしまったから、みんな大騒ぎ。なんとカールの持っていたのは、陸上競技のスターター用のピストルで、これはお芝居だったのです。「ブタどもをからかおう」みんなを驚かせて悪ノリしたカールは、こんどは、外の警官たちに向かって発砲します。これが事件への引き金となります。「スナイパーがアルジェ・モーテルに潜んでいる」警官たちがモーテルに潜入し、ホテルの宿泊客を一か所に集め、犯人探しがはじまりまるのです。アルジェ・モーテルに泊まっていたのは①カール   (突入直後に射殺される)②リー③オーブリー④ラリー⑤フレッド⑥グリーン⑦アン⑧カレンという6人の黒人男性と2人の白人女性⑥のグリーンというのは、冒頭パーティーでお祝いされていた、ベトナムからの帰還兵です。尋問しているのは、あの、窃盗犯を背後から撃ってしまったクラウスと同僚のフリン、それにあとからデメンズが加わります。どう考えても、こんな下っ端だけで尋問するなんておかしいんですが、責任者は呼ばず、ミシガン州警察も来るんだけど「人権に絡む問題にはかかわりたくない。彼らにまかせよう」と引き揚げてしまうのです。かわりにやってきたのは、近所の店の警護をしていたディスミュークスですが彼は民間の黒人警備員なので、銃はもっているけれど指揮をすることはできず、むしろ容疑者(?)たちを慰め励ます立場です。「警察を敵にまわすな。今夜を生き延びろ」クラウスたちの目的は、銃を見つけ出し、狙撃者を確保すること。ところが銃はなかなか見つかりません。宿泊客の誰かが、何かを必ず知っているはずだ、と確信した彼は、一人ずつ別室に移して、そこで尋問して、答えないと発砲音を響かせて殺しを装い、残りの人たちにプレッシャーを与えようという「死のゲーム」を思いつきます。ところが途中から加わったデメンズはこの芝居がわからずに、本当にオーブリーを射殺してしまいます。丸腰の相手に至近距離から撃つなんて、絶対にあってはならないこと。焦ったクラウスは、「銃を掴まれ、しかたなく撃ったことにしよう」と、自分たちの保身に走ります。「誰にも口外するな」とくぎをさして開放するものの、反抗的な態度をとるフレッドが撃たれてしまいます。外にいた別の警官たちは、ケガを負った彼らを「大丈夫か?病院に連れて行ってやる」と介抱してくれるのでした。後半は一転して、法廷劇。警官たちはすでに自白しており、有罪は間違いないと思われましたが白人ばかりの陪審員の評決は、なんと「無罪」でした。エンドロールには、当事者たちの現在の様子が語られますが、ラリーは友人のフレッドを失ったショックで、「ザ・ドラマティックス」を脱退し、彼は教会の聖歌隊で、今も歌っている、というエピソードが印象に残りました。実在の事件をベースに書いていますが、なにせ50年前の話なので、今の意識でこれを見ると納得いかないことだらけだし、モヤモヤ感は最後まで残ります。法廷シーンの前に、ディスミュークスが警察に呼ばれるシーンがあるのですが、彼は目撃者として証言を依頼されるのかと思ったら、刑事たちの第一声は「お前はリボルバーの38口径を持っているな」。なんと彼は完全に容疑者扱いされてるんですよ。(主役は彼と聞いていたわりに出番が少なかったので)「40分の拷問ってこれかよ~!」と、目の前が真っ暗になったんですが、この話はここまでで、40分の拷問というのは、モーテルの中での「暴力尋問」がそれだったので心からホッとしました。これはある意味「密室劇」でもあります。「銃を使って殺すマネ」というのが2回出てきて、「え、芝居だったの?聞いてないよ~!ホントに殺しちゃったよ~!」なんて、コメディ作家が考えそうなことですが、実話と聞くと背筋が凍ります。ただ、どうしても腑に落ちないのは、オモチャのピストルのことを言ったのは解放後で、あの場では誰も口にしなかったこと。クラウスは差別主義者ではあるけれど、ある意味任務にひたむきな警官でもあり、早い段階であのオモチャの存在を知らされていたら、こんなことにはならなかったと思いますけど。「結局、カールの(おもちゃの)銃は見つからなかった」と、エンドロールにありましたが、何人もの警官や州兵たちが発砲音を聞いているのに、誰ひとりオモチャだと気づかないのも変!もともと、オモチャの銃のくだりは「創作じゃないの?」と言う気さえしてきます。レビューを見ているとあの三人の警官(特にクラウス)が「悪の根源」「絶対悪」みたいに感じている人がほとんどみたいですが、(たしかに罪を隠蔽しようというのはクソですが)本当に怖いのは、あれだけのことをしておきながら、正式な裁判で無罪になってしまうこと。あと、そばまで来ていながら「人権問題はかかわりたくない」と帰ってしまう州警察とか。確か、逮捕された警官は「勤続2年と4年」といっていたけれど、そんな経験の浅い、しかも直前に違法発砲している警官に丸投げしている警察の対応もいくら非常時とはいえ、問題は大きいです。裁判の途中、グリーンが過去の犯罪歴を聞かれ、激高するシーンがありました。彼は前日、暴動のきっかけになった酒場で復員祝いをしてもらっていた張本人。「前日の犯罪歴」というのは痛いけど、ほとんど犯罪性はないんですけどね。グリーンに続いて傍聴席の黒人たちも一斉に怒りの声をあげます。この時思ったんですけど、なにか些細なきっかけで怒りが爆発し、そのうち、関係ない人たちまで加わって「祭り」や「パーティー」のノリで放火や略奪行為とかの暴動に発展するのは、当時よくあることで、白人たちが一番恐れているのはこういうことではないかな?グリーンがここで激高していなかったら、もしかして、陪審員の評決も違っていたかも?と思ってしまいました。クラウスたちの暴力的な取り調べは違法でも、また起こるかもしれない暴動に備えて、鎮圧する側に不利な裁定はしたくない、というのが正直なところではないでしょうか?50年後の今の日本では、こういうことは通用しない事例だと思いたいですが、これは単に「警察の横暴」を白日の下に晒し、それに怒りをむけるだけの作品ではなく、証言をもとに、極力、フェアに描いているような気がしてなりません。カールたちの部屋には、モーテルとは思えないほどいろんなものが揃っていましたよね。飲み物なんかもカートン単位であって・・・これって、店を襲って盗み出したものでは??誰も指摘しないから、私の思い過ごしかもしれないけれど、それっぽくないですか?ともかく、「善良な黒人たちを邪悪な白人警官が痛めつけたのに無罪になっちゃった」というような単純な事件ではありません。うーん、でもそうした方がアカデミー賞獲れたのかな??「40分の壮絶な虐待シーン」を売りにしてるプロモーションは非常に疑問ですが、いい作品なので、おかしな宣伝に惑わされることなく、ぜひご覧ください。

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  • 26 Jan
    • 第90回アカデミー賞ノミネート作発表

      ▽作品賞「君の名前で僕を呼んで」(4月公開)「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」(3月公開)「ダンケルク」「ゲット・アウト」「レディ・バード」(6月公開)「ファントム・スレッド」(5月公開)「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」(3月公開)「シェイプ・オブ・ウォーター」(3月公開)「スリー・ビルボード」(2月公開)▽監督賞クリストファー・ノーラン「ダンケルク」ジョーダン・ピール「ゲット・アウト」グレタ・ガーウィグ「レディ・バード」ポール・トーマス・アンダーソン「ファントム・スレッド」ギレルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター」▽主演男優賞ティモシー・シャラメ「君の名前で僕を呼んで」ダニエル・デイ=ルイス「ファントム・スレッド」ダニエル・カルーヤ「ゲット・アウト」ゲイリー・オールドマン「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」デンゼル・ワシントン「Roman J. Israel, Esq.」▽主演女優賞サリー・ホーキンス「シェイプ・オブ・ウォーター」フランシス・マクドーマンド「スリー・ビルボード」マーゴット・ロビー「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」(5月公開)シアーシャ・ローナン「レディ・バード」メリル・ストリープ「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」▽助演男優賞ウィレム・デフォー「ザ・フロリダ・プロジェクト(原題)」ウッディ・ハレルソン「スリー・ビルボード」リチャード・ジェンキンス「シェイプ・オブ・ウォーター」クリストファー・プラマー「オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)」サム・ロックウェル「スリー・ビルボード」▽助演女優賞メアリー・J・ブライジ「マッドバウンド 哀しき友情」アリソン・ジャネイ「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」レスリー・マンビル「ファントム・スレッド」ローリー・メトカーフ「レディ・バード」オクタビア・スペンサー「シェイプ・オブ・ウォーター」▽長編ドキュメンタリー賞「Abacus: Small Enough to Jail(原題)」「フェイセス・プレイセス(英題)」(9月公開)「イカロス」「アレッポ 最後の男たち」「ストロング・アイランド」▽外国語映画賞「ナチュラルウーマン」(チリ)(2月公開)「L'insulte(英題:The Insult)」(レバノン)「ラブレス」(ロシア)(4月公開)「心と体と」(ハンガリー)(4月公開)「ザ・スクエア 思いやりの聖域」(スウェーデン)(4月公開)▽長編アニメーション賞「ボス・ベイビー」(3月公開)「The Breadwinner(原題)」「リメンバー・ミー」(3月公開)「Ferdinand」「ゴッホ 最期の手紙」▽視覚効果賞「ブレードランナー 2049」「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」「キングコング 髑髏島の巨神」▽美術賞「美女と野獣」「ブレードランナー 2049」「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」「ダンケルク」「シェイプ・オブ・ウォーター」▽主題歌賞“Mighty River”「マッドバウンド 哀しき友情」“Mystery of Love”「君の名前で僕を呼んで」“リメンバー・ミー(Remember Me)”「リメンバー・ミー」“Stand Up for Something”「マーシャル 法廷を変えた男」“This Is Me”「グレイテスト・ショーマン」(2月公開)アカデミー賞のノミネートが発表になりましたが、先日のゴールデングローブ賞と変わらないラインナップ。作品賞の「コール・ミー・バイ・ユア・ネーム(原題)」が「君の名前で僕を呼んで」になったくらいです。日本公開されたの(青字)も、主要なタイトルでは、やっぱり「ダンケルク」「ゲットアウト」だけ。ほとんどの主要賞ノミネート作は発表後の3月以降の公開ですが、まあ、しょうがない、楽しみに待つことにします。手もとにチラシのあるものを並べてみました。上段が2月公開、下段が3月公開です。それから、ゴールデングローブ賞では外国語映画賞に輝いたのに、アカデミー賞ではノミネートもされてないダイアン・クルーガー主演のドイツ映画「女は二度決断する」これも公開されたら観ようと思っています。

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  • 24 Jan
    • ベロニカとの記憶

      映画「ベロニカとの記憶」 平成30年1月20日公開 ★★★★☆原作本「終わりの感覚」 ジュリアン・バーンズ 新潮社(英語 字幕翻訳 牧野琴子)ロンドンで一人暮らしのトニー(ジム・ブロードベント)は、年金生活をしつつ小さな中古カメラ店を営んでいた。彼は別れた妻マーガレット(ハリエット・ウォルター)とも良好な関係を保ち、近々シングルマザーになる娘のスージー(ミシェル・ドッカリー)のケアにも忙しい。ある日、40年も前の初恋相手ベロニカの母親の遺品に関する通知が届く。必要な書類をそろえて相手先に送ると手紙と現金が送られてくるが、手紙に書かれていた添付品がなく……。                              (シネマ・トゥデイ)久しぶりの劇場鑑賞でした。独り身の60代男トニーは、毎朝、慣れた手つきでコーヒーを淹れ、新聞に目を通し、家を出てオフィスのカギを開ける・・・仕事は、ほとんど趣味でやってるような中古のライカの販売で、離婚した元妻マーガレットから連絡があると臨月の娘スージーの妊婦教室につきあったりするような毎日です。ある日、法律事務所から、奇妙な手紙を受け取ります。それは、セーラ・フォードと言う女性の遺言に関するものでした。「エイドリアンの親友のあなたに、思い出の印とお金を少々残します」エイドリアン・フィンは、高校時代の親友で、セーラというのは、トニーの元カノのベロニカの母親。エイドリアンはすでに自殺してしまったし、ベロニカともその母とも40年以上音信不通で何で自分が遺品をうけとるのか、謎なんですが、ともかく受け取る手続きをするトニー。ところが、送られてきたのはお金だけで「添付物」はなく、法律事務所に問い合わせるとそれは「エイドリアンの日記」で、遺言執行人の娘ベロニカのところにある、とのこと。「私に遺されたものが、不当に差し押さえられている!」と思ったトニーは、法律家の元妻のマーガレットに相談することにします。ベロニカは学生時代の彼女だとはいえ、いい気はしないマーガレット。「あなたの胸にはまだくすぶるものがあるんじゃないの?」「彼女があらわれたら、バツイチのあなたは、どんな反応をするのかしら?」それでも、マーガレットに話すことで、少しずつ過去の記憶の断片を手繰り寄せていくトニー。(ここからは、過去と現在のシーンが頻繁に切り替えられていきます)エイドリアン・フィンは、高校の時に転校してきた、頭のいいちょっと変わり者で、大学もケンブリッジへ進学。友人は少なかったから、多分自分が一番親友だったかもしれない・・・・高校の歴史の授業で、教師に対しても「歴史は不完全な記憶と文章の不備が出会うところに生まれる確信だ」といいはなち、「事実は別のところにある」と、ほぼ歴史の学習を否定するような発言。そのころ、ジョセフと言う生徒が遺体でみつかり、「恋人が妊娠したのを苦に自殺と言われているが、自身の証言もなく、事実と違うかも」というエイドリアン。そして彼もまた、その何年か後に、手首を切って自殺してしまうのです。トニーはベロニカとは一時期交際していて、家に泊まりにいったりする間柄。彼女の家族(父デイビッド・母セーラ・兄ジャック)にも受け入れられていると感じていたんですが、ベロニカは、いつも思わせぶりなことをいいながら、身体を許してくれない。お休みのキスもなく「最高にみだらな眠りを」と耳元でささやくような女性でした。「ベロニカにはふりまわされないでね」といいながら、色っぽい視線をおくってくる母セーラの姿も記憶の隅に残っていました。このあと、彼女とは結局進展もなく、次第に疎遠になっていって、そのうち、エイドリアンから「ベロニカとつきあうことになったけどいい?」といわれ「心配無用、ぜんぜんかまわないよ」と答え、つまり「自分はベロニカに振られ、彼女は秀才のエイドリアンに乗り換えた」というのがトニーの記憶のなかの「事実」でした。ベロニカの兄のジャックもケンブリッジの学生だから、きっと兄を介して二人は交際するようになったんだろうと、トニーは思っていました。でも、真実は彼の記憶とは全く違うもので・・・・・というようなストーリーです。40年ぶりに再会したベロニカが持ってきたのは、トニーが昔にエイドリアンに出した手紙。「君らが泥沼にはまることを願う」「彼女とやりたかったら、じらすのが得策」「母親のセーラはいい女だ」フラれた腹いせに酷いことを書き連ねた手紙を投函したことを、彼は全く忘れていたのでした。席を立ったベロニカを執拗に尾行すると、彼女が胸にバッジをたくさんつけた知的障害の男の手を引く姿を目撃します。彼の名前が「エイドリアン」と知ると、「彼こそが親友のエイドリアンとの間にベロニカが生んだ子どもだと確信するのですが、この確信もまた、事実とは違うものでした。トニーは真実を知りたいという思いから、ベロニカやバッジ男をストーカーまがいに追いかけるのですが浮かび上がってくる過去を、今度は受け止めきれずに、狼狽するのです。親友エイドリアンの日記をどんな気持ちでベロニカが闇に葬ろうとしたのか?それをわかろうともしないで、自分の権利ばかりを主張してきた自分。今だって、36歳でシングルマザーになろうとしている娘の不安定な精神状態をわかろうともせず、離婚したとはいえ、妻だったマーガレットに、元カノのベロニカの相談をしてしまう無神経さ。ああ、なんと愚かなのか!「退屈で面倒な男だった自分をあやまりたい」「君とスージー、人生をともに歩んだ一時期があったことは、私の人生の宝物だ」「人間は自分を納得させるために、過去を都合よく編集する」それは高校時代にエイドリアンが授業でいっていた「歴史の定義」とも一致し、一貫して、この作品のテーマとなっています。人生を振り返って自分の半生を語る時、私たちはある部分を手直しし、飾り、端折る。そして、(悪気なく)やがて、それを本当の人生のように思いこむ存在なのです。ミステリー作家の頭のなかで充分に練られた、辻褄のあう「ミステリードラマ」もいいけれど、長い人生の中に埋もれた秘密の扉を開いていくようなドラマは、忘れかけていた、私たち自身の記憶も呼び覚まされる気がして、ぞくぞくしてしまいます。タイトルにはベロニカの名前があるけれど、シャーロット・ランプリングの出番は、ごくわずか。主役はトニーで、武蔵野館のロビー展示でも、トニー役のジム・ブロードベントが前面にでていました。シャーロットの過去作「さざなみ」では、彼女が過去を知って心乱れる役でしたが、この作品にも通じるものがあります。「素敵な遺産相続」みたいに、爺さん婆さんがはじける映画もいいけど、個人的には、過去と向き合う時間をあたえてくれる、こういう作品が好きです。原作「終わりの感覚」は、ブッカー賞も獲得した名著。映画とは、マーガレットやスージーの設定がちょっと違っているけれど、これも必読です。驚くのは、ワンセンテンスの短さ。小難しい表現も一切使っておらず、端的に明解に、こちらの心をぐいぐいこじ開けてきます。この作家、ジュリアン・バーンズの他の作品もぜひ読んでみたいと思います。

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  • 21 Jan
    • 素敵な遺産相続

      映画「素敵な遺産相続」 平成29年6月3日公開 ★★☆☆☆夫を亡くしてふさぎ込んでいる元教師のエヴァ(シャーリー・マクレーン)を、長年の親友マディ(ジェシカ・ラング)が元気づけていた。ある日、エヴァは夫の保険金5万ドルを受け取るはずだったが、保険会社のミスで500万ドルもの大金が入金される。マディは返金しようとするエヴァを引き止め、スペインのカナリア諸島へのバカンスを持ち掛ける。                      (シネマ・トゥデイ)シャーリー・マクレーン(80代)とジェシカ・ラング(60代)という大物女優が親友役で共演。間違って支給された保険金を使って、南の島で豪遊する話ですこの前見た「ルージュの手紙」が良かったので、ちょっとは期待していたんですが、所詮はドタバタコメディです。エヴァ(シャーリー・マクレーン)の夫フランクの葬儀のシーンから・・・・気丈に振る舞うエヴァのとなりで、みんなが引くほど大泣きしているのが親友のマディ(ジェシカ・ラング)。エヴァは永年教職についていて、町内は教え子ばかりで、みんな先生を慕っているのですが、経済状態はいいことなく、フランクがのこした自宅も、まだローンが残っています。娘のクリスタル(デミー・ムーア)は、この家を修繕して売却し、ローンを返して、母を人里離れた施設に入れることを考えています。一方のマディですが、葬儀で大泣きしていたのは、フランクとの別れではなくて、夫ベンが25歳の秘書と浮気をしていて、離婚の危機にあること。またマディが不治の病におかされていて、半年後の生存率が20%ということがわかります。ある日、保険会社から小切手を受け取ったエヴァはびっくり。フランクの生命保険は5万ドルだったのに、送られてきた小切手は500万ドルでした。真面目なエヴァは保険会社に問い合わせますが、何度やっても自動音声につながりなかなか担当者と話せません。「向こうのミスなんだから、訂正される前に使っちゃいましょ」「世界で美しい島に行って、裸で踊りたいわ~」と、余命宣告されているマディはエヴァをけしかけ、二人はカナリア諸島へ・・・・・・・と、そういう話なんですが、けっこう予想と違う方に展開していきますね。葬儀からはじまるコメディは、たいてい故人の秘密にしていたあれこれが見つかって行く感じなんですが、親友のマディとできてたわけでもなく、隠し子がいたわけでもなく、隠し財産が見つかるわけでもなく・・・邦題は「遺産相続」ですが、実際は「保険金の金額ミス」だから、このタイトルはおかしいですね。原題は「ワイルドオーツ」。グラノーラに入っているような雑穀の一種ですが、「若気の至り」みたいな意味もあるようです。さて、常夏のカナリア諸島に着いた二人は、最高級ホテルに泊まって、買物をしまくり、優雅なバカンスを楽しみます。はじめてブラックジャックに挑戦したエヴァはビギナーズラックで大当たりして大興奮。一方、支払額のミスに気付いたベネフィシャル生命では、エヴァが保険金をジャンジャン使ってる事実をつかみ、ヴェスプッチ調査員を派遣します。心配した娘のクリスタルもカナリア諸島に同行します。マディは、若いイケメン、チップと出会って一夜を共にし、エヴァも自称貿易商の年配の紳士レイシー・チャンドラー(ビリー・コノリー)にナンパされます。彼は言動が明らかにおかしいんですが、ガチの認知症なのか、認知症を装った詐欺師なのか、不明です。そのうち、明らかな詐欺師にひっかかってカジノで儲けた大金を持ち逃げされ、それを追いかけて誰もがいかない治安の悪い危険地帯に乗り込んでいくんですが、コメディーモードの緩~い展開。くすっと笑えるところは多かったけれど、キャストの力で何とか持っているような映画でした。「目の前の金でぱあ~っと豪遊したい」というのは、男性の発想ですよね。女性版のこういう映画っていうのは貴重かもしてないけれど、今までなかったっていうのは、それだけ共感が得られないってことで・・・・チラシには年配の女性有名人がコメントを連ねていて「こんな終焉を迎えたい」「うらやましい」「人生いつまでもチャレンジ」なんて言葉が並びますが、ホントにそう思ってる??ただ、加藤登紀子さんの「60代はロッキー、70代はコッキ(古希)―、80代はハッピー」って言うのは、「上手いな」と思いました。

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  • 20 Jan
    • フリー・ファイヤー

      映画「フリー・ファイヤー」平成29年4月29日公開  ★★★☆☆(英語 字幕翻訳 松崎広幸)拳銃の密売取引をしようと、2組のギャングが場末の倉庫にやって来る。張り詰めた空気の中で取引を進める彼らだったが、思いも寄らないトラブルが起こってしまう。それを機に交渉はこじれ、銃撃戦が発生し……。   (シネマ・トゥデイ)いろいろあって、一週間も更新できませんでした。ようやく私的な事案が解決したんですが、さりとて映画館に行く気がおきず。家でみたDVDの感想です。本作の舞台となるのは、さびれた傘の廃工場。ここでアイリッシュ系ギャングと武器商人の一味が集まって、そこそこ大量の銃の密売をするという、私の好きな「密室劇」です。普通は「せりふ」で話が進行する密室劇ですが、ここでは「銃声」。まるでせりふのように、銃声が飛び交い、チラシの「90分ノンストップ」というのは言い過ぎですがかなりの部分が銃撃戦で、バトルロワイアルの様相です。違法に銃を買おうとしているアイリッシュギャングと、売りたい武器商人のチームと、その仲介人。みんなとっとと取引を終えたいのに、いろいろトラブルが起こって銃撃戦になる、というお約束の展開。設定は了解しましたが、困ったのは、誰がどっちのチームかてんでわからないこと。DVDで2回見て、ようやくすこし理解できるレベルです。けっこうメジャーな俳優もでているんだけど、メイキャップもしているから、けっこう分かりづらかったです。アイルランド系のギャングチームは、まず、アイルランドといえばこの人!キリアン・マーフィー(クリス役)ブリ―・ラーソン演じるジャスティンは仲介人なので、別枠ですが、このほかのメンバーはこんな感じ                             ↓対する「売り手」のほうは、シャールト・コプリー演じるヴァーノンを中心に仲介人のアーミー・ハマー演じるオードをのぞいて、こんな面々            ↓最初のトラブルは、「注文した銃はM16なのに、持ってきた銃がAR70だった」ということ。これ、致命的なミスだと思うんですが、ヴァーノンは悪びれることもなく、試し撃ちをすすめます。クリスがかなり激しく撃ちまくって、OKを出します。(え?OKなんだ)ところが次なる問題は、前日、クリスのチームの若いチンピラ、スティーヴォが、酒場で女性に暴力を振るいその兄がヴァーノンのチームのハリーだったことがわかって、ハリーがブチ切れるのです。それで銃撃戦に発展するという、それだけの話。途中で、誰かが「スナイパーを雇って金も銃も横取りする作戦」をしていたことがわかり、これにスナイパーが加わるのですが、もう誰が誰だかわからない状況で、ひたすら銃声が続きます。ナルシストのオード、クールな自分が大好きなクリス、おニューのブランドスーツをひけらかすヴァーノン、血の気の多いハリー、行き当たりばったりで先の読めないスティーヴォ・・・・それぞれの個性は強いんですが、イマイチ生かされていない気がしました。この作品の「ほかにない特徴」をいうなら、それは「なかなか死なない」ということ。普通の映画だと、銃撃された人は一発で即死ですが、実際には正式に訓練を受けていない素人の腕で致命傷を負わせるのは難しく、出血はしても、すぐに死ぬことはなく、引き金をひくくらいの体力は残っています。「痛い痛い」といいながら、いろんなことを考えて行動し、そのうちに出血多量で死んでいく・・・みたいな。実際はこっちが正しいんでしょうが、映画ではとっとと死んでくれた方がわかりやすいんですけどね。一番記憶に残ったのは、銃を運ぶワゴンの運転手ハリーとゴードンがジョン・デンバーのファンで、カーステレオからは、大音量の「緑の風のアニー」がかかってること。銃撃戦とジョン・デンバーの曲はマッチするか?もちろんミスマッチですが、逆に怖さが倍増する気がします。「バッドガイズ!!」の暴力警官のテリーもグレン・キャンベルのファンで、暴力シーンでカントリーがかかる、というよくわからない音楽の使われ方をしていました。最近はこういうのがトレンドなんでしょうかね。多分映画館でみていたら、人間関係が把握できないうちに終わってしまったかも。DVDで、結局4回くらいみたんですが、わかったところで、別にそんなに面白くもないし・・・ただ、イケメンといわれるサム・ライリーがこんなヘンテコな役をやってるのには大笑い。シャールト・コプリーに匹敵するほどの個性的なチンピラでした。彼のファンだったら必見!と思います。

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  • 13 Jan
    • オリエント急行殺人事件

      映画「オリエント急行殺人事件」 平成29年12月8日公開 ★★★☆☆原作本「オリエント急行殺人事件」 アガサ・クリスティ(英語 フランス語 ドイツ語など 字幕翻訳 松浦美奈)トルコ発フランス行きの豪華寝台列車オリエント急行で、アメリカ人富豪のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)が刺殺体で発見される。偶然列車に乗り合わせていた探偵のエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)が、鉄道会社に頼まれ密室殺人事件の解明に挑む。乗客のゲアハルト・ハードマン教授(ウィレム・デフォー)やドラゴミロフ公爵夫人(ジュディ・デンチ)、宣教師のピラール・エストラバドス(ペネロペ・クルス)、キャロライン・ハバード(ミシェル・ファイファー)らに聞き取りを行うポアロだったが……。                              (シネマ・トゥデイ)「灰色の脳細胞」探偵ポアロの活躍する、アガサ・クリスティ―の傑作ミステリー。原作も有名だし、何度も映画化ドラマ化されていて、その意外な結末は、世界中の人がすでに承知しているのに(私も中学生のときには知ってました)・・・それをまた映画化するということは、よっぽどの理由があるんだろうな?と思いつつ鑑賞。このオチがネタバレになるのかは不明ですが、ともかく、予想以上に原作との相違点は少なかったような気がします。ポアロがたまたま乗り合わせたオリエント急行の車内で、悪党のアメリカ人富豪が殺され、雪で立ち往生した列車のなかで、ポアロお得意の推理で、犯人をあぶりだす・・・という「密室劇」のお手本みたいなミステリーです。冒頭のシーンは、1934年、イスラエルの嘆きの壁。聖墳墓教会で宝物が消え、3人の聖職者が容疑をかけられますが、壁のフレスコ画についた靴跡から、犯人は彼らではなく、英国の警察官だとポアロが名推理を展開させます。「この世は善と悪のみで、中間はない」というのが彼の持論。「あるべき姿でないと、その不完全さが私は気になる」というのだけれど、私は今回のポアロの髭がデカすぎて気になって仕方なかったんですけど・・・・ポアロと聞いて思い浮かぶのは、こんなの↓(1974年のアルバート・フィニー版)あるいは、こんなの↓(テレビドラマでおなじみのデヴィッド・スーシェ)今回のケネス・ブラナー版の髭はこんなにふさふさしていて、色もグレイなんですが顔にも髪の色にもあってなくて、不自然としか思えなくて・・・ただ、原作により忠実なのは、このくらい立派なひげだったらしい、と聞きましたが、この髭(特に顎のおまけみたいなブブン)が気になって、話が頭に入ってこなくて困りました。そこまでこだわるなら、髭の手入れとか、エピソードとか、いろいろ入れて欲しかったです。ポワロは船でイスタンブールへ。デッキで若い女性の家庭教師、メアリ・デナムと出会いますが「すべてが終わったら誰もじゃまできない」という、若いインド人医師と彼女との間でかわした内密の話が気になります。イスタンブールからはシンプロンオリエント急行に乗り、カレー経由でロンドンへ、というコース。オフシーズンだというのに満席で、鉄道会社の知り合いのブークに頼んでようやく乗ることができます。ブークは今回無給で同じ列車にのり、「接点のない見知らぬ人が、数日一緒にすごすのが、一番の旅の楽しみ」といいますが、乗り合わせたのは、年齢も地位もさまざまな国際色豊かな面々。名前は面倒なので、職業でいうとアメリカの美術商ラチェット(ジョニー・デップ)とその秘書と執事未亡人(ミシェル・ファイファー)公爵夫人(ジュディ・デンチ)とそのメイド女性の宣教師(ペネロペ・クルス)伯爵夫妻とセールスマン、それに船にも乗り合わせた家庭教師(デイジー・リドリー)と医者車内で脅迫状を受け取ったラチェットは怖くなって、ポアロに警護を頼みますが彼がいかさまを売りつけるインチキ美術商だと知って、その申し出を断るポアロ。その後に、吹雪で脱線した深夜の客室内で、彼は刺殺死体で発見されます。この辺から、だんだんネタバレになります↓↓↓↓↓睡眠薬入りのコーヒーやHのイニシャルのハンカチなどが発見されますが、メモの燃やしカスから、ラチェットの本名はカセッティで、「アームストロング事件」の犯人とわかります。この事件は幼いデイジー・アームストロングの身代金誘拐事件。デイジーは殺され、母のソニアはショック死、父も自殺し、容疑をかけられたメイドのスザンヌも、スザンヌを追い詰めた検察官も自殺と言う悲惨な事件でした。乗客たちはそれぞれに怪しく、犯人ぽいのですが、それを否定する証拠がでてきたり、ほかの誰かがアリバイを立証してきたりして、なかなか犯人を特定できません。そう、犯人は乗客全員だったのです。全員がアームストロング事件の被害者の関係者でした。デイジーの母のソニアの妹、母親デイジーの家庭教師容疑をかけられて自殺したスザンヌの恋人などなど・・・・真実を知っているのはポアロだけ。「自分の口を封じろ」とピストルを渡すも、受け取ったハパート未亡人は自分の頭を撃ちます。しかし、それは空砲で・・・・・「(今回ばかりは)善と悪の天秤が釣り合わない」と、「善or悪で中間はない」という彼の自説を覆します。「ここにいる人は傷を癒すべき人たち。ここに罪人はいない。皆さんは自由の身だ」と、ラチェットを恨むマフィアが犯人とする「犯人外部説」をでっち上げて、めでたしめでたし・・・次の停車駅、ブロッド駅で、ナイル川で起きた事件を解決するために下車するポアロなのでした。原作のラストはよく覚えていないのですが、この感じだと、次回作は「ナイルに死す」です!ということなんでしょうか??↓がオリエント急行の走っている区間 事件の起きたのはVinkovci( ヴィンコヴィッチ)とBrod (ブロット)の間です。 当時のユーゴスラビア国内ですね。つまらなくはなかったけれど、「なんで今さらオリエント急行?」とは思いました。年寄りの小男のイメージを変えて、若々しいポアロにアクションもさせたかったのか?シャーロック・ホームズのイメージをかえた、BBCのカンバーバッチ版シャーロックを目指したんでしょうか?ポアロを「現代に復活させる」というのなら、あえて映画化する意味もあると思うんですが、設定はあくまでも1930年代。むしろその時代背景を忠実に再現しています。車内吹雪の中を走るオリエント急行を俯瞰で撮ったダイナミックな映像には、かなりお金かかってそうです。なので「密室ミステリー」というイメージはかなり薄くなっています。映像は過去作よりも強くなっていますが、リアルになったぶん、いろいろ気になったりして。俯瞰映像では4両くらいありましたけど、これだけの車両に乗客が12人程度で満席なんでしょうかね。とか。(食堂スタッフだけでも5,6人以上はいたように思いますが・・・)密室度が弱くなった分、列車の乗務員とか、他の車両の乗客(いれば、ですが)の存在が気になってしまいます。また、雪で立ち往生したときは、思わず、先日15時間立ち往生したJR信越線を思い出してしまいました。全く通信手段もないのに、あんな目のくらむような高い橋の上で立ち往生しても、みんな冷静。今だったら大騒ぎですよね~関係ないけど、12人でちょっとずつ刺していくのって、(不謹慎ですが)大相撲の断髪式を連想してしまいました。最後にボスの未亡人が「止めばさみ!」みたいな・・・・クリスティを映画化するのなら、みんなが知ってるミステリーではなくて、晩年に書いた「春にして君を離れ」とか「愛の重さ」とかを映画化して欲しいです。ジャンルとしては「ロマンス小説」となっていて、人も殺さないし、モノも盗まれませんが、これだってミステリー。人の心の内面を描きたいなら、ずっとこっちのほうが、やり甲斐があると思うんですけどね。

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  • 11 Jan
    • 2017年ベストムービー

      COCO賞ベストムービー2017(Twitterユーザーが選ぶ2017年映画ランキング)毎年年末になると、いつもお世話になっている映画サイトCOCOで年間ベストの募集がありこれに投稿するのが、なんとなく自分の年末業務だったんですが、昨年末はそれがなく、1月9日くらいになって、ようやく募集がありました。去年公開された膨大な作品の中から1位から順にチェックを入れていく方式なので、けっこう大変。ほぼ五十音順ですが、そうともいえず。(去年までもこんなだったっけ?)「牯嶺街少年殺人事件」とか、いくら探してもないし・・・(デジタルリマスター版だと対象にならないのかな?)そうまでして応募したいのは、最後に集計され、自分と近い作品を選んだユーザーを教えてくれるから。べつにお友だちになれなくてもいいけれど、趣味の近い人がいるってことがわかっただけで、なにか嬉しくなります。応募サイトは→ こちら です。私の去年のベスト10はこんな感じ・・・ 1位 人生はシネマティック! 2位 カフェ・ソサエティ 3位 女神の見えざる手 4位 ムーンライト 5位 三度目の殺人 6位 gifted ギフテッド 7位 僕と世界の方程式 8位 夜明けの祈り 9位 怪物はささやく 10位 ライフ 掘り出しモノ賞 ルージュの手紙

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  • 09 Jan
    • 第75回ゴールデングローブ賞発表!!

      ▽作品賞(ドラマ)「スリー・ビルボード」「シェイプ・オブ・ウォーター」「ダンケルク」「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」「コール・ミー・バイ・ユア・ネーム(原題)」▽作品賞(コメディ/ミュージカル)「レディ・バード(原題)」「ゲット・アウト」「The Disaster Artist」「グレイテスト・ショーマン」「アイ、トーニャ(原題)」▽監督賞ギレルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター」マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」クリストファー・ノーラン「ダンケルク」リドリー・スコット「All the Money in the World」スティーブン・スピルバーグ「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」▽主演男優賞(ドラマ)ゲイリー・オールドマン「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」ダニエル・デイ=ルイス「Phantom Thread」ティモシー・シャラメット「コール・ミー・バイ・ユア・ネーム(原題)」トム・ハンクス「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」デンゼル・ワシントン「Roman J. Israel, Esq.」▽主演女優賞(ドラマ)フランシス・マクドーマンド「スリー・ビルボード」メリル・ストリープ「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」サリー・ホーキンス「シェイプ・オブ・ウォーター」ジェシカ・チャステイン「モリーズ・ゲーム(原題)」ミシェル・ウィリアムズ「All the Money in the World」▽主演男優賞(コメディ/ミュージカル)スティーブ・カレル「Battle of the Sexes」アンセル・エルゴート「ベイビー・ドライバー」ジェームズ・フランコ「The Disaster Artist」ヒュー・ジャックマン「グレイテスト・ショーマン」ダニエル・カルーヤ「ゲット・アウト」▽主演女優賞(コメディ/ミュージカル)シアーシャ・ローナン「レディ・バード(原題)」マーゴット・ロビー「アイ、トーニャ(原題)」エマ・ストーン「Battle of the Sexes」ジュディ・デンチ「Victoria and Abdul」ヘレン・ミレン「ロング,ロングバケーション」▽助演男優賞ウィレム・デフォー「The Florida Project」アーミー・ハマー「コール・ミー・バイ・ユア・ネーム(原題)」リチャード・ジェンキンス「シェイプ・オブ・ウォーター」クリストファー・プラマー「All the Money in the World」サム・ロックウェル「スリー・ビルボード」▽助演女優賞ローリー・メトカーフ「レディ・バード(原題)」アリソン・ジャネイ「アイ、トーニャ(原題)」メアリー・J・ブライジ「マッドバウンド 哀しき友情」ホン・チャウ「ダウンサイズ」オクタビア・スペンサー「シェイプ・オブ・ウォーター」▽脚本賞ギレルモ・デル・トロ&バネッサ・テイラー「シェイプ・オブ・ウォーター」グレタ・ガーウィグ「レディ・バード(原題)」リズ・ハンナ&ジョシュ・シンガー「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」マーティン・マクドナー「スリー・ビルボード」アーロン・ソーキン「モリーズ・ゲーム(原題)」▽アニメーション映画賞「リメンバー・ミー」「The Breadwinner」「ゴッホ 最期の手紙」「Ferdinand」「ボス・ベイビー」▽外国語映画賞「最初に父が殺された」(カンボジア)「ナチュラルウーマン」(チリ)「女は二度決断する」(ドイツ)「The Square」(スウェーデン)「ラブレス」(ロシア)受賞作にを付けましたが、ノミネート発表後に日本で公開されたものは皆無なので、青字の作品は4つのままで,かわり映えしない一覧になりました。来月公開予定の「スリ―・ビルボード」とならんで、「レディ・バード」の評価が高いようですが、日本では6月までみられないみたい。この映画は、あの魅力的な女優、グレタ・ガーウィグの監督・脚本作品ですって!「フランシス・ハ」「マギーズ・プラン」「20センチュリーウーマン」など、彼女の演じる主人公はどれも個性的で、自然体で、クリエイティヴで、きらきら輝いていましたが、彼女自身もここまで評価される作品を作ってしまう才能がある人だったなんて、びっくりです。6月までお預けはきついです。ちょっとくらい高くてもいいから、「有料試写会」をやってくれないかな?

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  • 08 Jan
    • DESTINY 鎌倉ものがたり

      映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」 平成29年12月9日公開 ★★★★☆原作コミック「 鎌倉ものがたり」 西岸良平 アクションコミックス鎌倉に住むミステリー作家・一色正和(堺雅人)のもとに亜紀子(高畑充希)が嫁いでくるが、さまざまな怪奇現象が起こる日常に彼女は戸惑ってしまう。犯罪研究や心霊捜査にも通じている正和は、迷宮入りが予想される事件の折には、鎌倉警察に協力する名探偵でもあった。ある日、資産家が殺害され……。 (シネマ・トゥデイ)「ALWAYS三丁目の夕日」と同じ作者のコミックが原作で、監督スタッフも同じチームです。原題の頭に英語をくっつけたタイトルも共通していますね。三丁目・・・では、東京タワー建設途中の昭和30年代の初めのあたりを、クオリティ高いCGで再現し、こういうCGの使い方もあったのか!と驚かされましたが、本作はファンタジー。アニメと実写が共存する映画ってけっこうあるので、さほど新鮮味はなかったです。30巻以上ある原作コミックは未読なので、どの部分を映画化したのかはわかりませんが、ざっと、映画の方のストーリーを・・・・ヒロインの亜紀子は、歳の離れたミステリー作家のところに嫁にきますが、鎌倉は人間界と魔物界の境目のような場所。死んだはずの人が普通に歩いていたり、丑の刻に発車する江ノ電の特別列車が魔界と結ばれていたり、元気な家政婦のおばあさんが先々代から働いていて、どう考えても100歳以上だったり、ミステリアスなことにいちいち驚く亜紀子でしたが、それにもだんだん慣れてきます。ある日、亜紀子は転んだ拍子に魂がぬけてしまい、黄泉の国へ。それを取り戻しに、夫の正和は魔物たちと闘うことになります・・・・前半は、鎌倉ローカルのほのぼのストーリーで、特殊メイク程度だったのが、後半は魔物たちとの丁々発止となり、CG部分も当然多くなってきます。山﨑監督の得意分野なので、それは存分にやっていただくとして、お話は面白いか?これって、頑張って実写でやる価値はあったか?ってことになると、かなり疑問なんですけど、個人的にはとっても好きなタイプですね。鎌倉には土地勘ないですが、古き良き時代の景観を残したゆったりとしたところで「鎌倉は東京とは時間の進み方が違う」とかいわれても、「そうかな」と思ってしまいます。あらゆる妖気の溜まってるゴミだかお宝だか分からないものが詰まってる納屋とか楽しそうでうずうずしてしまうし、謎の家政婦、キンの登場や去年亡くなったはずのご婦人が旦那さんのことが心配でついついこの世に現れてしまって、旦那さんが亡くなってようやく笑顔で江ノ電の特別列車で黄泉の国へ・・・・なんて、ホントに幸せなエピソードです。「死んだ人が現れる」というのは、一般的には「オカルト扱い」されることが多いですが、個人的には、至極当然のことだと思っています。子どもの頃、私は、戦前に死んだはずの父方の祖父に何度も会ったり話をしたりしていましたから。大きくなってこの能力というか、感受性は失われてしまいましたが、死んだ人が出てくるのは、「怖いことではなく嬉しいこと」という感覚が備わっているのでこの手の話をきくと嬉しくなってしまいます。「死神局の特別な許可をもらって・・・」なんて説明がありましたが、やっぱりそういう「お約束事」がないと、普通はダメなのかな?その「死神」が、金髪のチャラい、性別不明の面白いキャラクターで、あの演技派の安藤サクラがやってると気づくのには時間がかかりました。この映画、キャストがとても豪華です。主役の堺雅人と高畑充希はイメージぴったりだし、ガマになってしまう堤真一、堺雅人の両親が三浦友和と鶴田真由、貧乏神が田中泯で、家政婦のキンが中村玉緒。ちょい役でも、「家族はつらいよ」の橋爪功と吉行和子がそのまま夫婦役だったり、警察署長が國村隼だったり・・・・チラシにのっていた相関図ですが、黄泉の国と鎌倉、人間界と魔物界に住むキャラクターをバランスよく登場させていますね。黄泉の国へ向かう江ノ電の特別列車ですが、54年に廃止された「たんころ」と言っていたのが気になって調べたら、これは昭和4年から走ってきた1両編成の人気車両で、今も自走する車体が保存されてるそう。一両単位(単行)で走ってたから「たんころ」なんですね。懐かしい~!と言う感じで登場してましたが、そもそもこの作品の時代設定はいつなんだろう??冒頭で正和が乗っていたのはビンテージのベンツで、すれ違う車もみんなクラシックカー。正和の和服はいいとしても、上にはおっているのは、昔懐かしい二重まわし(インパネス)ですよ!平成の設定でもよさそうに思うけれど、ビジュアルはひたすらノスタルジック。個人的には「眼福!」なんですが、これって必要だった?と思ってしまいました。つっこみどころはあれど、「愛するふたりは、死がなんど二人を引き離しても、生まれ変わった先でまた出会う」というのは、若い人たちよりむしろ、中高年への「胸キュン」を誘発すると思います。まさに、DESTINY!!そして、いいところで、宇多田ヒカルの主題歌「あなた」がかかります。邦画の主題歌にはろくなのがない!と偏見をもっていましたが、これは好き!「お金かかってる割にはたいして傑作じゃないけど、私は好き!」というのが、正直な感想です。

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  • 06 Jan
    • ブリムストーン

      映画「ブリムストーン」 平成30年1月6日公開 ★★★★☆(英語・オランダ語 字幕翻訳 田中和香子)夫と2人の子供と生活し、助産師として人々からの信頼を寄せられているリズ(ダコタ・ファニング)。彼女が暮らす小さな村に、鍛え上げた肉体と揺るぎない信仰心を持った牧師(ガイ・ピアース)が現れる。彼から「汝の罪を罰しなければならない」と告げられ、秘めていた壮絶な過去の記憶がよみがえる。それにまつわる危険が迫っていることを家族にも伝える中、家に一発の銃弾が撃ち込まれ……。(シネマ・トゥデイ)新宿武蔵野館で、初日の初回に観たので、来場者プレゼントをもらいました。それが↑これ!(左側)海外版デザインチラシ!!右側の通常のとくらべて、武器をもっていない!  じゃあ、裏面は?と思ったら、まさかの「まったく同じ」(しかも日本語)でした。まあ、英語で書かれても、どうせ読めないんですけどね。(小さくて見えないですが)海外版の方は右下に「NOT FOR SALE」と書いてありますけど、そもそもチラシは売り物じゃないとおもいますけど・・・それはそうと、この映画、始まって5分くらいで、見に来たことを心から後悔しました。その(いたって個人的な)理由は後で書くとして、とにかく、嫌がらせとしか思えないくらい楽しいシーンがほぼほぼ出てきません。チラシには「愛と暴力と信仰を巡る壮絶な年代記(クロニクル)」とありますが、要するに、「神の教えを説きながら、実は粘着質のド変態男」に一生つきまとわれるひとりの美しい女性の話です。ストーカーに悩む女性、夫のDVに苦しむ女性、モラハラで心がずたずたの女性・・・・彼女たちが見たら、もしかしたら、「私はリズよりかはマシかも」と、希望が持てるかもしれませんが、まず、ほとんどの女性は、これを見て、不愉快になるはず。マッドマックスみたいな口枷をはめられたり、鞭で打たれたり、目隠しさせられたり、後ろ手に拘束されて嫌なものを見せられたリ、ほんとにSMプレイの領域をはるかに凌駕しています。ここまで読んでも、また劇場鑑賞しようという方は、以下はネタバレなので、ご注意ください。↓↓↓↓↓148分の長尺の本作は、4つの章からなっています。①第一章 啓示 (結婚後のリズ)②第二章 脱出 (少女時代)③第三章 起源 (幼少期)④第四章 報復 (①のつづき)時系列に並べると、③→②→①→④となります。上のあらすじに紹介されているのは①の部分のみ。助産婦として優しい夫と2人の子どもとくらしていたリズが、教会の新任牧師と出会った時から悲劇が続けざまに起こり、彼女の過去が少しずつ遡って明らかにされていく・・・・そして④でまた①の続きが登場して、リズが報復に走る、というわけです。説明能力がないので、時系列に書いていくと・・・・③ 起源オランダ人の妻に母国語を話すことも許さず、従順な妻を精神的に追い詰める牧師の夫。義務を果たさないとか天啓を得ていないとか難癖を付けて、鞭で打ち、口枷をはめ・・・「父さんは神に仕えていて、地上の仕事は女がやるのよ」と、どこまでも献身的な母に育てられた13歳の娘ジョアナは、ある日初潮を迎えます。そうすると、実の娘への性的関心が押さえきれなくなった牧師は、用済みになった妻をさらに虐げ、自死に追いつめ、娘と結婚すると言い出します。「神の赦しを得て準備は整った」「多くの娘が父と結婚している。私たちは神に選ばれたのだ」酔っ払いのクソオヤジが実の娘を強姦するのもひどい話だけれど、いちいち能書きをたれて神を引き合いにだして「救済だ」とかいって暴行するのは、身の毛がよだちます。② 脱出なんとか、家を逃げ出したジョアナは、中国人の一行に拾われますが、ビスマスの「フランクの店インフェルノ」という売春宿に売り飛ばされてしまいます。ここで働く女性たちもやはり虐げられていて、ひどい環境ではたらかされています。ジョアナを助けようと客を撃った先輩売春婦のサリーは絞首刑。ジョアナの親友、エリザベスは、無理やりキスしようとした客の舌を噛んだら、「報復の罰」として、みんなの前で舌を切断されます。エリザベスはここからの逃亡を考え、結婚紹介所のようなところで、「舌がなくても後妻にきてほしい」という年配の男性を紹介されます。ある日、店に、「一日店を貸し切る」という金持ちが表れ、ジョアナを指名します。その男こそが父親の牧師。ジョアナは命からがらそこを逃げ出し、舌を切って、エリザベスに成り代わって新しい人生を歩むことに。① 啓示助産婦となったリズ(エリザベス。本当はジョアナ)は、歳の離れた優しい男性エリと結婚。エリの連れ子のマシューは反抗的ですが、二人の間に生まれた女の子サムは、口のきけない母にかわって、「そこでいきんで」とか妊婦に声をかける担当。(かわいい!)ある日、急に教会で産気づいたアビゲイルのお産を手伝うのですが、「子どもの頭が大きすぎる。母と赤ちゃんとどちらかしか助けられない」と、自分の判断でアビゲイルの命を救い、子どもの頭を鉗子で砕くのですが、それを知った夫のネイサンがリズを火あぶりにしてやると家に発砲してきます。新しくこの地にやってきた牧師の説得でようやく帰っていきますが、この牧師こそ、永らく彼女を苦しめてきた父親だったのです。牧師は飼っていた羊を殺し、リズを納屋に閉じ込めてサムに近づき、最愛の夫を殺し、家に火を放ちます。「なぜだ」「お前が彼女の愛する者だから」リズ、というか、ジョアナを罰するために、本人の命は奪わず、愛するものを片っ端から殺していくといういやらしさ。④  報復いよいよ最終章。報復と言うからには、気持ちよく倍返しの報復があるかと期待しますが、まだまだ。父に代わって母を守ろうとする健気なマシューを殺し、義父を殺し、今度は牧師の興味は幼いサムへと注がれます。「少女の無垢な香りがする」「時は来た」大事な娘をこんなケダモノの餌食にさせまじと、リズは銃をとります。報復の瞬間は一瞬。それでも、せめて最後は、サムと幸せに暮らして欲しいと誰もが祈りますが、その祈りもあっさり裏切られ・・・・・・と、どこまでもどこまでも悪意に満ちた容赦ない展開です。表現に女性蔑視の部分があって問題にされたりする映画はあるけれど、ここまでふりきれてしまうと、だれもが沈黙してしまいます。首を絞めたりひっぱたいたり、SMプレイというか、アブノーマルセックスみたいなシーンも多いですが、そっち系のジャンルには絶対に入れられないほどの美しい映像、静謐な感情表現が「いい映画オーラ」を放っていて、不愉快なんだけど、画面にくぎ付けになってしまいます。「早く(映画が)終わって欲しい」と何度も思いながら、見終わったあとには、「女性蔑視」への怒りというよりも、むしろ「女性に生まれたことの覚悟」を感じる映画でした。(自分からいうのもなんですが)女性としては完璧に「用済み」の私でも楽しく生きているこの世界に、感謝の気持ちが湧いてきました。うーん、広くおススメはできないけれど、「自称映画ファンの人だったら、覚悟を持ってぜひ観て欲しい」というような作品です。ダコタ・ファニングは、子役のイメージが強くて、プロフ写真も子ども時代のだったりするんですが、凛とした美しさが完璧でした。少女時代のエミリア・ジョーンズは、ダコタとはタイプが違う美少女で、むしろ「メラニー・ロランの少女時代」という感じなんですけど、あんまりそっくりだったら「ジョアナ = リズ」というのが出てきた瞬間にわかってしまうから、このくらいでちょうどいいのかな?ガイ・ピアーズは、安定の変態演技。今回は変質者+サイコで、今までの中でも最強のド変態です。(褒めてます)冒頭に書いた「個人的な理由」ですが、実は、私の娘がふたりとも1月に出産予定でして、娘(その1)が昨日男の子を産みました。鉗子やら吸引やらで苦労したと聞いていたのに、始まってすぐ「死産」のシーンですからね。なんでこんなの観ちゃったんだろう!!娘(その1)は、激レアな環境で出産にのぞんでいて、やることないからアメブロ更新していたら、多い日は一日に25万越えのアクセス数になってしまいました。(私の年間アクセス数より多い!)もし興味がおありでしたら、→こちら  です。娘(その2)も今、臨戦態勢にはいりつつあるので、こちらは、私も頑張ります。

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  • 05 Jan
    • これから読みたい原作本㊵

      1月12日公開予定 「伊藤くんA to E」 ← (同名) 柚木麻子 幻冬舎1月19日公開予定 「パディントン2」 ←「クマのパディントン」 マイケル・ボンド1月20日公開予定 「ベロニカとの記憶」←「終わりの感覚」 ジュリアン・バーンズ 新潮社クレストブックス1月27日公開予定 「祈りの幕が下りる時」 ←(同名) 東野圭吾 講談社冬休みだったので、本を読む時間はあったのですが、このなかで楽しみなのは「ベロニカとの記憶」くらい。パディントンは、子どもの時に読みたかったな~初版は1967年に福音館から出ているから、読めたはずなんですが・・・

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プロフィール

kerakuten

性別:
女性
血液型:
B型
自己紹介:
【プロフィール】 もともと本ばっかり読んでたのが ある日突然、映画にはまりました。 原作が良い...

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